気分は名探偵: 犯人当てアンソロジー (徳間文庫 と 16-9)

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (380ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198928520

感想・レビュー・書評

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  • 『夕刊フジ』紙に犯人当て懸賞ミステリーとしてリレー連載された六人の作家による短編競作。


    『ガラスの檻の殺人』・有栖川有栖  正解率11%
      密室と化した路上で起きた殺人事件。犯人は、凶器は何処へ?
    さすがに手掛かりが少なすぎじゃないだろうかと。

    『蝶番の問題』・貫井徳郎 正解率 1%
      山荘で発見された五人の死体。残された手記をもとに犯人を当てろ
    んー、なんか納得できなかった。「~だから~だ」が推量で確実性が乏しい。

    『二つの凶器』・麻耶雄嵩 正解率(作者のヒントつき) 22%
      大学構内で起きた刺殺事件。現場にいた人物全員にアリバイがあり・・。
    時系列を考える時点でなげちゃった。結局作者のヒントもどこだか確信が持てぬまま。

    『十五分の出来事』・霧舎巧 正解率 6%
      新幹線の洗面所で頭を殴られて倒れた男。
    <ここネタばれあります>





      決め手となった『顔を覚えない』という設定。見えていたけど覚えてなかったと解釈してし まい辿りつけず。でも話は一番面白かった。

    『漂流者』・我孫子武丸 正解率 8%
      海辺で助けられた記憶を失くした男。所持品には島での連続殺人を記録した手帳が。
    犯人と男が誰かというのを探る。ミスディレクションを使用したトリック。
    ラスト近く、おかしいと思った人物が犯人だったが、推理したわけじゃないアウト。

    『ヒュドラの第十の首』・法月綸太郎 正解率 28%
      被害者が残した容疑者は三人の同姓同名の男。
    謎は解けた。本人がわかったと思ったんだけど、もう一歩およばず。


    純粋な推理物は過程を楽しみたい私には不向き。
    犯人当を探す方はなんとか考えるけど、他の可能性を潰す作業(余詰めというらしい)はおざなりになっちゃうな。

  • 読者の正解率が1%から28%までの犯人当て企画。貫井さんの作品が正解率1%なだけあって、解決篇で唸りました。作家陣が豪華なアンソロジー。とても楽しかった!貫井さんと我孫子さんの作品が特に好みです。

  • 犯人当て正解率は0%だったが、気楽に読めた。
    探偵物を読む時は犯人は誰だろうと考えながら読むのは常だけど、新聞連載で犯人当てをするというのはおもしろい企画だと思う。懸賞も出たそうだし。

    巻末の著者座談会がおもしろかった。

  • 犯人当てのミステリー小説。何人かの推理小説家短編集だった。まぁ、私は誰が犯人か推理は出来ないのですぐ解答編を読んでしまう。でも、なかなか面白かったかな。


    今回の本を読んで思ったのは、なぜ名探偵というのは少し気取った感じの人が多いのだろうか。偉そうにしてたのは貫井徳郎の吉祥院先輩であの人は前からそうだけど、ほかの探偵は気取ってるかんじなんだよなぁ。たぶん、友達にはなれないな。どうでもいい感想だけど。


    2018.11.4 読了

  • 貫井徳郎の作品を初めて読んだが、一番面白かった。
    霧舎も初読だけど、こちらは登場人物の書き方があんまり好みではない。他の4名は安定。

  • 一つも犯人が分からなかった。

  • どの作品も個性が出ていて面白かったです。
    「二つの凶器」の登場人物の名前が住んでる所だったり職場だったり、と身近すぎて笑った。
    巻末の「座談会」が楽しかった!

  • 読んでてすぐ気づいた。
    私、ミステリー好きだけど、「犯人誰かな〜?」ってワクワクしながら見てるけど、犯人当てようとして読んでない!
    物語としてミステリーが好きなんだということに今さら気づきました…

  • 『漂流者』がおもしろかった。

  •  夕刊フジに連載した犯人あて小説のアンソロジー。 書く方はとても大変らしいのですが、やっぱりわくわくして好きです。読者への挑戦の前でだいぶ考えるのですが、当たったことはまあないです。 6編の中では正解率も低かった我孫子武丸さんの「漂流者」が最もだまされた快感がありました。 あとがきの覆面座談会も面白かったです(こっちは割と簡単に当たります)。

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著者プロフィール

1962年、兵庫県生まれ。京都大学文学部中退。在学中は推理小説研究会に所属する。89年、『8の殺人』で作家デビュー。主な作品に、『人形はこたつで推理する』にはじまる「人形」シリーズほか、『殺戮にいたる病』『ディプロトドンティア・マクロプス』『弥勒の掌』『眠り姫とバンパイア』『警視庁特捜班ドットジェイピー』『さよならのためだけに』『狼と兎のゲーム』『裁く眼』『怪盗不思議紳士』『凜の弦音』『修羅の家』などがある。小説の枠を越えマルチに活躍し、ゲームソフト「かまいたちの夜」シリーズの制作でも知られる。

「2022年 『監禁探偵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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