漂流街

  • 徳間書店 (2000年9月1日発売)
3.32
  • (18)
  • (41)
  • (86)
  • (16)
  • (4)
本棚登録 : 493
感想 : 39
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784198913755

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

テーマは日系ブラジル人の主人公マーリオの過酷な現実とアイデンティティの葛藤で、アトランタ五輪を背景に描かれています。彼は夢を抱いて日本へ渡ったものの、現実は厳しく、安い賃金の工場での労働やヤクザの下請...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み


  • 日系ブラジル人の主人公マーリオ。
    時はアトランタ五輪。

    日本から夢を見てブラジルへ渡った移民一世の祖父を殴り倒し、弟を殺し、三世は夢を見て日本へ渡った。

    たどり着いた現実は油まみれの自動車工場での安い賃金、過酷な労働。
    気付けばヤクザの下請けのデリヘルのドライバー。

    800ページ近い超長編。
    読み応えは十二分だ。

    日系移民の苦労が焦点に描かれるわけではないが、そのアイデンティティの不明瞭さや不透明な差別による、じわじわとした怒りや憎悪が滲み出る。

    馳作品の最後はどれも救い用がないのだが、その過程に見える微かな一縷の望みがなんとも儚い。

    死の間際に見える本当に欲しかったものが、ほんの一瞬、垣間見える...

  • 展開が速くて面白い。

  • 最高!

  • 速く 悲しく

  • しばらく読んでなかった馳星周、今週はちょっとハードボイルドもいいかなと思って読んでみた。いやまあ面白かった、が・・・。
    最初は主人公のマーリオは恵まれない家庭環境のせいもあって同情的、しかも頭はきれる男ということでそれなりにヒーローっぽい輝きがあったのだが、読み進めるについれてうんざりしてきた。本の後半ではこういう碌でもない出来事を背負い込んでくる男には近づかないのが一番という学びを持って読了した。まあそれでも、この救いようのない破滅型の男のめちゃくちゃな物語そのものは、お話だから面白く読めたことは読めたのだが。ちょっと素敵に見えるからみんな騙されちゃったんだね・・・

    しかし女の扱いは全編通してひどいもんで、まるで便所扱いである。結局のところ、暴力が中心の世界では女は享楽と脅しに使われる道具にすぎないという再確認と「やっぱそうだよね」という妙な実感を伴いつつ哀しくなった。実際の人生でそういうニュースを多々見るわけで(世界の紛争地帯や貧困地域を見たら明らか)、物語の中でさえそうなのかとちょっと虚しい気分になる。
    人口の半分は女なので、もっと読者である女が虚しくならないようなハードボイルドってないんだろうか。いくらハードボイルドが好きと言っても、これを楽しみながら読んでいくのはもうそろそろ(私も50歳だし)やめてもいいのかなあ、いややめるべきなんじゃないかと思ったりした。

  • 御得意のピカレスクロマン。マーリオもケイもワルイ奴らでしかないのだけれど、やっぱり魅力的。不夜城とちょっと似過ぎてるのが………だけど、この手の小説にしかつめらしいことを言ってもね。楽しめることは折り紙付き、

  • 大藪春彦賞受賞作品。大藪春彦賞らしい作品だと思う。とても長い暗黒小説。呪わしい血、欲望と衝動が交錯する。読後感もノワール。これがいい。

  • バイオレンス

  • 救いがたい内容だが面白い。

  • 長い、700ページ近い長編だけれども、途中で一切中だるみすることなく、最後まで一気に読めました。
    話の展開がうまいんだろうなぁ。
    また、コンプレックスを抱えながら、どうしようもなく生きる登場人物達に感情移入してしまいます。
    どうしようもないけれど、1人ひとりが魅力的です。

  • かなりの長編で少し冗長になる部分があるものの、娯楽作品としては十分楽しめる内容だった。血にまつわる主人公の葛藤や性にもう少し文学的な色をつけてもいいのかもしれないが、そうすると物語の勢いや疾走感が薄れてしまうかもしれない。

  • 飯塚兄さんから借りたお勧めの一作。
    馳星周は「不夜城」しか読んだことなかったけれど、馳ワールドと言われる世界観は満載。
    夜中読んでいたら、目が冴えて一気に読み通してしまった。その位の疾走感とテンポのよさがいい。
    ただし文章量が多いので、寝不足には注意。

  • 疾走感がある。
    救いはない。
    意外に読むのに時間かかった。

  • このヴォリュームは、読み出すのに勇気がいるぜー、とおもったら意外にあっさり読めた。まぁ、ちょっとマーリオが単純すぎるかな。ラストはこの時代の馳作品の王道です。

  • 『不夜城』の馳 星周のノワール小説。
    追い詰められた日系ブラジル混血のマーリオ達が襲ったのは
    関西ヤクザと新宿を根城にする福建マフィアのシャブの取引現場。
    例によって銃弾飛び交って、人死にまくり
    で、結末はいつもいっしょなんだよなぁ
    でも、おもろいけどね。
    馳 星周の本がハッピーエンドだったら気持ち悪いし…
    しかし、前に見た三池崇の映画って原作と全然ちがってたんね。
    ほとんど原型ないくらい…
    映画も暴走してておもしろけどね。(吉川晃司と及川光博がいい味だしてんだ。)

  • かなりのネタバレになってしまうのだが、最後の最後で、実質的なヒロインの本音が洩れ出て、床に散らばった金を掻き集めている瞬間、僕はこの小説を「傑作」と判断した。彼女でさえも、浅ましく、自分のことしか考えていなかった。

    好き嫌いが分かれる作家であることは間違いないが、本当に筆の強い作家だ。そしてオレはこの人の小説が好きだ。

  • どいつもこいつも救いようがない。
    「頭の中でサイレンが鳴り響いている。こいつは信じるな。」
    「頭の中が真っ赤に染まっていく」
    やたらこのセリフが多かった気がする。

  • 犯罪小説

  • 「漂流街」主人公のマーリオ(日系ブラジル人)も、ご多分に漏れず世の中へのウップンを溜め込んだ、言わばアウトロー。自滅へ向かって加速しながら突っ走ります。テンポが速く、一気に最後まで読めた。期待を裏切らない(?)(予想通り)のラストでした。

全37件中 1 - 20件を表示

著者プロフィール

1965年北海道生まれ。横浜市立大学卒業。出版社勤務を経てフリーライターになる。96年『不夜城』で小説家としてデビュー。翌年に同作品で第18回吉川英治文学新人賞、98年に『鎮魂歌(レクイエム)不夜城2』で第51回日本推理作家協会賞、99年に『漂流街』で第1回大藪春彦賞を受賞。2020年、『少年と犬』で第163回直木賞受賞した。著者多数。

「2022年 『煉獄の使徒 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

馳星周の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×