神去なあなあ夜話 (徳間文庫)

著者 :
制作 : 三浦しをん  金子恵 
  • 徳間書店
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本棚登録 : 1142
レビュー : 127
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198941178

作品紹介・あらすじ

三重県の山奥、神去村に放りこまれて一年が経った。最初はいやでたまらなかった田舎暮らしにも慣れ、いつのまにか林業にも夢中になっちゃった平野勇気、二十歳。村の起源にまつわる言い伝えや、村人たちの生活、かつて起こった事件、そしてそして、気になる直紀さんとの恋の行方などを、勇気がぐいぐい書き綴る。人気作『神去なあなあ日常』の後日譚。みんなたち、待たせたな!

感想・レビュー・書評

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  • 『神去なあなあ日常』のファン向けブックという感じで、林業中心の『日常』より、『夜話』のほうが、登場人物の日常を中心に描いていた(ややこしい)。

    『日常』が好きだったので、「こういう意味だったのか」「こんなことがあったのか」など、解説されていなかった部分が丁寧に解説されていて、物語を深く楽しめる。

    わたしはやっぱりヨキとみきの夫婦が好き。特にみきの嫉妬深さにわたしを重ねてしまう。作中で、みきの性格を情熱的で明るい人と解説した一文があって、なんだか救われた気がした。いや、嫉妬深いのはいいことではないけれど、それがピタリとハマるカップルもいるのだなと思った。

  • 「神去なあなあ日常」の続編。
    横浜の高校を出た後いきなり三重の山の中に放り込まれて、生活の激変に苦労し、山の仕事がつらくて逃げ出したくなったりした平野勇気だったが、神去村の自然や人を愛し始めたところで、前作は幕を閉じた。

    本作は、すっかり神去村に腰を落ち着けた感のあるある勇気が、パソコンの前で腰を落ち着けて、誰もいない読者に向かって明るく呼びかけるという、前作よりはちょっと軽快な調子で語られていく。
    そして、勇気にとっての最重要事項は、直紀さんとの恋愛なわけだが…

    世の中いろいろなものがあふれているけれど、神さびた神去村の自然があれば余計なものはいらないんじゃないかとか、異性はたくさんいるけれど、好きな人以外は目に入らなくていいんじゃないかとか、そんな気持ちになる。

    第一夜 神去村の起源
    繁ばあちゃんが語る、村の起源。
    古事記風な風土記。

    第二夜 神去村の恋愛事情
    この村には他に年頃の女性がいないから直紀さんを好きになったのかなあ~
    東京で出会っても好きになったかなあ~
    幼馴染だったみきさんとヨキの馴れ初めを聞く。
    すばらしい純愛!

    第三夜 神去村のおやかたさん
    オオヤマヅミさんの祭りが近づくある日、夕方の光の中で田んぼの神様に祈りをささげる、宮沢賢治みたいな姿の精一さんを見る。
    精一さんが、若き“おやかたさん”として、大切にしているもの、覚悟。

    第四夜 神去村の事故、遭難
    オオヤマヅミさんの祭りは、今年は大祭ではなく普通のお祭り。
    その帰り、確認事項で山に入ったヨキと勇気だが、山で一夜を過ごすことになる。
    そこで聞いた話とは…

    第五夜 神去村の失せもの探し
    山根さんが大切にしていたお守りがなくなった!!
    失せもの探しの神さまは、良心という名で心の中にいる。

    第六夜 神去村のクリスマス
    山太はクリスマスを知らなかった!
    町の小学校に通うようになって、自分もクリスマスがしたいと言い出す。

    最終夜 神去村はいつもなあなあ
    心温まりすぎなクリスマスエピソード!
    山太は本当に純粋ないい子だ。
    そして、やはり精一さんは素敵だ
    ものの考え方から何から…惚れてまう。
    勇気もがんばって!
    そして、繁ばあちゃんのスペックには驚く!

  • なあなあ日常から一年が過ぎた神去村。

    今回も勇気の記録の形態でお話しがはじまる。気のせいなのか、一年を過ごし、オオヤマヅミさんのお祭りを経て逞しくなったのか、いい意味で少し横着になったのか勇気の調子のいい文章に磨きがかかっていたように思う。若者は成長するのが早いよ。

    繁ばあちゃんみたいなおばあちゃんになりたいなぁ。

  • 林業の楽しさや山の素晴らしさに触れて心が洗われた。

  • 自然とともに生きるひとたちの時間感覚が素敵。
    悠久という言葉の意味を噛み締めながらよみました。
    10年100年のスパンだもんな。神話をいれたら1000年とか10000年までいっちゃう。

    個人的には、ばっちゃんが勇気君のパソコンを立ち上げてあることないことを入力しているシーンに大笑いしました。
    油断も隙もない老年パワーに脱帽。
    20160630

  • 日常に続きの夜話。面白かった〜!
    老人が色々面白すぎる。
    クリスマスの獅子舞や、ツリー飾りのてるてる坊主噴き出したw

  • 前作を読んだ人はスッと入っていける。

    神去村はいいところだ。
    現実と伝承が生きている。

  • 今作は神去村の起源にまつわる言い伝えと、そこに暮らす人々の日常が書かれていた。

    「自然と共に生き、その地に御座す神を信じ、敬う人々」

    と書くと純粋な人達のように聞こえるが、神の存在を上手く利用したり、電卓を弾いたり、そこは何事も『なあなあ』で(笑)。

    辛い出来事もあったけど、前を向いて生きていく。
    強く、しなやかで、ときにファンタジー、ときに現実的な脳を持つ神去村の面々に、次に会えるのはいつだろう。
    もう次作が待ち遠しい。

  • 後日譚。

    それぞれのイメージは前作の裏表紙にあったけど、直紀さんてどんな顔なのかなぁw。

  • ド田舎・神去村で林業に励む人たちの日常。
    色恋成分もあるので”夜話”?
    相変わらず、皆さん逞しいです。
    生きてるって事の強さがあります。

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著者プロフィール

三浦 しをん(みうら しをん)。
1976年、東京生まれの小説家。出版社の就職活動中、早川書房入社試験の作文を読んだ担当面接者の編集者・村上達朗が執筆の才を見出し、それが執筆活動のきっかけになった。小説家の専業になるまで、外資系出版社の事務、町田駅前の古書店高原書店でアルバイトを経験。
2006年『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞受賞。2012年『舟を編む』が本屋大賞に選ばれ、翌年映画化された。2015年『あの家に暮らす四人の女』が織田作之助賞受賞。また、『風が強く吹いている』が第一回ブクログ大賞の文庫部門大賞を、2018年『ののはな通信』が第8回新井賞を受賞している。
Cobalt短編小説賞、太宰治賞、手塚治虫文化賞、R-18文学賞の選考委員を務める。最新刊に、『愛なき世界』。

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