鬼はもとより (徳間文庫)

著者 : 青山文平
  • 徳間書店 (2017年10月5日発売)
3.80
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  • Amazon.co.jp ・本 (380ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198942656

作品紹介・あらすじ

三年で最貧小藩の経済立て直しは可能か? 家老と藩札万(ルビ・よろず)指南の浪人両名が、命を懸けて挑む。剣が役に立たない時代、武家はどう生きるべきか! 縄田一男氏から平成の藤沢周平と評された時代小説。第152回直木賞賞選考の際の宮部みゆき氏評「藩札という難しい題材を扱いながらリーダビリティが高い、主人公の魅力と、彼が江戸の経営コンサルタントとして直面する〈貧との戦い〉の苛烈さが、ラストまで絶妙なバランスを保っていた」

鬼はもとより (徳間文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 藩札の専門家として自藩を立て直せなかった主人子が、財政難の藩を救う話。最初は「?」と思ったけどあっという間に引き込まれて読んだ。タイトルもうまいと思う

  • 藩財政の改革の貨幣流通が描かれており面白かった。

  • 司馬遼太郎や山本周五郎にも、ひけを取らない文章を書く作家に出会った。昨今、時代小説を書く作家は多いが、これほど言葉が、文章がインパクトを持って心に沁みた作家は初めて。香り立つ文章と言ったところか。
    話も武家にしかできない藩建て直しの財政問題を感動的に描いてくれて、また一人、お気に入りの作家が生まれた。

  • 29年12月10日読了。
    島村藩17000石。内証が窮迫。この藩は飢饉でなくても人が飢えて死ぬ。
    この藩を藩札でもって、経済立て直しを図る浪人奥脇抄一郎。鬼となって赤貧の藩財政を立て直そうとする島村藩家老梶原清明。最後は、わかっていたが悲しかった。

  • 派手でダイナミックな戦国の世を舞台には選ばず、小難しいイメージのある「経済」をテーマにした時代小説ということで、読む前はお堅い地味な作品なんじゃないかと不安だったのですが、心配は杞憂に終わりました。とても面白かったです。藩札という恐らく誰も取り扱ったことのないであろうものを主題に据えた作者の勝利だと思います。
    美点はいっぱいあって、抄一郎が現代でいうところの敏腕コンサルタントとなっていくまでの成長過程も良かったですし、最貧藩の立て直しにかける清明の命懸けの覚悟がもたらす緊張感も読みごたえがありました。現代の経済政策への批判的視点があるのもいいですね。馬鹿の一つ覚えのようにお札をじゃぶじゃぶ刷ればいいとしか思っていない政治家は、すぐに本作を読むべきでしょう。
    これだけの内容をこのページ数に収めつつ、なおかつ書き急いだような印象が残らなかったあたり、すごく上手にまとめているなあと感じました。個人的には直木賞受賞作の『つまをめとらば』よりも本作のほうが出来は上だと思います。
    ただ、女性絡みの部分は別に無くても良かったんじゃないかな、という気もしました。ラスト1行も、それで締めていいんですか青山さん、という感じで正直納得できませんでした。続編への布石なのかな?

  • 主人公は、自分のいた藩でできなかったことを頼まれた藩で実現していく。
    経済小説といっていいのだろう。
    普段ならあまり読みたいと思わないジャンルですが、やはり青山文平さんの力だな~、と思う。
    一気に読んでしまった。

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