ハルカの空 南アルプス山岳救助隊K-9 (徳間文庫)

  • 徳間書店 (2015年9月4日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784198940157

作品紹介・あらすじ

清廉な山中で行われるトレイルランニング。没頭する彼は山に潜む危険をまだ知らなかった――「ランナーズハイ」。登山客の度重なるマナー違反に、山小屋で働く女子大生は愕然とする。しかしそこは命を預かる場でもあった――「ハルカの空」。個性溢れる山岳救助隊員と相棒の“犬たち”が登山客と向き合うとき、そこには人生の悲喜交々がある! 「ビバーク」は単行本未収録作品。――解説・馳星周

みんなの感想まとめ

多様な人々の人生が交錯する山岳救助の現場を描いた本作は、短編形式でそれぞれの主人公が持つ背景や心情を丁寧に掘り下げています。南アルプスの美しい風景を背景に、山小屋で働く女子大生や救助隊員たちが登場し、...

感想・レビュー・書評

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  • 山岳救助隊と山岳救助犬の活躍を描いたシリーズの第二弾。今回は6つの短編を収録。救助隊・犬だけでなく、北岳の山小屋で働く人たちの生活も書かれていた。北岳の景色が思い浮かぶ、行ったことないけど。

  • 第1作の『天空の犬』が、星野夏実を主人公にした長編だったのに対し、第2作は南アルプス山岳救助隊のメンバー(神崎静奈、関真輝雄等)が、それぞれ交代で主役となる連作短編。
    もちろん、星野夏実も各編でちょい出するが、『NO WAY OUT』では、主役として同僚の警察官の救出劇を演じる。
    表題作の『ハルカの空』は、山小屋でアルバイトする少女が主人公。正義感の強い彼女が、マナー違反をする登山客に憤然としながらも仕事をこなし、遭難救助の手伝いもする。
    彼女は、今後のシリーズにまた登場するような気がするが、果たして・・・

  • <南アルプス山岳救助隊K-9>シリーズの2冊目。
    ようやく巻頭の北岳周辺の地図も頭に入りだした。

    山岳救助隊員のそれぞれが主人公になる話が6つ。
    色んな要救助者があって、その救出に隊員と犬たちが活躍するというお話だが、季節・天候・登攀ルートその他諸々手を変え品を変え、山に登る人の背景や心情を映して、読み心地が良い話が続く。
    中でも、表題作は、これだけが隊員ではなく夏の山小屋のアルバイトを主人公にした話だが、救助隊員だけではない、山での仕事の苛烈さがさりげなく描かれている佳品。
    物語の中では、山を駆けて救助に向かったり自分よりも重い人を背負って歩く隊員の様子が何度も出てくるが、「NO WAY OUT」では、冬山の過酷さが詰め込まれていた中、それに負けないその日常の鍛錬の成果が凝縮されていた。
    「サードマン」も、ああいう現象があっても不思議ではないと思わすものがあった。

  • シリーズ第2弾。
    今回は山岳救助隊ではなく、山岳救助隊を取り巻く人たちの生き様を綴った短編集。
    山岳救助隊のメンバー達を描いた1作目も良かったが、人それぞれが山に登る理由を描いた今作も違う意味で良かった。
    山小屋でバイトをする女子大生目線で描かれた表題の「ハルカの空」は山で働く人だからこそ、見える問題点に触れていて、自分自身、山に登るので身に染みる部分も…
    次作ではどんな人間模様が描かれるのか、楽しみなシリーズ。

  • 天空の犬の続編。
    メイと夏美が救助隊をつとめる北岳での出来事が、短編集のように描かれている。
    本当にこんな救助犬がいたらなぁと、楽しく読める作品。

  • 北岳を舞台に天空の犬に登場する山岳救助隊と、登山者、山小屋の短編集。本当に最近の山は人が多いと感じるけど、老若男女いれば、技術体力考え方…マチマチだ。特にマナーと正義感の箇所は考えるところがあった…

    2018.8.14

  • この作家の作品は、厳しい大自然を背景に、様々な冒険ドラマが展開されることが多いが、K9シリーズは爽やかなストーリーに仕上げられている。当たりハズレのないシリーズだと思います。

  • 巻末を見て初めて知ったのですが、警察が山に救助犬を配置しているという事は無いんですね。すっかり本当にある組織だと思ったのでびっくりしました。
    北岳という日本2番目の高峰を舞台に、救助犬とそのハンドラーである婦警を主人公にした作品です。
    当たり前ですが、この本の登山者はすぐ遭難するし滑落するので読んでいると登山怖いと思ってしまいそうですが、しっかり準備して過信せず、天気予報をがっちり確認して行動すれば大丈夫なんですよね、きっと。わからんけど。

    今作は山岳救助隊それぞれが主人公の連作となっているので、前作で登場した仲間たちの素性が知れてとてもよかった。救助犬が活躍しない作品もあったけれど逆にそれがアクセントになっていると感じた。
    全体的に山を愛している感がにじみ出ているので、読んでいると登山行きたくなってきます。そんなハードなやつではなくて、一泊二日で行ける位の・・・・。

  • 前作で山梨県警察南アルプス署地域課
    この特殊な警察署の役割と生活・山の
    厳しさを知りました
    今回は何人かがクローズアップされて
    主役となります
    アノ神崎が・・・

  • 清涼な山中で行うトレイルラン。人気のスポーツに没頭する青年は山に潜む危険をまだ知らなかった―「ランナーズハイ」。登山客の度重なるマナー違反に、山小屋で働く女子大生は愕然とする。しかしそこは命を預かる場でもあった―「ハルカの空」。南アルプスで活躍する個性溢れる山岳救助隊員と相棒の“犬たち”が、登山客の人生と向き合う!「ビバーク」は単行本未収録作品。

    この際だから、未読のシリーズ残りを読んでしまおう。

  • 南アルプスの主峰北岳で活動する南アルプス山岳救助隊K9の活動を描いた短編集。美しく厳しい自然、命を守る献身的な彼らや働く山荘のメンバー、そしてそこに思い出を持つ登山者たちの姿は感動的だ。素晴らしいシリーズ!

  • できれば長編ものが好みだがこの短編は読みやすくてよかったかも。

  • 南アルプス山岳救助隊K-9シリーズの短編集。
    全て日本第二位の標高を誇る山、北岳が舞台になっている。
    火山じゃない山としては、日本最高峰なんだって!
    *
    前に読んだ『火竜の山』から主人公は夏実なのかと思っていたら、この短編集は主人公がK-9の他のメンバーだったり、山小屋のアルバイトの子だったりと変わっていく。
    面白くて続きが気になって、あっという間に読み終わってしまった!
    救助犬たちも可愛いし。
    *
    夏実の相棒はボーダーコリーって何回も書いてあるのに、実はずっと頭の中でコーギーを思い浮かべてた…(^v^;)
    メイ、ごめんね!
    表紙にちゃんと絵まであるのに!
    ってか、『火竜の山』からずっと頭の中でコーギーだったわ…。
    今作の中盤で、突如として毛色がそんなコーギーっていたっけな…ハッ‼︎ってなった。
    思い込みって怖いわぁ。
    *
    それにしても山に登る人のマナー違反て、う〜んて思う。
    馳星周さんも解説の中で「山に登る人間が増えれば、山の上では下界と変わらない光景が繰り広げられることになってしまうのだ。」と書いてらっしゃったけど、本当にそうだなぁ…と。
    わざわざ山に登ってまで、そんなマナー違反をするなんて!って思うけど、人間は色んな人がいるからなぁ…。
    良い人も悪い人も。
    *
    *
    遭難の話が続くので、山が兎に角怖くなってしまって、私は登らないな!とか思ってたのに、最後の方には山に登ってみたくなってしまった。
    不思議。
    このシリーズ面白いので、他の作品も読んでみたい。

  • 短編集。登山者のマナー、山小屋のスタッフの気持ち。「好き」には変わりないけど、その形は様々。

  • 山梨の南アルプスを舞台にした山岳連作短編集の第二弾。

    前作に続き、本作も警察の山岳救助隊で山岳救助犬のハンドラーを務める星野夏実を中心に描かれる人間ドラマと、まるで眼の前に迫って来るような山の描写が秀逸であった。

    本作には6つの短編が収録されているが、いずれも素晴らしい短編である。中でも、『サードマン』と『ハルカの空』、『NO WAY OUT』が良かった。また、『北岳に来ただけ』の改題作の『ビバーク』は単行本未収録というのも嬉しい。

    『沈黙の山』、『ランナーズハイ』、『サードマン』、『ハルカの空』、『NO WAY OUT』、『ビバーク』を収録。

    是非、山の厳しさと包容力、人間が心の底に秘める様々な感情や想いを味わって欲しい。

  • 単行本未収録「ビバーク」を読みたくて文庫で再読。私も北岳に登って叫んでみたい。
    初読の時と変わらず、色鮮やかな山の姿と人のつながりに温かい気持ちになる。怒りを覚えるところもあるけど。。
    でも6編の短編それぞれ、清々しい気持ちで読み終えました。

  • 期待していた「南アルプス山岳救助隊K-9」の続編。舞台である北岳の描写がとても精緻で、読んでいると山に行きたくなります。
    このシリーズの主人公は夏実とメイですが、本作では主人公がメインの話ではなくサードマン現象を扱った短編が印象的でした。

  • 2015/9/13 喜久屋書店北神戸店にて購入。
    2021/5/9〜5/12

    北岳の白根小池小屋に本拠地を置く、南アルプス山岳救助隊K-9シリーズ第2作。6遍の作品からなるがどれも良いが、夏実が大きく成長する、「ハルカの空」と「ビバーク」がベストか。舞台となる白根小池小屋でテント泊をしたので、非情に身近に感じる作品。続編も楽しみである。

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著者プロフィール

1960年山口県生まれ。明治学院大学卒業。雑誌記者を経て、87年に小説家デビュー。2008年『約束の地』で、第27回日本冒険小説協会大賞、第12回大藪春彦賞をダブル受賞。2013年刊行には『ミッドナイト・ラン!』で第2回エキナカ大賞を受賞。山岳救助犬の活躍を描く「南アルプス山岳救助隊K-9」シリーズの他、『狼は瞑らない』『光の山脈』『酔いどれ犬』『還らざる聖地』、エッセイ『北岳山小屋物語』『田舎暮らし毒本』などの著作がある。有害鳥獣対策犬ハンドラー資格取得。山梨県自然監視員。

「2022年 『南アルプス山岳救助隊K-9 それぞれの山』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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