耳をふさいで夜を走る (徳間文庫)

著者 :
  • 徳間書店
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本棚登録 : 306
感想 : 43
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  • Amazon.co.jp ・本 (375ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198934255

感想・レビュー・書評

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  • 「覚醒」した女3人を殺害する
    という明確な目的の元物語は進む。

    主人公の自己紹介は無く、読者は覚醒の意味やターゲットの素性を知らされない。何故殺されるのか、何故殺すのかまでも謎のままだ。
    何が始まるのだろう。覚醒とやらをした誰かを殺す、の情報のみで頭にハテナとワクワクを募らせながら読み進めていた。

    覚醒の意味がわかり心がそれを許容するも、覚醒者の立ち位置がどうも曖昧だ。説明は無い。

    アルラウネを引き抜くにはその声を聞かなければならない。聞くと死ぬ。聞かないように耳を塞いで夜を走っている内.... 。
    問いかけに対しての答えでは無いように感じるが、主人公の壮絶な物語は面白かった。

  • 殺人者が主人公の物語
    殺人者の心理描写がすごかったです
    自分が犯人と疑われないようにそして
    証拠を残さないようにするためにどうすればいいか
    どのような手順で殺すかなど
    こんなに書き込まれたものを読むのは初めてかもしれません
    結末はなんとなく読めてしまっていたかもしれません
    がそれでも楽しめました

  • かなりぶっ飛んだストーリー。
    でもハラハラドキドキで面白かった!
    4/6/1

  • 扉は閉ざされたままが面白かったから期待してたんだけど正直なんじゃこりゃって感じだった。
    まぁ読み終わってみれば殺人者が覚醒して成長していくって過程がメインなんだろうけどいまいち共感できるところがなかったなぁ。
    まぁテンポは良くて読みやすかったけど。

  • ある理由から三人の女性を殺めることを決意した並木。
    彼は「決して捕まらないこと」「確実に息の根を止めること」を念頭に置き、綿密な計画を立てる。
    これから罪を犯す人間の視点で話が進むため、無事完遂できるよう願ってしまう自分がいた。
    最後までハラハラしながら読んだ。

  • ー狂気の内側は平静なのかもしれないー
    そう思わせる本だった。

    裏表紙のあらすじに目を通せば、読み始める前から三人の人間を殺すことが目的とた物語ということが分かる。だが、主人公が、彼らが何者なのか、何故殺さなければならないのか、そういった情報は謎のまま、物語が進むにつれ徐々に開示されてゆく。通常のミステリーであれば少しずつ謎が解け情報が露わにになるのに対し、主人公が情報を知っているにも関わらず違和感なく情報が小出しにされてゆく展開が非常に面白かった。
    主人公を常人として読み始めるものの、読み進めるにつれて主人公自体が狂人なのか読者に疑問を抱かせるのも斬新。

    ハッピーエンドではなく読者に違和感を感じさせたまま終わる(あとがきにも書いてあったが)「サイコ・サスペンス」なので、苦手な方は要注意。

  • 再読。色々シミュレーションしながら話が進みヒリヒリした感じ。

  • 殺人と性欲のオンパレードで、あんまり好きじゃなかった。背景もわかりにくいかな。

  • アルラウネ、サイコパス気質の人間を作ってしまった支援者の主人公が3人の女を殺そうとする話

    覚醒という語彙にしてもそうなんだけどリアリティとやりたい事の乖離が気になる。
    そのせいで物語が全体的に地に足が着いていない感じがする。現代日本じゃなければ誤魔化せたかもしれないのでSFと思って読めばいいかもしれない。

    幸視点の独白で高校生のくせにセックスをしたからと言う文章があるが高校生は同じ年代の高校生に「くせに」と言うことは少ないと思う。それは作者の主観が文章に現れすぎてないか?と思った。

  • いやー、ずっと殺人者主観だと
    さすがに途中読むのがしんどくなるね。

    結局、真相は並木の予想通りだったってことなのかな。
    その辺もう少しひっくり返ると思ったんだけど。

    殺害動機は石持さんの作品らしいけど。

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著者プロフィール

1966年、愛媛県生まれ。九州大学理学部卒。2002年『アイルランドの薔薇』で長編デビュー。03年『月の扉』が話題となり、〝碓氷優佳シリーズ〟第1弾となった05年『扉は閉ざされたまま』(祥伝社文庫)が 「このミステリーがすごい!」第2位。同シリーズの最新作に『君が護りたい人は』(祥伝社刊ノン・ノベル)。本作は『Rのつく月には気をつけよう』(祥伝社文庫)の続編。

「2022年 『Rのつく月には気をつけよう 賢者のグラス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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