アブラムスの夜: 警視庁鑑識課 〈新装版〉 (徳間文庫 き 20-2)

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (597ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198940751

作品紹介・あらすじ

西新井警察署管内萩原公園で発見されたホームレスの焼死体。引き続いて中学生たちが次々と殺されていった。少年の死体に刻印された“アブラムス”の文字。それは、蝙蝠を意味している……。女性鑑識官松原唯をヒロインとする本格警察小説。08年に惜しくも逝去した著者によるシリーズ第一作。

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ第一弾。
    内容的には面白かったけど、ちょっと書き方とか内容に腑に落ちない点があるような…
    事件には少年法が関わっている。
    最後が少し急な展開と衝撃的過ぎた。

    2023.1.23

  • 鑑識小説(主役)
    トレースは本格的だったよな、ルミノール反応を確認する方法とか、飛び散り方向を計算して真実につなげるとかすごい
    もっとも、ドラマ的には石原さとみのアンナチュラルが良かったです(主役が?)
    本書も本格的マニアックヲタク変質的鑑識小説ですが、登場人物が全員ねじ曲がっている心の持ち主なのでつらかった
    ラストシーンは単独作品なら必要ないのではないか?
    つか、こんなに就業規則違反する警察ばかりではヤバイ
    過去の隠ぺい動機が自分の職を掛けるほどじゃないし・・・
    あら、文句ばかり言いながら続編よんでま~す

  • ああ、事件も文章も、かったるい!
    もっとすっきり書けないの?

    シリーズにするらしいが、パスやなあ・・・

  • 警視庁鑑識課課員・松原唯。肩書きは警部。
    母は何者かによって殺され、その数年後に父は母の墓前で自ら命を絶った。
    犯人はいまだ捕まってはいない。
    重すぎる過去を持つ唯には、どこか臆病なところがあり、少年の純粋さと妙に大人びたレオに対しては不器用な優しさを示すこともある。
    唯ほどの極端さはないにしても、人間関係に臆病な人は多い。
    経験がそうさせるのか、もともと傷つくことに対しての恐怖が大きいのか。
    それは人それぞれの事情がそうさせるのだろう。
    日常生活は普通に送ることが出来るのに、プライベートでのつきあいでは堅い殻に閉じこもってしまいがちな傾向は、意外に現代では珍しいことではないのかもしれない。
    この物語の面白さは、事件そのものを追っていく鑑識課の働きと刑事たちの動きにある。
    けれどそれ以上に興味を引いたのは、警察内部での個人的な競争心だった。
    事件解決につけられる評価を点数にたとえ、少しでも多くの点数を稼ごうとする。
    自分が高評価を得るためには、次なる殺人が起きたほうが都合がいいと考える刑事がいる。
    実際にはそんなことはないと信じたいけれど、「もしかしたら本当はこんな刑事がいるかも」と思ってしまうところが怖い。
    伏線の張り方がいまひとつ練られていないためか、わかりにくい箇所もあった。
    登場人物が何のためにそこにいるのか。
    この人物は何のためにこの台詞をしゃべり、この行動をしているのか。
    ドラマのエキストラのように賑やかしで登場しているはずもない。
    でも、そこに登場させた北林さんの意図がちょっとわからない部分もあった。
    結末部分での死は必要なものだったのだろうか?
    「後悔先に立たず」を教訓にするためだったとは到底思えない。
    それとも「意味のない死」を演出することによって、より唯の世界を際立たせようとしたのだろうか。
    読み取れない私が力不足の読者だけなのだろう。
    すっきりとしない終わり方ではあったけれど、物語そのものは読みづらさを省けば面白かったと思う。

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著者プロフィール

1955年沖縄生まれ。琉球大学物理学科中退。徳島大学薬学部卒業。沖縄県庁、沖縄県立病院薬剤部勤務を経て、2000年に作家デビュー。作品に『0と1の間』『殺すに時があり』『警視庁鑑識課 ミッドナイト・ブルー』などがある。08年、逝去。

「2016年 『鎮静剤 警視庁鑑識課』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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