佐賀のがばいばあちゃん (徳間文庫 し 26-1)

著者 :
  • 徳間書店
3.71
  • (351)
  • (342)
  • (643)
  • (45)
  • (8)
本棚登録 : 2856
感想 : 524
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198920005

作品紹介・あらすじ

昭和三十三年、広島から佐賀の田舎に預けられた八歳の昭広。そこでは厳しい戦後を七人の子供を抱えて生き抜いたがばい(すごい)祖母との貧乏生活が待っていた。しかし家にはいつも笑いが溢れ…。黒柳徹子、ビートたけしも感動した超話題作。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 島田洋七さんの半生を追体験できた感じ。

    ①は子ども時代のばあちゃんや友だちとの関わり。
    ②は2004年現在の洋七さんが、ばあちゃんや家族を振り返っての話。
    ③は奥様との馴れ初めから芸人になり、売れっ子になり、体調を崩してしまうまで。

    貫かれているのは、洋七さんの周りの人たちの人柄の温かさ。

    ストレートな語り口がいい。

    ①冊目
    「佐賀のがばいばあちゃん」
    8歳の昭広が母親に背中を”押され”、佐賀の祖母と暮らした中学を卒業するまでを書いたエッセイ。
    僕が面白かったのは、第6章の湯たんぽの話。小学3年生の昭広には抵抗あったろう。僕も食器洗い用のピンクの手袋をつけたまま晩ごはんのおかずを持ってきた母親に怒ったなぁ。似ているかも。
    それから、第14章の食堂のお姉さんのミカンの話。貧乏だった昭広とおばあちゃん、周囲の人の思いやりによって支えられていて、それを象徴するようなお話。

    ②冊目
    「がばいばあちゃんの笑顔で生きんしゃい!」
    ①を受けて。
    2004年時点での洋七がばあちゃんや自身のことを分かりやすく振り返る。
    カッコイイと思ったのは、「おかん、それ、持って来いや!」反抗期の長男に洋七が放った言葉。(文庫本75頁)
    なるほどと思ったのは、“視点を変える”というばあちゃんのモノの見方。

    ③冊目
    「がばいばあちゃんの幸せのトランク」
    洋七さんと奥様の馴れ初めから、B&Bの成功、休養まで。ばあちゃんはときどきしか出てこないが、20代の洋七さんの「心の拠り所」になっていたよう。奥様との出会い、その後の行動、心の迷いが真っ直ぐに書かれている。

  • 強くたくましく生きたおばあちゃんにたくさん笑わせてもらった本です☺︎

  • Podcastの番組で島田洋七さんの話を聞き、今頃ではありますが読んでみました。魅力的なおばあさんですね。
    「1と2ばっかりでごめんね」とばあちゃんに言うと、
    「大丈夫、大丈夫。足したら、5になる」と笑った。
    「通知表って足してもいいの?」と聞くと、今度は真顔で、
    「人生は総合力」と言い切った。
    本当に素晴らしい。

  • 一文一段落の文章の拙さには辟易したけど、中身は普通によかった。明るい貧乏を標榜するばあちゃんもいいし、まわりの人たちもいい。貧しいということがもっと普通だった時代だからなのかな? 場所柄かな? 貧しいことに対しての視線が今より温かい気がする。外的な要因のせいで萎縮しない生き方って、いい。

  • 川のスーパーマーケット!

  • 3回くらい泣く。

  • 農業新聞に連載されていた「笑ってなんぼじゃ!」をきっかけに。
    とても読みやすく、面白い。
    島田洋七の講演を聞く機会にも恵まれたが、ホントに話上手。おばちゃんウケがすごい!

  • この本にはいい人生を生きるためのヒントがあります。

    この本は著者の島田洋七さんが小さいときに佐賀のおばあちゃんに預けられてからの経験について書かれています。このおばあちゃんは超貧乏で厳しい暮らしをしていたので、当然著者もその生活を強いられます。しかし、佐賀での生活は笑顔が絶えなかったと言います。その理由はこのばあちゃんがとても逞しく、また、ユーモアを持った人であったからだと思います。

    ここで本文から一つエピソードを紹介します。
     
     ついでに書いておくと、中学校での俺の通知表は、大体が次のようなものだった。
      体育 5
      数学 5
      社会 2
      国語 1
      英語 1
      理科 2
      音楽 1
      技術家庭 3
                     (中略)
     「1と2ばっかりでごめんね」とばあちゃんに言うと、「大丈夫、大丈夫。足したら 5になる」と笑った。「通知表って足してもいいの?」と聞くと、今度は真顔で、 「人生は総合力」と言い切った。でも、俺にはあまり意味が分からなかった。

    本館3階東閲覧室(人文系) 779.14 Sh
    t.koji

    • tokudaidokusho2さん
      あまり小説を読まないので、がばいばあちゃんの本を読みたくなりました。心あたたまるエピソードを読んで、家族を大事しようという気持ちにもなりそう...
      あまり小説を読まないので、がばいばあちゃんの本を読みたくなりました。心あたたまるエピソードを読んで、家族を大事しようという気持ちにもなりそうです。

      らっこのらんらん
      2019/05/22
    • tokudaidokusho2さん
      昭和の戦後という時代設定の中でがばいおばぁちゃんの暮らしの知恵を活かした生きかたが生き生きと書かれていて面白そうです。
      ハンドルネーム M...
      昭和の戦後という時代設定の中でがばいおばぁちゃんの暮らしの知恵を活かした生きかたが生き生きと書かれていて面白そうです。
      ハンドルネーム MGUK
      2019/05/29
    • tokudaidokusho2さん
      この話は漫画で読んだことがあるが、小説と漫画とでは見える世界が全然違うと思うのですごく読みたくなりました。生きていく知恵や、人間味あふれるば...
      この話は漫画で読んだことがあるが、小説と漫画とでは見える世界が全然違うと思うのですごく読みたくなりました。生きていく知恵や、人間味あふれるばあちゃんの性格にもう一度触れてみたいです。
      ハンドルネーム しんじ
      2019/05/29
  • サクッと読めます!笑いあり涙ありで良かったです!心の持ちようで全然世界が変わることを教えてくれました(^^)

  • 作者の子供時代の思い出をおばあちゃんを主軸にして語る短編ストーリー。
    少し笑えて少し泣けるほっこりするお話が詰まっています。
    心が弱った時に読みたい一冊。
    この本から何かを学んだというわけではないが、心が豊かであるためにどうするべきなのか、どういう心持ちで生きるのか、そういったことを考えさせられたような気がします。

  • お金が無くても、楽しく生きれる事を教えてくれる。
    良い方に考えることの大切さを味わえます。
    おばあちゃんが、逞しいです。
    皆様も是非!

  • 昔話題になった島田洋七さんのノンフィクション小説です。文字が大きく、テンポが良いので、頑張れば1日で読める本です。私は通勤時間に読んで3日程で読了。
    いやぁ、がばいばぁちゃんって地頭が良い、ユーモアがあって人情味がある人だったんだな、と思いました。そして、家族のことを思い出しました。
    本の中に、がばいばあちゃんの名言がいくつかでてきますが、私が印象に残ったのは、「本当の優しさとは、他人に気づかれずにやること」でした。この言葉を忘れない様にしたいです。

  • 読んだのは私が小学生くらいの頃。
    記憶しているなかで最も古い小説になるかもしれない。
    にも関わらず、記憶として鮮明にあるのはやはり名作としての資質がこの小説に備わっているからなのか。

    展開としてはギャグ路線が主。これは作者の専門がお笑いであることもあり、笑える場面はたくさんある。
    同じようなおばあちゃんを主役に据えた作品で「西の魔女が死んだ」を思い出したが、どちらもおばあちゃんの知恵袋がふんだんに盛り込まれており、心温まるお話であることは共通項であろう。

  • 島田洋七さんのおばあさんを書いた本。ベストセラーだ。このおばあちゃんは本当にすごい人だ。笑顔と知恵でどんな苦しい時代も生き抜いた骨のある人物。見習うべきことも多々ある。

  • 何年も前に話題になった本を、資料として初読。
    ばあちゃんの含蓄ある言葉の数々と、先生やお豆腐屋さん、水道やさんたちなど、
    あきひろを取りまく、大人たちのやさしさ。
    「いい時代だったんだな」というのが単純な感想。
    売れたのがわかります。

  • お風呂でさくっと。すいすい読ませる文。
    毎章、最後にオチがあるのがさすが芸人さん。

    ちょっとお説教っぽいけど、佐賀の田舎の生活がいいなぁというかんじがする。
    最後の一行、ばあちゃんのセリフが好き。

    文庫版のばあちゃんの名言集みたいなのは、せっかく物語だったのになぁという気も。

  • 何度読んでも、じんとする。
    私の中でのベストな1冊。

  • 当時読みそびれ、最近次男が図書室から借りてきて貰い読み。
    うわぁ!話題になる本てのは、それだけのパワーを持っているんだねぇ。
    軽~く読めちゃう割に、深~い。
    最後、久々に号泣しました。
    子どもにとって、母であることって、それだけで凄い事なんだなって、改めて身の引き締まる思いでした。

  • とにかく愛を感じた。作者が言う通り、お金がないから幸せになれないってのは違うと思わせてくれる。

    おばあちゃんの優しさや友達、先生、近所の人…とにかくみんなの優しさが響いた。本当の優しは気がつかない。

    特に運動会で先生がお弁当をくれる話は感動した!

  • つらいことがあっても、お金がなくっても、工夫と心意気さえあれば、こんなにも豊かに生きられる!あったかくって強いがばいばあちゃんは、皆に勇気を与えてくれます。こんなふうにどっしり生きたいなぁ。

  • なんだか心底力が抜けちゃってたそんな時、カバンの中に友達が貸してくれたこの一冊を発見。



    元気でる。

    笑みがこぼれる。


    いいよ。これ。

  • 有名だから読まないという方、損します。文句なく面白い! 

  • ただの能天気な人間の話ではない。
    きっと苦しんで悲しんで、しかし楽しく明るく生きようとした逞しいばあちゃんの話。
    その場限りの物質的な豊かさに惑わされず、心豊かに生きていきたいと思った。

  • 3.9
    あたたかい、愛だね〜素敵なおばあちゃん

  • 今の時代、明るく貧乏するのも難しくなっている気がする
    あったかい時代、あったかいエピソード

  •  タイトルは聞いたことがあっったので、何気なく手に取った本。分量も多くなく読みやすくて、すぐに読み切った。魅力的なおばあさんのことが、短編で、コメディカルに描かれていた。

  • たくましくて、麗しい…
    もし佐賀でなく別の場所なら、こんな生活出来たんだろうか‥
    土地柄とがばいばあちゃんと周りの人々あってこそなんかもしれない…

  • 読書好きのきっかけになった本。おじいちゃんがくれた。面白くて読みやすくて前向き。
    私の中で大事な本の一冊。
    感謝を込めて5個!

  • だいぶ前に話題になっていたけど読まずじまいだった本。読んでみて納得。とても読みやすいし、ばあちゃんの愛や、昭宏の純粋さや、周りの人の優しさや、いろんな暖かいものが感じられて幸せな気持ちになる内容だった。小学校の先生が運動会になるとおなかの調子が必ず悪くなる不思議な話や、遠足の飲み物を水筒ではなく湯たんぽに入れて背負っていった話などは、特におもしろかった。明るい貧乏生活は幸せだね。

  • 資料ID :98050050
    請求記号 :080||T
    配置場所:工枚特集④
    (※配置場所は、レビュー投稿時のものです。)

    ☆特集展示「有名人が書いた本 特集」☆
    各界で活躍する人たちが書いた本を集めました。
    テレビで見るのとは、また違った一面が見えるかもしれません。

全524件中 1 - 30件を表示

著者プロフィール

1950年広島県生まれ。小学校・中学校を佐賀県で過ごす。75年、洋八と漫才コンビ<B&B>を組み、NHK漫才コンテスト最優秀新人賞を受賞。漫才ブームを主役として活躍。『佐賀のがばいばあちゃん』シリーズは総計550万部を超える大ベストセラーとなった。

「2018年 『笑ってなんぼじゃ!下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

島田洋七の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
綿矢 りさ
白石 昌則
ほし よりこ
奥田 英朗
中野 独人
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×