- Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198923419
作品紹介・あらすじ
東京地検のエリート検事・杜丘冬人は、新宿駅の雑踏で突然、女性から強盗強姦犯人だと指弾される。濡れ衣を着せられたその日から地獄の逃亡生活が始まった。自分を罠に陥れた者は誰なのか。怒りだけが彼の支えだった。巨匠の最高傑作長篇。
感想・レビュー・書評
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検事が濡れ衣を着せられ逃亡するお話でした
逃亡しながらも濡れ衣の罠の理由を調べようとする
逃亡先での出来事と検事の強運や能力がもう
ぶっとんでる感じがしました
それでも、それだからこそ?楽しめたのかもしれません
映画化もされてるようでそれもちょっと気になります詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この小説は、なんてジャンルに区分するのかな?ごった煮とでも言おうか、2つのストーリーを合流させていく方法もありますが、主人公に全てをやらせてスーパーマンになっちゃいました。
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3.5
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西村寿行さんのエロ描写がなかった。この理由だけで星2つ。になった訳ではないが、トリックも今一つな印象。映画化されて面白かったのか?逃亡劇はハードボイルドぽくってナイス。
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何度も逃亡するお話し。
終盤に面白いと思ったが、トリックがいまいちです。 -
巨匠・西村寿行の最高傑作長編と言われる作品の新装版。まだハードバイオレンスの西村寿行に羽化していない頃の作品であり、今ひとつ殻を打ち破っていない感がある。西村寿行は、この作中でヘリコプターを『ヘリコ』と書いていない。
東京地検の検事・杜丘冬人は強盗強姦事件の犯人と指弾され、さらには殺人事件の犯人の濡れ衣を着せられ、逃亡の旅路へと…
やはり、ハードバイオレンスの西村寿行の方が面白い。 -
西村寿行さんの傑作を選んでみた。山の中での冒険がどんなことになるのか心配したが、さすがのストーリー展開でした。映画見てみたくなりました。2015/2読了。
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エンタテイメントでしたっ!
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昭和40年代にモンスター級にヒットしたハードボイルド小説。高倉健主演で映画化もされたので上の年代には有名だが、さすがに私の世代だと知らない方も多いのでは。ちなみにこの映画、中国でも「10億人が見た」と言われる大ヒットだったらしいです。
【あらすじ】
「この人がうちに入った強盗です!」
街中で見知らぬ女性から指さされた時、東京地検のエリート検事である杜岡広人の人生は崩れた。国家権力に追われる身となった杜丘は、あるときは北海道で羆と闘い、あるときは盗んだセスナで飛び立ち、あるときは歌舞伎町の繁華街をサラブレッドで失踪し、ある時は人食い鮫が跋扈する海に断崖から飛び込みながら、自分を陥れた黒幕に迫らんとする。
ちょっとあらすじをなぞっただけでも聞き捨てならないフレーズが多過ぎるのはともかくとして、今や何かのパロディでしか描かれないような、コートの襟を立てたハードボイルド・ガイの活劇が、これまた昭和らしい虚飾を排した硬質な文体で描かれていた。例えばこうだ。
水だけは豊富だ。水腹が、歩くたびに音をたてた。葦の草の中にナナカマドが真赤な実をつけて、その背景の日高連峰から抜き出た空は深いブルーだった。しかし詩情はなかった。兎を何羽か見た。殺すために石を持って歩いたが、その石もじきに捨てた。
淡々とした文体の中に、主人公を突き動かす憤怒だけが滲み出るかのようだった。多少、ご都合主義のきらいはあったが、そんな細かいことにこだわる人間にハードボイルドは描けないのだと、行間に作者の信念が潜んでいるかのようだった。パロディなどの第三者視点に毒されてはいけない。ハードボイルドは、これこそが男の美学なのだと、陶酔し切る人間にしか書けない文章であり、物語なのである。