本日は、お日柄もよく (徳間文庫)

著者 :
  • 徳間書店
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本棚登録 : 8070
レビュー : 1104
  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198937065

作品紹介・あらすじ

OL二ノ宮こと葉は、想いをよせていた幼なじみ厚志の結婚式に最悪の気分で出席していた。ところがその結婚式で涙が溢れるほど感動する衝撃的なスピーチに出会う。それは伝説のスピーチライター久遠久美の祝辞だった。空気を一変させる言葉に魅せられてしまったこと葉はすぐに弟子入り。久美の教えを受け、「政権交代」を叫ぶ野党のスピーチライターに抜擢された!目頭が熱くなるお仕事小説。

感想・レビュー・書評

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  • 原田マハ『本日は、お日柄もよく』徳間文庫。

    これまでは原田マハと言うとアートをテーマにした作品しか読んだことがなかったので、読み始めてから余りの作風の違いに戸惑った。しかし、ユーモラスな雰囲気で始まった物語は、いきなりの感動へと誘われた。作中に登場するスピーチを読む度に感涙。一体何度泣かされたのか……原田マハに言葉の力を思い知らされた。

    製菓会社に働く普通のOL、二ノ宮こと葉は、幼馴染みの結婚式で有り得ない程の感動的なスピーチを披露した伝説のスピーチライター久遠久美と出会う。久美のスピーチを会場の空気を一変させるほどの力を持っていた。久美の誘いで弟子入りしたこと葉は普通のOLからスピーチライターの道を目指す……

    最後のスピーチに感涙。この余韻にしばらく浸りたい。

  • このお話は、タイトルと出だしからいって、結婚式のスピーチに終始するOLのお話かと思ったら、全く見事にいい意味で裏切られました。
    作者の原田マハさんは、ユーモアのセンスも程よくて、なんて引き出しの多い作家さんなんだろうと思いました。

    主人公のこと葉は、何もないところから、一人前のスピーチライターになっていくところが凄い!と思いました。
    こと葉の師匠であり上司になる久美との関係。
    厚志、ワダカマ、こと葉の戦いぶりと友情もよかったです。
    スピーチで世界を変えるという久美も、全くもってカッコいい。

    そしてまた、最後のしめには、またしてもマハさんに「やられた!」と思いました。
    脇役のおばあちゃんや厚志の父や恵里ちゃん、千華なども、皆とてもいい味を出していて、読んだ後で、気持ちがあたたかくなる大変素敵なお話でした。
    今まで読んだマハさんの小説の中で面白さでは私はぴかいちだと思いました。

    • まことさん
      ご紹介ありがとうございました(^^♪
      でも、マハさんの本がだんだんなくなっていくのが、ちょっと淋しいです。
      ご紹介ありがとうございました(^^♪
      でも、マハさんの本がだんだんなくなっていくのが、ちょっと淋しいです。
      2019/06/09
    • kanegon69 さん
      まことさん、大丈夫です!マハさんは凄く精力的に新作も書き続けていますから!気にせず、読んで下さい^_^
      まことさん、大丈夫です!マハさんは凄く精力的に新作も書き続けていますから!気にせず、読んで下さい^_^
      2019/06/09
    • まことさん
      そうですねっ!私もゆっくり、どんどん読んでいきたいと思います(^^♪
      ありがとうございます!
      そうですねっ!私もゆっくり、どんどん読んでいきたいと思います(^^♪
      ありがとうございます!
      2019/06/09
  • ストーリーの面白さはもちろんのこと、随所にある胸を震わせるスピーチの素晴らしさに感動した

    機会があれば、その一節でも使ってみたいなと思った
    まあ、そんな機会も、今となっては、もうないだろうけれど・・

    その中でも圧巻のスピーチは決起集会での今川厚志のスピーチだ
    読んでいて、鼻の奥がツーンと痛くなり目頭が熱くなった
    心を震わし、心を動かすスピーチというのは、ああいうのをいうのかと思った

    私が一番、好きなフレーズは、今川篤郎が、両親を亡くした久美を抱きしめて、言った言葉だ

    「 困難に向かい合ったとき、もうだめだと思ったとき、想像して
    みるといい
    3時間後の君、涙がとまっている。24時間後の君.涙は乾いて
    いる。二日後の君、顔を上げている。三日後の君、歩き出して
    いる。
    どうだい? そんなに難しいことじゃないだろ? だって人間は
    そういうふうにできているんだ。
    とまらない涙はない。乾かない涙もない。顔は下ばかり向いて
    顔は下ばかりも向いているわけにもいかない。歩き出すため
    に足があるんだよ。・・・」

    前を向いて、歩いていこうという勇気をもらえる言葉だ

  • 泣けた!
    直接かかわりのない聴衆(読者)を共感させ、心を揺り動かす。
    どのスピーチもグッとくるものばかり。
    言葉には力がある。
    でも本当にその力を発揮するには、〈心〉をともなわなければならない。
    スピーチにかかわるそれぞれのドラマがあり、ひきこまれる。
    テンポもよく、読後感もさわやか。
    スピーチライターにまつわるお仕事小説。

  • 電車の中や公共の場で読んではいけない。恥や外聞を気にせず落涙する自身を晒したくなければ...。
    ええ私は晒してしまいました。言葉の持つ力、言葉が不要なとき...。そこには愛が溢れている。素敵な本に出会えました。ただただ、ありがとう。

  • 原田マハさんの文章はいつもキレイだと思う。

    現代人にとって読みやすくて、ユーモアがあって、幸せな気持ちにしてくれる。特に今回はスピーチを題材にしているからか、なおさら読んでて心に響く。
    ジヴェルニーの食卓も良かったけど、これは読んでて涙があふれた。

    表紙と序盤の流れで、20代OLの恋愛話かなと思ったら違かった。いや、オチ的にはあってるのかもしれないけど。
    結婚式という主役にとって大事な日に贈られる言葉は、私たち参列者にとっては、あまり印象に残らないことが多い。
    逆にヒドイものだったりすると、すごく印象に残るけど。

    こと葉が千華にあてて読む祝辞に涙が止まらなかった。電車の中だったけど。
    そこからスイッチが入って、要所でうるうる。

    スピーチで、伝えたいことが相手に伝わった瞬間や、感動したとフィードバックをもらえる喜び。
    普段会社で歯車として働いていると、そういった一つ一つのことに鈍感になっていた気がする。

    相手に伝わるように伝えたい。
    的確に伝えて、喜んでもらいたい。
    大事なのってそういうことかな。

    あと、この本で一番素敵だと思ったのはこと葉のおばあちゃん。
    俳句の先生をしているおばあちゃんはめっちゃ厳しいけど、芯があり、凛としていて素敵だった。

  • 2019/06/28


    とても素敵な本でした。弟からの推薦書


    スピーチライターというお仕事があることから知らなかったけど、結婚式で衝撃的なスピーチを聞いたこと葉が、久遠久美と出会い運命が変わっていく。
    友人の結婚式から仕事での立場、果ては政治にまでかかわっていくことに・・・!


    スピーチライターという立場上、主人公こと葉は常に裏方である。
    選挙活動の中でも(久美の指示で)情報を集め、先を読み、スピーチを考え、未来を信じることを必死でやり抜く。
    政治ものかと思ったけど、要はディベート合戦、勝負という色でとっかかりやすいうえに読みやすく面白く読めた。
    現実もこうだといいのに・・・

    こと葉の隣のかつての思い人をあらゆる面で応援しつつ
    ライバルであり同志であり、じんわりと好きになっていったワダカマとの協力もありで、全員、まっすぐ、清々しく読んでいて嫌な気持ちになることは無かった。


    かつオチも最高
    結婚式にて幕を開け、結婚式で〆る。そしてその言葉が久美の「本日は、お日柄もよく」なのだから
    ほんとすっと心に入ってしみわたる綺麗な本でした。
    お仕事小説とはいえ、こんなにも「読ませる」ものって
    なかなかないのでは・・・

    一番の立役者はおばあちゃんでは!
    トリックスターほどではないけど、おばあちゃんあっての物語だったとすら思えます。

  • 言葉をきちんと選んで使おうと思う。
    色んな人にオススメしたくなる本。
    初マハさん。他も読みたい!


  • 要所要所の言葉でいいなと思うところはあったけれど、
    文章に重みがなくて、展開もわざとらしくて、微妙。
    キネマの神様のときみたい。

    小説で泣かせることはコトバをつなぐだけでいいのかもしれないけど、ずっと心に残すためにはチカラが必要なのだと思う。

    泣かせるだけ?ほしいものはなに?
    読みきるのが作業になってしまった。

  • お仕事小説はたくさんあるけど、スピーチライターを扱った作品を読むのは初めて。
    その題材に興味をひかれて手にとり、読みやすさからするする一気に読み進められた。

    ただ、正直な感想を言えば、期待しすぎたかなという感じ。

    作品中で登場するスピーチは(もちろん良いスピーチではあるけど)、スピーチライターという職業にスポットを当てているにしてはインパクトがないし、深い心理描写や細かな人物描写もない上にストーリー展開もあまりに全てがまるく収まりすぎていて揺さぶられなかった。
    そのせいで、登場人物にもストーリーにも共感ができなかった。
    繰り返しになるような内容や文章も多かったように思う。

    また、政治的な思想が伝わってくる小説が好きじゃないことも、好感を持てなかった一因かもしれない。

    ネガティブなことばかり書いてしまったが、起承転結がハッキリしていて分かりやすいし、2時間ドラマにするにはいいんじゃないかな。

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著者プロフィール

原田マハ(はらだ まは)
1962年東京都生まれ。小6から高校卒業まで岡山で育つ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部美術史学専修卒業。馬里邑美術館、伊藤忠商事株式会社、森美術館設立準備室、ニューヨーク近代美術館での勤務を経て、2002年よりフリーのキュレーターとなる。2005年小説化デビュー作の『カフーを待ちわびて』で第1回日本ラブストーリー大賞を受賞。2012年『楽園のカンヴァス』で第25回山本周五郎賞、『キネマの神様』で第8回酒飲み書店員大賞をそれぞれ受賞。2013年には『ジヴェルニーの食卓』で第149回直木賞候補、2016年『暗幕のゲルニカ』で第155回直木賞候補となる。2017年『リーチ先生』で第36回新田次郎文学賞受賞。2019年『美しき愚かものたちのタブロー』で第161回直木賞候補に。

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