アキラとあきら (徳間文庫)

著者 :
  • 徳間書店
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レビュー : 436
  • Amazon.co.jp ・本 (720ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198942304

作品紹介・あらすじ

零細工場の息子・山崎瑛(あきら)と大手海運会社東海郵船の御曹司・階堂彬(かいどうあきら)。生まれも育ちも違うふたりは、互いに宿命を背負い、自らの運命に抗って生きてきた。やがてふたりが出会い、それぞれの人生が交差したとき、かつてない過酷な試練が降りかかる。逆境に立ち向かうふたりのアキラの、人生を賭した戦いが始まった――。◆2017年7月9日(日)よる10時スタート、向井理×斎藤工W主演!WOWOW連続ドラマ原作。

感想・レビュー・書評

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  • 零細町工場の息子・瑛、大手海運業者の息子・彬。
    生まれも育ちも違う二人が出会い、それぞれの宿命に抗いながら、
    同じバンカーとして成長していく物語。

    金貸しとバンカーは違うんだ。
    金は人のために貸せ。金のためにお金を貸したとき、
    バンカーはただの金貸しになる。
    「人のために貸すお金」とは───

    池井戸さんの小説は、いつも決めゼリフというか、随所に極めつけのシーンがあって、そこがもうたまらないのです。
    研修チームで会社役と銀行役に分かれた稟議対決は圧巻。
    不動の「いい稟議だった」の一言も。
    そして、瑛が銀行員生命をかけて救った命と、ボランティア団体の牧師がヤスだったこと。

    また、動物好きとしては、なんといってもチビが生きていてくれたこと。
    夜逃げする瑛の家族を乗せた車を、必死に追いかけてくるチビ。
    そして、あばらが出るほどボロボロにやせ細り、
    瑛に飛びかかってきた姿に号泣してしまった。

    瑛が二十年ぶりに、みかん畑から海を眺める姿を見て、
    私も「どんな経験も無駄ではなかった。」と、自分の生きて来た道を振り返れるようになりたいと思いました。

    『下町ロケット』よりも前に書かれた作品なんですね。
    700ページ超、最初この厚みに少しひるんだものの、やっぱり池井戸潤さんは裏切らない。
    「情けは人の心に残る」爽快な読後感でした。

  • 池井戸潤ファンとして発売直後に購入していたが、文庫本705頁の厚さに圧倒され、読み始めるのに躊躇もあり、今になってしまった。
    そんな危惧は、数ページ読むほどに、もちろん解消!
    三流レベルの推理小説や冒険小説より、スリリングで面白く、物語世界の中にたちまち取り込まれてしまった。
    こういう作品こそ、エンターテイメントの粋というのだろうか。
    生い立ち境遇が違うが、同じ音を持つ名前の二人の少年期から書き起こされ、同じ銀行に同期入行したこの二人、どのような関わり合いになって行くのか。
    やがて、著者得意の銀行が舞台になる。
    時はバブル崩壊時、企業倒産、企業経営の困難さ、兄弟企業の諍い、銀行の取引先への対応、不良債権への対処、銀行同士の競りあい、次々と眼前に繰り広げられる手に汗握る展開に、読者は皆、本を置く能わずの心境だったろう。
    読み手も、気が付いたらもう最終頁だった。
    これでもかのテーマを盛り込んだこの作品、読み終えたあとでは、もっとそれこそ千ページ以上でもよかったのではとの、贅沢な読後感を持ってしまった。

  • 池井戸潤『アキラとあきら』徳間文庫。

    境遇が全く異なる二人のアキラとあきらを主人公にしたドラマチックな企業小説。十二分に面白くはあるのだが、余りにも規定路線を走り過ぎた感は否めない。

    零細工場の息子として激動の運命を背負って産まれた山崎瑛と大手海運会社東海郵船の御曹司として恵まれた境遇に産まれた階堂彬……二人は互いにそれぞれの宿命を背負い、それぞれの運命に翻弄されながら、企業人生を邁進していく。

  • 池井戸さんの小説は、
    理不尽に耐えて耐えて耐え抜いた末に
    一発逆転!(すっきり)・・・的な展開が多いため
    この分厚い文庫本を前に、
    ストレス溜まったらやだな~、、、と
    ついつい弱気になってしまいました(笑)

    しかしその心配も読み始めたら
    瞬く間にどこかへ吹っ飛んでしまい
    グイグイ物語の展開に引き込まれていきました。
    ちなみに心配していたストレス度は低いです。
    理不尽な出来事もたびたび登場しますが、
    その都度解消されていくので、大爆発は起こりません^^

    大企業であっても、小さな町工場であっても
    従業員を抱えて会社を続けていく苦労は、
    いつの世も同じなのでしょう。
    会社を経営する者の苦悩がヒシヒシと胸に迫ってきます。
    『金は人のために貸す』そんなバンカー達の活躍をまた読んでみたいなと思うのでした。

  • 父の代からの運命や宿命を背負ったアキラとあきら。二人の主人公が自分のやるべきことに集中して最後まであきらめない姿が気持ちが良い。

  • いゃ、もうアキラもあきらもかっこ良すぎ。ええ、全国のアキラくんたちのドヤ顔が見えるようで!
    池井戸さんが描く銀行話だから、もやもやいらいら後スカッと!といくのは分かってたけど、それでもやはり読んでる途中はバカ叔父たちの所業に腹わた煮え繰り返りまくり。
    でも、アキラたち、すごい。
    彼らにはバンカーとして、そして人として絶対に捨ててはいけないものが見えている。そしてそれを捨てない勇気。
    2人のアキラには、確かに凡人にはない生まれ持っての才能があるのだろう。けれどその才能を生かすために必要なのは、やはり「人としての愛」。そう、愛は金を凌駕するんだ。
    いやぁ、これで来年の銀行系の就職希望者激増、まちがいなし。

  • アキラ(瑛)とあきら(彬)、小学生時代に初めの顔だけの出逢いをした2人が長じて優秀なバンカーとなるが....
    片や町工場の伜、片や大企業の御曹司と言う180度違う境遇の二人だがバンカーの道を選択したのはそれぞれの意志があったという半分 人情話めいた伏線がある。いつもの慣れ親しんだ池井戸流とは少し違う路線だから読み手もちょっとはぐらかされた感はある。でもそれなりのエンターテインメントになっていますよ♪

  • 今までの池井戸作品とは違う面白さ。二人の攻防は三国志の軍略戦のように胸が高鳴った。終盤はその二人がタッグを組んで逆境に立ち向うのだから興奮MAX。TVドラマ化決定のようなのでそちらも期待したい。
    あらすじ(背表紙より)
    零細工場の息子・山崎瑛と大手海運会社東海郵船の御曹司・階堂彬。生まれも育ちも違うふたりは、互いに宿命を背負い、自らの運命に抗って生きてきた。やがてふたりが出会い、それぞれの人生が交差したとき、かつてない過酷な試練が降りかかる。逆境に立ち向かうふたりのアキラの、人生を賭した戦いが始まった―。感動の青春巨篇。

  • 零細企業の息子、山崎瑛。
    大手海運会社の御曹司の階堂彬。

    生まれも育ちも近く2人だが、宿命を背負い、己の運命に抗いながらも真っ直ぐに生きてきた。

    やがて2人が出会い、過酷な試練に挑む。



    何となく、彬と瑛、金持ちと貧乏の下剋上の話なのかと思ったら、この本は単純なものではなかった。

    次から次へと襲いかかる試練。
    しかし何度も何度もスカっとポイントがあったり、池井戸先生の本ならではの清々しさ!

    結構な厚みだが、がっつり嵌まれる本でした!
    良書!!

  • 瑛と彬。二人のアキラ。
    育った環境はまったく正反対だけど、両社とも自身の境遇に屈することなく金融マンとして道を進み、
    互いを認め合い、その才能を余すところなく発揮する。
    ストーリーの展開が早く、700ページを超す大作だが、あっという間に読み終えてしまった。
    瑛と彬はバブル時代の銀行入行で、池井戸作品でおなじみの「半沢直樹」と同世代なんだけど、半沢さんほどの理不尽な目には遭わないので安心して読めました(笑)
    でも、瑛にせよ彬にせよ、半沢にせよ、戦う男たちはとにかくかっこいい!

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著者プロフィール

池井戸 潤(いけいど じゅん)
1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学文学部および法学部を卒業。子供の頃から本に親しみ、作家を志すようになる。『果つる底なき』で江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。以降、2010年『鉄の骨』で吉川英治文学新人賞、2011年『下町ロケット』で直木賞をそれぞれ受賞。他の代表作に、半沢直樹シリーズ『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』、花咲舞シリーズ『不祥事』、『空飛ぶタイヤ』『民王』『ルーズヴェルト・ゲーム』『七つの会議』『陸王』『アキラとあきら』など。多くの作品がドラマ化・映画化されており、特に「半沢直樹」と「下町ロケット」は非常に高い人気を誇った。 2019年6月21日、人気作『陸王』が文庫化される。2019年7月開始の大泉洋主演ドラマ『ノーサイド・ゲーム』原作を担当し、6月14日に単行本化。

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