高山殺人行1/2の女 新装版

  • 徳間書店 (1999年10月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784198911911

感想・レビュー・書評

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  • 先に読んだデミルの『ゴールド・コースト』が芳醇なワインなら、こちらはスーパーで売られている1缶100円前後の缶チューハイといった所。誰でも気軽に飲める分、味に深みがない。

    ストーリーは不倫相手が嫁さんを殺し、そのアリバイ作りのために愛人である主人公が東京から飛騨高山の別荘まで嫁さんになりすまして周囲の人々に印象付けながらアリバイ工作を助けるといったもので、その道中に島田氏ならではの幻想味が適度に調合されている。
    しかし、構成が単純なため、真相は簡単に解った。ただ、謎のオートバイ乗りは、ただ道中で知り合ったからって―しかも、主人公に案外痛い目に遭わされている―、命を助けるまでの事をするかなぁ?それも他人様の別荘の窓を壊すほど。
    ここら辺がやはり出張中のサラリーマンが車中で読み終わる程度のライトさを意識しているのだろうな。すなわち缶ビール(もしくは缶チューハイ)・ミステリである。まあ、たまにはこういうのもいいか。

  • 本書は電車ではなく車を使ったトラベル・ミステリーで、ありそうでなかった試みだと思います。
    ジャンルは本格ものではなくサスペンスだと思いますが、 その割には臨場感があまり感じられなかったです。物語の展開や犯人も大体読めてしまい、途中で醒めてしまった感がありました。ストーリーは良く出来ていただけに残念です。

  • さすがにこれは読めちゃいました。

  • 愛人のアリバイを偽装工作するため、被害者に変装し、東京から高山までの道のりをドライヴすることになった主人公を、さまざまなトラブルが襲うカー・トラベル・ミステリー。

    題名に「1/2」とあったので、てっきりこれが吉敷ものの続編だと思って借りてきたところ、「あれ?」と(笑)。

    はっきり言って、物語としてもミステリーとしても非常に単純な作品。読んでいるうちになんとなくオチが読めてしまう上、サスペンスとしてもやや唐突な場面が多く、説得力に欠ける。
    しかし、細かいところが実に上手い。たとえば、この作品は主人公が20代の女の子なのだけど、彼女のちょっとした心理描写だとか。愛人の妻になりすますということで、彼女はその妻の服を物色する。そして、そのセンスのよさに、彼女は亡きその女のことを、同じ女として見直すのである。
    こういう思考回路の書きっぷりが、読んでいて非常に面白かった。さすが島田さんだ、と。なので、最近は有栖川さんに浮気していてごめんなさい! と心の中で島田さんに謝りました(笑)。

    オチが読めていただけに、最後は主人公のマリちゃんが騙されてポイ、となってしまうのではないかと、それだけを心配していた。
    話としてはとても単純だし、あまり深みのある本だとは言えなかったけれど、それまでの彼女の思考を辿ってきて、私はなかなかこの主人公を可愛い子だな、と思っていたのである。確かにあまり強い女だとは言えないけれど、それなりに理屈でものを考えていて、素直で、いい子じゃないか、と。
    というわけで、ライトな幕引きに安心した。ちょっとライトすぎる気もするけれど(笑)。

  • ひどい作品でした。

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著者プロフィール

1948年広島県福山市生まれ。武蔵野美術大学卒。1981年『占星術殺人事件』で衝撃のデビューを果たして以来、『斜め屋敷の犯罪』『異邦の騎士』など50作以上に登場する探偵・御手洗潔シリーズや、『奇想、天を動かす』などの刑事・吉敷竹史シリーズで圧倒的な人気を博す。2008年、日本ミステリー文学大賞を受賞。また「島田荘司選 ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」や「本格ミステリー『ベテラン新人』発掘プロジェクト」、台湾にて中国語による「金車・島田荘司推理小説賞」の選考委員を務めるなど、国境を越えた新しい才能の発掘と育成に尽力。日本の本格ミステリーの海外への翻訳や紹介にも積極的に取り組んでいる。

「2023年 『ローズマリーのあまき香り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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