イエスの遺伝子 上 (徳間文庫 コ 5-1)

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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198912673

感想・レビュー・書評

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  • 遺伝子やらDNAやら小難しい内容かなぁと想像していたのですが、バリバリのエンタメ小説でした。
    『イエスの奇跡』は、イエスキリストのDNAに関係しているのでは、と考えた主人公の科学者。
    娘の脳に腫瘍が出来て、そう長いこと生きられないとDNA検査の結果わかり、『イエスの奇跡』について調べる。
    冒涜だ!と言ってしまえば、まぁそんな気もしなくはないのだけれど、やはり神と呼ばれる人物の謎は面白い。
    ナイスな着眼点。

  • 購入して、序盤でだれてしまって1年ほど寝かせてたのをどうにか読みおわった。登場人物の多い海外文学が苦手で途中で誰が誰だかわからなくなってしまうので…。

    中盤終わりごろから話が動き出して面白くなってきた。
    下巻も読む。

    スマート遺伝子(p346)ってなんだろう。実際にあるものなのかな?

  • 下巻に書きました

  • 表現がくどくてワンパターンな印象を受けたが、それでも一気に読んでしまうほどアイデアが面白い。ストライクでした。

  •  文庫本では上下2冊に分かれているけど、1冊本を読んだ感想です。

     あれこれと詰め込んであるけれど、結局は「イエスキリストのDNA」を分析し奇跡を起こす能力を手に入れるという話。たったひとつのアイデアをよく膨らましたなって感心した。ものがたちにひねりを与えているのかなと思っていた要素が、実はそれだけではなかったというあたりの展開がおもしろい。

     一番気になったのは、主人公に魅力がないこと。周囲の人たちの方がずっとおもしろい。

     全体として、一気に読ませてしまうだけの力強さは持っているけど、読み終わってから何となく虚しいような、妙な虚脱感が残った。ホント、アイデアは本当におもしろかったのだけれど。
    2007/3/4

  • 学者は、2千年前の奇跡の遺伝子に出会った

    (登録の関係で上巻の絵ですが、上下巻で1セットとしてレポートします)

    読了日:2006.01.18
    分 類:長編
    ページ:350P, 300P
    値 段:590円, 552円
    発行日:1998年3月徳間文庫
        2000年2月発行
    出版社:徳間文庫
    評 定:★★★★


    ●作品データ●
    ----------------------------
    主人公 :トム・カーター
    語り口 :3人称
    ジャンル:SF
    対 象 :一般向け
    雰囲気 :ハリウッド映画的
    カバーデザイン:花村 広
    ----------------------------

    ---【100字紹介】----------------------
    細胞からすべての遺伝子情報を解読する装置を発明した
    天才学者トム・カーター。一人娘の遺伝子を調べ、
    娘が1年以内に脳腫瘍で死ぬことを知る。
    娘を救うには奇跡の治癒能力を持つ
    イエスの遺伝子の謎に挑むしかない…
    -------------------------------------


    --オリジナル・データ-------------------
      THE MIRACLE STRAIN
      by Michael Cordy
     Copyrightc1997 by Michael Cordy
     ---------------------------------------


    主人公のトム・カーターは遺伝子学者。
    しかも超がつくほどの天才的科学者です。
    彼は何と細胞が1個あればすべての遺伝子情報が読み取れてしまう
    スーパー顕微鏡をつくってしまったのです。
    それを解析するこれまたハイパーなソフトを開発したのがジャスミン。
    この2人がノーベル賞を授賞した夜からメインの話は始まります。

    突然現れた刺客に銃を向けられたトムでしたが、
    撃たれたのは彼の妻。最愛の妻を亡くしたトムは、
    それだけでなく恐ろしい事実を知ってしまいます。
    妻には脳腫瘍があったのです。そして、彼の死んだ母にも…。
    一人娘のホリーにその要素が遺伝していないかと心配になったトムは、
    自ら開発した装置で、ホリーの遺伝子を調べます。
    そして彼女が、1年以内に脳腫瘍を発症し、
    死に至るであろうことを機械に告げられてしまうのです。

    …と、序盤のあらすじを書いてみました。

    このあとトムは、娘を救うために動き回るわけです。

    ストーリーの深みを増すのが三つ編みでも結うように
    トムたちのエピソードと交代で語られる
    「謎の集団」や「刺客」の話。
    謎の集団は、見返しについている「主な登場人物」で言うところの
    「ブラザーフッド」というあやしげな宗教団体であり、
    「刺客」とはマリアというブラザーフッドの暗殺者のこと。
    彼らのそれぞれの事情が次々と語られ、
    全体のストーリーの中に編みこまれていくのです。
    それらが1つに重なるとき…、物語が急転しそうな
    期待感と緊張感がないまぜになってストーリーは進展します。


    本作は著者にとってのデビュー作に当たるとか。
    ふと作品のアイデアが思い浮かんでしまったコーディ氏は、
    これを書くために仕事をやめたらしいです。凄い。

    確かに着想が大変面白い作品。
    また、著者が小説初挑戦というのも分かるような気がします。
    大変映画的で、しかもハリウッド映画的。
    設定の突飛さといい、動きの派手さといい、展開の仕方といい、
    ハッピーエンドへのもっていきようといい。
    大味で、エンターテイメント性に富む構造です。
    とにかく主人公・トムは映画のキャラのよう。
    「小説らしさ」はむしろ、準主役のマリアやジャスミンが担っています。
    それぞれのキャラの個性はくっきりとしていて、
    それらが生き生きと描かれています。


    この作品のジャンルとして本には
    「冒険ミステリー」とありましたが、まあ順当にSFかと思います。
    サイエンス・フィクション。
    著者は「これがSFではなくなるほど科学は進展してきている」
    とのことですが、少なくとも作中の2002年には、
    これは実現しませんでしたし、2006年現在、まだまだ無理だと思います。
    ここに出てきている技術は少なくとも、
    著者が考えている以上に実現が難しいものであると思います。
    何が難しいってまず、顕微鏡(どうやら電子顕微鏡らしい)で
    DNA配列をこんな風に読み取ることからしてまず難しい。
    それから、読んだ遺伝子情報から得られる情報が具体的過ぎる。
    機能予測も大変正確でしたけど、これは現在、
    よほど特徴的なモチーフをもったタンパク質相手でないと難しい技術です。
    構造予測すら単純なタンパク質に限られていますしね。
    そして「あと1年でこの遺伝子の持ち主は死にます」って、
    そんなこと分かるか!?とも思ってしまいますし。
    それだと遺伝子異常により死亡するのが双子だったら、
    ほぼ同じ時期に死んでしまいます…。
    しかし実際は、生まれたてでもない限り、そんなことはないでしょう。
    他にもいくつか、ええええ!?というのもありましたが、
    それも含めて、やっぱりエンターテイメントのためのSF、
    と分類しておきましょう。

    ちょっと主人公に都合よすぎな展開、というのはありましたけど、
    物語としては大変、面白い作品でした。




    ●菜の花の独断と偏見による評定●
    ---------------------------------
    文 章 :★★★+
    描 写 :★★★★
    展 開 :★★★+
    独自性 :★★★+
    読後感 :★★★+
    ---------------------------------


    菜の花の一押しキャラ…ジャスミン・ワシントン


    「パパにもっとたくさん会える?」
    「お前が会いたいときはいつでもかまわない。
     夜でも昼でも。そばにいるよ」

    (ホリー&トム・カーター)

  • 2008.06.09

  • ハード

  • イエスの遺伝子を追って、ゲノム研究の第一人者が大冒険…という現代SF。結構うろおぼえになってしまっているが、今この仮想本棚に加えても良いと思える出来だったので追加。【借/-00】

  • 自分が発明した遺伝子装置によって、娘が死ぬ時期を知ってしまう父親。娘を救おうと、あらゆる方法を探します。ディズニーになったらしいんですが、そっちはまだ見てません。

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