- 徳間書店 (2022年9月29日発売)
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感想 : 42件
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784198654924
作品紹介・あらすじ
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発売から3年で15刷のロングセラー
『月とコーヒー』に連なる
〈インク三部作〉待望の第二弾!
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「奇妙な惑星」博物館の保管室に
勤務する十四歳のオリオ。
師匠のベルダさんと二人、
世の中のあらゆるものを記録し保管すべく
作業に勤しんでいた。
そんなある日、ベルダさんが死んだ。
自殺か、病気か、事件か。
原因がわからぬまま、
オリオは保管室の責任者を
引き継ぐことになる。
ところが――。
ベルダさんが記録に使用していた
万年筆のインク、
〈六番目のブルー〉の在庫がない。
あれなくして記録作業はできない。
旅するギタリスト、ジャン叔父さんとともに
幻のインクを求める旅に出るオリオ。
ところが、行く先々で奇妙な人たちに出会い、
インク探しは前途多難。
行方を探るうち、インクの秘密は
ある奇妙な「唄」に
隠されているとわかるが……。
感想・レビュー・書評
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オリオは、ギタリストのジャン叔父さんと共に幻のインク〈六番目のブルー〉探しの旅を続けます。第1巻の終末で、インクの秘密が、ある奇妙な「唄」に隠されているということが明かされ、第2巻の物語が新たな展開を見せます。
偶然の導きが道しるべとなり、行く先々で風変わりな人と出会い、交流を重ねていきます。インクと唄の謎に少しずつ近づいていく興味・関心と、逆にどこまでもほのぼのとした感覚は、大人にも心地よく刺さります。
万物は流転する…それでも世界は回っている…喪失から再生へ…。"いつのまにか"に抗いたくて、時間を止めたいのか、戻したいのか、後半少し幻想の度合いが増した? どこまで不思議な人たちと交流が続くのかな?
ただ、人と関わる経験を積むほど、オリオのものの考え方が行きつ戻りつも、変化と成長が感じられるのが好ましいです。
誰しもがもつ孤独や哀しみ、そして悩みや迷いなどを、ゆる〜く癒してくれるような言葉が、ふと目に飛び込んできます。その押し付けがましくないところがいいし、しっくりくる感じです。
オリオとジャン叔父さんの旅は、どこに帰着するのでしょうか? 最終巻に続きます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
シリーズ2作目。いい引きだった。最終巻を読むのが楽しみだ。
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<六番目のブルー>のインクを求めて
そのインクの秘密に関係がある唄を探して
旅はまだまだ続く…
時空を超えた旅になってきた。
この空気感のまま続きが読みたいなぁ。 -
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fukayanegiさん、こんにちは☆
娘さんも読書家(もしや速読もこなす?)なんですね!
将来楽しみですな♪
幻想旅話、惹かれますfukayanegiさん、こんにちは☆
娘さんも読書家(もしや速読もこなす?)なんですね!
将来楽しみですな♪
幻想旅話、惹かれます2023/03/05 -
ベルガモットさん、こんにちは!
速読とまではいかないですが、オンとオフが激しくエンジンが掛かると速攻で読み終わりますね。
たぶん、自分より...ベルガモットさん、こんにちは!
速読とまではいかないですが、オンとオフが激しくエンジンが掛かると速攻で読み終わりますね。
たぶん、自分より早いですw
この本は分量も少なく、また、どんどん展開していくのでサラッと読めておすすめですよー。
まだ結末に辿り着けないのが難ですが。。2023/03/05
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引き続き14歳のオリオと叔父さんとオリオにだけ声が聞こえるココノツとの旅が、描かれていました。個性的な人達と出会いながら、〈六番目のブルー〉のインクの手がかりが、つかめてきました。〈五番目のブルー〉こそが1番だと思うハルカ、もしくはカナタの時計で不思議な力が働き···という感じで終わってしまいました。
21番まである唄が手がかりとなり、世界で1番美しいブルーを作ることができるのか?
〈いつのまにか〉が、果たして味方なってくれるのか?
これからどうなるんだろうと、またワクワクしてきました。
今回もたくさんの個性的な登場人物が楽しませてくれました。そして、「それでも世界は回っている」ことの意味が少しわかったような気がしました。おいしそうなオイスターシチューにも魅せられ、自分の両親が食したものに想いを馳せたりしました。
また物語の続きが楽しみになりました。 -
第2巻のスピンはグレー。
淡く渋めの藤色の表紙との相性がぴったり。
あっちに寄り道、こっちに寄り道…と1巻のレビューでも伝えたけれど。
ああ、言わんこっちゃない。
2巻始まって早々、インクを探すエクストラへの旅の前に、唄を探す旅が始まってしまった。
も~う、ジャン叔父さぁぁん!(笑)
勿論、最終目的地はエクストラだけど。
けれどこの唄、不思議なもので。
その歌詞を耳にした者は皆、魅せられてしまう。
私達読者も含めて、第1巻の図書館でミランダさんから唄を聞くことになったのだけれど、
それはとてもとても長い唄だったから、何故かメロディーが思い出せない。
ココノツの力を借りて、なんとか一部の歌詞を思い出し、旅すがら皆にギターで歌い聞かせるのはジャン叔父さんだ。(テキトーなメロディーで 笑)
けれどジャン叔父さんは、この唄を完璧に歌えるようになりたい。
青いインクを目指してエクストラへ直行するのではなく、旅をしながら唄を探したい叔父さんなのだ。
♪
「むかしむかし。
それはもう、誰も思い出せないくらいむかしのこと。
ひとりの男が青い石を見つけた。
深い深い森の奥で、
森の奥のそのまた奥で。
いちばん美しい青い空が、
割れて砕けて空から落ちてきたみたいな、
この世のものとは思えない小さな青い石」
♪
ね?
〈六番目のブルー〉にも繋がりそうな、不思議な歌詞でしょう?
だから読者もイライラすることなく、ジャン叔父さんの唄探しにお付き合いすることができるのだ。
第2巻は、なんだか不思議なストーリーだった。
なんと〈五番目のブルー〉が登場(!)
その〈五番目のブルー〉登場によって、〈六番目のブルー〉の秘密が少し明かされる。
そして時間を巻き戻してしまう、不思議なミス・ハルカまたはミスター・カナタの存在。
二人は一人であって、二人でもある。
意味が分からないでしょう?
気になる方は、さぁ、『それでも世界は回っている』へ!
「みんな一人なのだ。僕だけじゃなく。」
「「いいかい、私の魂はひとまず、そのインク壜の中に宿らせよう」」
「俺らが目指していたのは、雨に打たれるんじゃなく、俺らが雨になることだった」
「万物は流転する。
万物は移り変わっていく。」
「伯母さんは、この世がこんなふうにうまいこと回りつづけているのは、わたしたちの力だけじゃなくて、死んじゃった人に助けてもらってるからだって、そう云ってた。」
「だから、わたしたちって、死んじゃった人と力を合わせて生きてるの。」
「人生には何度も『いつのまにか』があらわれる。」
「気を確かに持って、こつこつと積み重ねていけば、ある日、『いつのまにか』が、こちらの味方になってくれる。」 -
インク三部作2の一冊。
大切な幻のインク"六番目のブルー"を求めて旅をするオリオとジャン叔父さん。
行く先々で出会うちょっと風変わりな人との交流、インクへと一歩近づくワクワク感は相変わらずオトナ心をくすぐるのが心地よい。
喪失から再生へ…重なる人との別れとインクとの別れ。
人が必ず持ち得る哀しみや迷い、自問自答したくなるそんな人生観が柔らかく的を得た言葉で心にピタっとはりつく。
哀しみに立ち止まってしまってもその傍らで確実に世界は回っていて、"いつのまにか"が流れているんだな。
吉田さんの紡ぐ言葉は心の絆創膏みたい。 -
ネバーエンディングストーリーみたいな
不思議の国のアリスみたいな
かなり懐かしい例え笑
ちょっと風変わりなキャラクターが出てきて、
主人公のオリオと
ギターミュージシャンのおじさんを6番目の青いインクへ導いていくお話。
ずっと、すごく小さい音で静かな音楽が流れているのを感じる物語。
出てくるキャラクター達が、一言二言、心に残るセリフを言ってくれます
相変わらず、優しい時間を過ごせる物語です
吉田篤弘さんの小説は、やっぱりやっぱり喫茶店に合う本だなぁと思わせられる作品です。
お前を中心に世界は回ってるんじゃない
よくあるセリフ
その後に
だけど、その世界ってものを理解した上で、それでも世界は俺を中心に回ってるって思う。
俺が回ってるんじゃないぜ?世界が回りやがるんだよ。切っても切れないんだ。他人ごとじゃない。誰にとってもな。俺に云わせれば、世界は世界中の誰もを中心にして回ってるんだ。
おじさんのセリフ
130ページ
偶然の素晴らしさ…
今の時代は情報に溢れていて、なんでも先回りして調べられる。
おいしいお店、景色のいい場所、楽しい場所…etc
予定調和にならない、偶然の発見は、やっぱり人生のスパイスだもんなぁ…
でも、人生は長くもあり、短くもあり…
むだな遠回り、つまらない時間や会話、ハズレの外食…やだもんなぁ
人生にむだはないとは言うけれど
辛い事も含めて、全てを楽しめるってことは大切だよなぁ
って感じました。
風変わりな旅に出たくなります
読了
1を読んだ時、中途半端な感じがしたけど、3まであるんだから当たり前だよな。
早めに3を読もうっと。 -
面白かった。先が気になり止まらずに読んだ。
「それでも世界は回っている2」なので、スタートが16章からだった。
章が短く区切られていて寝る前にも読みやすい。けど続きが気になってしまい、また直ぐに読みたくなる。
オリオ、ベルダさん、ジャン叔父さん、ココノツ、博士、ハルカとカナタ、パティさん。
続きの「それでも世界は回っている3」を読むのが楽しみ。 -
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それでも世界は回っている・第二巻
師匠・ベルダさんの死を受けて、廃盤になったインク〈六番目のブルー〉を探す旅に出たオリオとジャン叔父さん(そして、オリオの心に声が宿っている“ココノツ”も共に)。
インクの秘密が、ある“唄”に隠されていると知らされますが・・。
どこか浮世離れした、不思議だけど心地よい空気感に包まれながら楽しめる本書。
行く先々でちょいと奇妙な人達と出会い、そして別れを繰り返しながら人生観を深めていく二人ですが、とりわけ今回は、ジャン叔父さんが経験した“別れ”(犬の“終列車”だったり、パティさんだったり・・)と、彼の死生観が切なくて印象的でした。
街の描写も魅力的で、個人的に〈世界〉と呼ばれる駅・「リリボイ」の雰囲気が好きでしたね。
〈六番目のブルー〉への道のりは遠そうですが、今後オリオ達にどのような出会いが待っているのか、三作目が楽しみです。 -
章ごとに出てくる人物のイラストにわくわく。
装丁の終列車がかわいい。
この続きの3はすでに読んだはずなのに、続きが思い出せない(笑)。
そう、おとぎ話は何度読んでもいいもの。
また、3を読み返そうっと。 -
オリオとジャン叔父さんの旅は続きます。〈六番目のブルー〉の秘密は迷走します。オイスター・シチューが美味しそうです。駅の町リリボイから、次は何処へ行くのでしょう。続きが楽しみです。
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『月とコーヒー』から始まった青いインク探しの物語の第二弾です。
失われたインクを探しているのか、音楽を探しているのか、結局は自分自身を探しているのか。
読んでいるうちに心が凪いで来て、ちょっと泣きたい気持ちになって来ます。
月舟町シリーズが好きな方には、絶対にオススメのシリーズです。 -
目的がある旅の中で、脇道にそれたり、上手くいかなかったりすることが沢山あって、でもそれが不思議とイライラしない。(多分今の気分に合ってる)
こういう紆余曲折も、タイトルの通りって感じで心地いい。「それでも世界は回っている」 -
叔父さんの人間らしさが好き。
自分の中に、目を背けたいものがあるときマシンガンのように喋っちゃうとことかとても共感した。
ラストが一気に謎すぎて、これは3巻読まないとと思った。ハルカとカナタさんと目覚まし時計。
大人になっていくってことは、子供の頃大事にしていたものがひとつひとつなくなっていくということ -
だんだんとインクの謎に近づいてきながら、どんどん枝葉が分かれていってるような感じ。
旅する先で実に様々な人と出会っていくのが道標になっているが、余りにも多くて少々混乱する。 -
僕の顔は生まれつき何かを探している顔なのだ。(p.148)/インク研究家ダン博士/六番目のブルーは素材の鉱石が失われもう新たには作られないことを知る/何が失われても世界は回っている。あきらめが肝心だと叔父さんは言う(手に入らないと知ってもあきらめへんてゆうのもおもろそうやけど?)/目覚まし時計を首からぶら下げたハルカさん/リリボイの街は駅そのものが街だった。
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▼六番目のブルーについての簡単なメモ
【アクビさん】事務用品店「オスカー商會」の女主人。本当の名は「アケミ」だがいつも眠たそうにアクビをしている。また、バクハツしたような髪をしている。
【アブドラ・ハブドラ・サブドラサ】言葉を持たない者たちの声を聞くための呪文。
【いつのまにか】《人生には何度も「いつのまにか」があらわれる。》第二巻p.188
【イレヴン・インク商會】インクの専門店。博物館の「保管室」と同じ質の空気を宿している。
【美しい】サルいわく「その言葉があまりにも便利だからだ。親父は便利なものを嫌っていた。それは、はたして『美しい』の一言で片づくものなのかとね」第一巻p.151
【ウルフ】サルの父。サルがついだダイナーをつくった料理人だが趣味で小説を書いていた。死ぬ前にすべて燃やした。「趣味だから好きなだけ書けるし、いつ、やめたっていい。その自由さが、俺に物語を書かせる」p.152。「インクが書いているのだ」p.163
【エクストラ】六番目のブルーの生産地だった街。その小さな国にはこの街しかないのでおそらく国名もエクストラ。朝っぱらから軽快な音楽を流しててんでばらばらな体操をしている素晴らしい国。
【エブリ】時計屋。
【オーネスト】博物館長。
【オリオ】主人公の「僕」。十四歳。「奇妙な惑星」の保管室で約四年間働いている。ちょっとだけ未来予知ができる。
【奇妙な惑星】博物館の名称。
【カナタ】ハルカの内側にいる男性でインクマニア。
【神様】ココノツ《いま生きている人の数だけ、それぞれに神様がいるの。それはみんな死んじゃった人。》第二巻p.160
【ココノツ】アクビさんと似たバクハツしたような髪をしている少女。オスカー商會の跡継ぎ予定。「六番目のブルー」をひと瓶だけ持っている。他者の心が読める。言葉の最後に「きっとね」とつけてしまうのがクセ。
【コズモ】リリボイの街にいる音楽家。例の歌を知っているかもしれない。
【最後のひとつノート】オスカー商會のバックヤードには売れ残ったり生産中止になったものが保管されており、最後のひとつになったらこのノートに記入され詳細に調査される。ココノツの趣味かな。
【探す】《僕の顔は生まれつき何かを探している顔なのだ。》第二巻p.148
【さみしさ】マリオいわく「この世界は、さみしいって気持ちをどうにかしたくて回っている」p.98
【サル】ダイナーの主人。ジャン叔父さんそっくり。
【時間】ジャン叔父さんいわく「時間はお前なんだ」p.124
【事典】「僕」の夢は「まだ誰も書いていない事典を書くことです」第一巻p.22。
【ジャン叔父さん】売れないギター弾き。でも腕はいい。「ザクザク」とギターを弾く。ただし歌うのは上手くない。約束するのが何より苦手。
【終列車】叔父さんがむかし飼っていた犬。
【饒舌】《大体、世界っていうのは、あまりにお喋りじゃないか?》第二巻p.124。《こうしたうるさいくらい賑やかな店にいれば、余計な声を聞かなくて済むんだよ。》第二巻p.132
【世界】《必要なものだけではなく、必要のないものまで揃っているのが、「世界」と呼ばれるのにふさわしいと思っている。》第二巻p.178
【ソシオ】ブリホーデンのミュージック・ホールの経営者。
【それでも世界は回っている】ベルダさんの口ぐせであり、歌の名前でもあった。歌詞は二十一番まで残っているが旋律は失われウルフが探していた。そして書いていた小説の題名でもあった。
【旅】オーネスト館長いわく「旅というのは長いことに価値がある」p.89。ココノツいわく「旅の終わりから見て、いちばん遠い場所は旅の始まりなの」p.148。おー、ココノツさん、天才やなあ。ジャン叔父さんいわく「はっきり云って、寄り道をするために旅があるようなもんだ」p.158。ついでに個人的には、迷うために旅をするようなもんやなあ。
【ダン博士】インクのことならなんでも知っている人物。イレヴン氏も教わった。
【トカイ刑事】五十三歳(推定)。《果物ナイフ以上に涙と無縁なオブジェクトであるのかもしれない。》p.26
【ドクター・エジンバラ】医師。
【トビラさん】電球交換士。数ヵ月で寿命か来る繊細な電球に交換してくれる。「本当に素晴らしいものには、いつか終わりがくる」。自称不死身。元サーカス芸人。
【トリプル・リチャーズ】体の中に大・中・小の三人のリチャードがいる、サーカスの興行主。
【博物館】オリオが働くのは博物館「奇妙な惑星」の保管室。
【ハチミツをかけたバター・トースト】ベルダさんが最後の晩餐に選ぶと言っていた。でも彼の最後の食事はベーグルとスモークサーモンとクリームチーズだったらしい。
【パティ】ジャン叔父さんといっしょに巡業している歌手。
【ハリー】パティの新しいピアニストでマネージャー。
【ハルカ】首から大きな目覚まし時計をぶらさげている女性。内側にカナタという男性がいる。五番目のブルー推奨派。
【ハルマ】ジャン叔父さんの友人。叔父さんの車を直せるのはハルマしかいない。外国からも修理の依頼があるほどの腕前でジャン叔父さんの車をいつも手に持っているドライバー一本で直した。
【ブリホーデン】ホットドッグがうまい。ミランダがいる。図書館は大きすぎて見つけられない。ノア川が流れている。
【ベルダさん】無口な人。「奇妙な惑星」の保管室で働いていた。故人。「世界を観察しようとするとき、いつでも、自分が邪魔になるのです」p.18。
【ヘレン】モーテルの向かいにあるスナックのママ。コーヒーを淹れてくれた。店の裏手を線路があり夜中には貨物列車がたくさん走る。《わたしもいつかどこかへ運ばれて行きたいわ》第二巻p.147
【マリオ】「マリオ・コーヒー」の店長。いつも、そしてずっと右腕を吊っている。
【ミランダ】サルの父の妹、要するに叔母。ブリホーデンの図書館で働いている。顔からはみ出るくらい大きな眼鏡をかけていて頭に林檎を乗せている。十六世紀の「聖女ミランダ」とそっくり。
【モーラ】リリボイのホテル「楽園」の職員。
【夢】エブリいわく「純粋な心を持った少年少女には、目の前にあらわれた人物が自分の夢とひとつになってしまうのです」第一巻p.130
【夜の孔雀の羽根のブルー】インク界に君臨していた王者だったが素材となる植物が自然界から失われたためにもう作ることができなくなったり
【ラリー】リリボイ駅のボーイ。
【リリボイ】コズモがふだん歌っているらしい「ライオン・ホール」がある町。ちなみに叔父さんとパティが初めて舞台に立った場所でもある。線路の終着駅であり駅自体が街となっている。なんでもあり、住人はこの駅のことを「世界」と呼んでいる。
【六番目のブルー】インクの名前。オリオはその色に惹かれた。ベルダさんの魂はこのインクに宿ったらしい。インクをつくっていた会社は廃業している。
著者プロフィール
吉田篤弘の作品
