- Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198931513
感想・レビュー・書評
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商店街の一角にある古本屋蒼林堂。
そこには店主の同級生、近所の商店の息子、小学校の教師ら
常連が日曜のひと時を一緒に過ごす。
ちょっとした謎解きをしながら……。
まぁこういうオチでしょうねぇ……、引っ掛けはちゃんと仕掛けられてるんですけどね。 -
『犬神家の一族』の「佐清(スケキヨ)」が可笑しくて、ほかの本でその描写に行き当たるたび、笑ってしまった時期があります。スケキヨ死亡のシーンはご存じの方がほとんどでしょう。湖面からズボッと2本、突き出た足。かの有名な「波立つ水面から突き出た足」のシーンです。
で、本作は蒼林堂古書店に集った客たちが、日常の不思議についていろいろ推理します。本としてはまぁ普通だったのですが、ツボに入ってしまった箇所が。
常連客の小学校教師(♀)がオススメ本を尋ねるさいにひと言。「スケキヨものは?」
スケキヨものって何なのよ。(^^; -
短編のミステリと、ミステリの過去の名作を紹介する
「入門書」のコーナーが交互に出てくる不思議な本。
小説の方の(たぶん)主役の古書店店主が、
書評も担当している、という体で書かれている。
蒼林堂という「ミステリ専門の古書店」を舞台に、
週末になると集まる常連客と店主のやり取りを描く
「一幕物」が小説部分の基本。
その中で毎回のように「日常の謎」が取り上げられ、
店主のロッキングチェアディテクティブぶりが冴える、
というのが基本のパターンなのですが...
正直、この小説部分が、最初の内はなんだかなぁ...
という印象だった(^ ^; 謎が簡単だし、
謎解きもハンパな印象だし...
でも、グダグダした(失礼!)常連たちの会話が、
重ねて読んでいくうちに気持ちよくなってくる(^ ^
しかも、尻上がりに「もやもや感」が増していき、
最終章で全編通しての隠しストーリーが浮かび上がる。
そこで初めて、こんなに複雑な伏線を張っていたのか、
ということに驚かされる(^ ^;
いや...よくまぁここまで複雑な話を思い付くな...(^ ^;
読み始めは★三つくらいの印象だったのに、
最終章で★七つくらいに跳ね上がった感じ(^ ^;
最後の最後の書評のお遊びも粋だわね(^ ^
ミステリ読みの「入門書」としても良いのかも(^ ^
「読んでみたい」と思った作品がたくさんあった(^ ^ -
ミステリ専門古書店に集う客と店主が、ミステリ談義と日常の謎を持ち寄る小噺。実在のミステリ小説について毎回語り、章の合間にはミステリガイドも掲載。全体的に軽いほのぼの雑談だけど、読み進めるとロマンチックな伏線が。最後の一文までニクい。
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雑誌かなんかに連載された本の紹介コーナーを纏めたもののようですが、なかなか洒落てます。
通勤等で細切れに読むのにちょうど良い。
茅原先生の描写がどんどんと美人になっていく(笑)
読んだ本も全く知らなかった本も、いつか読みたいと思っていた本も。どれもこれも読みたくなります。こういうの大好き、
13章 転送メールの罠 だけが意味が分からなかった。
翻訳?の仕組みは分かったのだけど、その文章は何?という感じ。
ネットで探しても、腑に落ちる説明はなかった。 -
3
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乾くるみのラストにニヤニヤしちゃう恋愛展開が大好物だ!!
だもんでこれはとても満足!!
あと、書評の本を読みたくなったので今後集めてみようかな?? -
蒼林堂古書店を舞台にちょっとした「日常の謎」を常連さんが語っていく短編、緩やかな連作で最後まで繋がる。
短編ごとに関連した古今東西のミステリーの書評が2ページずつついてる。
しかし、なんかの雑誌での連載をまとめたんだろうが、短編それぞれの始まりに毎回毎回、主人公や登場人物の説明などの設定を繰り返し入れてくるため、うっとおしい。単行本化するならその辺の編集をしっかりやってほしい。
書評自体はテーマごとにまとまっててよいと思うのだが、かろうじて合わせ技一本という感じか。小説として買ったら面白さは少ない。