死はやさしく微笑む<新装版> (徳間文庫)

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198934248

作品紹介・あらすじ

戸張美里22歳、役者の卵。彼女のアルバイトは異色である。真夜中の十二時、名も知らない男から「役」の指令をうけるのだ。お年寄りの自殺が相次ぐ病院。その真相を確かめるべく「看護婦」として乗り込む美里であったが…。ボーイフレンドの今井正人とコンビを組み、幽霊からゲイクラブのスターまで無理難題の「役」をこなしてゆく。役者の卵が名探偵に!?痛快ユーモア・ミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • 中学時代にずっと読みふけってた赤川さんの本を久しぶりに読んでみた!
    やっぱりめちゃくちゃ読みやすい!サラッとしてて、性格悪い奴もいっぱい出てくるのに、あんまりイライラもせずに読める。
    小説を読んでるより、ドラマを観てるような感覚で読めるのが面白い。

  • 「幽霊は小走りに」
    幼くして未来を決められた少女。
    見知らぬ他人から受けた恩を返すとなると、それ相応の対価がどうしても必要となってしまうよな。
    彼女が今後どう考えて、彼との未来を描くのか気になるな。

    「死はやさしく微笑む」
    何度もつ続く転落事故。
    いくら老人で後先が残り少ないからといって、私利私欲の為に殺してはいけないだろう。
    彼女が止められなかった気持ちも分からなくもないが、婦長としての立場からいうと全力で止めるべきだったのだろうな。

    「幻の女性」
    狂った歯車の先にあったのは。
    誰が悪いと問われたら、幻に囚われた主人でも一人抱え込んだ彼女でもなく全てを押し付けた人間だろうな。
    簡単に返せる金額でないうえ、自ら作った借金でないのに身体を使ってまでの返済となると嫌にもなるだろうな。

    「哀しい女」
    お金が絡むと人が変わる。
    あの歳でお金の魅力に取り憑かれたのか、それとも言い合いをする両親に嫌気がさしたのか定かではないが可哀想な子だな。
    彼女の言いなりになっていた男の子は、一体何があってあんな事まで手伝ってしまったのだろうか。

    「愛こそすべて」
    消えた彼に恋したのは。
    人を好きになるのは自由だが、あの手の店の者に本気になってしまえば相手が本気で自分を想ってくれない限りただのお財布になるんだろうな。
    地位も奪われ、自分の愛した人間からの拒絶により追い込まれたのだろうが一人の考えで心中するのは互いの為にならないだろうな。

  • 前作『真夜中のオーディション』の続編。女優の卵である戸張美里が謎の“探偵プロデューサー”から依頼された人物に成りすまし、その『役』を演じる事で殺人事件を解決して行くというちょっと変わった探偵ミステリー。今風に言うなら〈コスプレの探偵〉というところが如何にも赤川ミステリー全開でよろしい(笑)。長いこと絶版でしたが、やっとの事で〈新装版〉として再販されました。ずっと探していて、ブックオフで偶然発見した古本はページが離れかかっていたので修復してそれなりに愛着があります(もちろんジャケットのデザインも違うしね)。

  • 本日、本を忘れて出かけてしまいました
    コンビニにもある赤川次郎ってありがたい

    さて、幽霊にも男にも化けられる名探偵女優♪
    気軽に読めます・・・

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著者プロフィール

1948年、福岡県生まれ。1976年「幽霊列車」でオール讀物推理小説新人賞を受賞。『東京零年』で第50回吉川英治文学賞受賞。「夫は泥棒、妻は刑事」シリーズ、「三毛猫ホームズ」シリーズなどミステリーの他、サスペンス、ホラー、恋愛小説まで幅広く活躍。

「2023年 『黒鍵は恋してる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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