嘘を愛する女 (徳間文庫)

著者 :
  • 徳間書店
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本棚登録 : 796
レビュー : 109
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198942847

作品紹介・あらすじ

「愛さえも、嘘ですか?」
大手食品メーカーで業界第一線を走るキャリアウーマン・由加利(演:長澤まさみ)は、研究医で面倒見の良い恋人・桔平(演:高橋一生)と同棲5年目。結婚を考え始めていたある日、桔平はくも膜下出血で倒れ、所持していた身分証はすべて偽造だったことが判明する。経歴も名前もすべてが「嘘」だった恋人の正体を探るべく、由加利は探偵(演:吉田鋼太郎)と調査に乗り出すが…。映画話題作の小説版書下し。

感想・レビュー・書評

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  • 大手食品メーカーに勤める由香利は、研究医で優しい恋人・桔平と同棲5年目を迎えていた。ある日、桔平が倒れて意識不明になると、彼の職業はおろか名前すら、すべてが偽りのものだったことが判明する。
    「あなたはいったい誰?」
    由香利は唯一の手がかりとなる桔平の書きかけの小説を携え、彼の正体を探る旅に出る。彼はなぜ素性を隠し、彼女を騙していたのか。
    すべてを失った果てに知る真実の愛とは…。もうひとつのラストに涙する、小説版「嘘愛」。

  • 結婚を考えていた人が、クモ膜下出血で倒れ、その人が名前も職業も嘘だったということがわかる。男の正体に辿り着き…。ノベライズということで例によって全体的に深く書かれていないので映画を観た人はいいかもしれない。すぐ読めた。まあ、桔平が闇の中に入ってしまったわけは、つらいね。由加利が強かったから良かったのかな。桔平は闇の中で過程はどうあれ、由加利に会えて良かったね。

  • 映画のノベライズとは知らず、原作だと思ってました。
    思っていた内容とは違っていて、とてもとても切なかった。
    泣きながら本を読み終えたなんてどれくらいぶりだろう。

  • すべてが嘘だったとしたなら。
    想像すると恐ろしいのに、人の想いに、愛に、救われる。
    悲しくてつらい話だなぁと思う反面、信じる力ってすごいなぁとも思う。

  • ◎あらすじ
    5年付き合った彼氏が突然倒れて植物状態、彼のことを調べていくと仕事も名前も全て偽物なのが発覚。探偵雇ったり瀬戸内海まで自力で調べて真実を見つける。真実は、訳あり妻子持ち(過去)。病院勤務は本当。結婚し子供も生まれたが専業主婦の妻は、お医者様の彼には頼らず育児ノイローゼで子供を絞殺した後溺れされる。彼は子供の葬式等後に逃げるように東京に。奥さんは殺人犯扱いで取り調べ後自殺。尚、彼は植物状態でも声は聞こえているようで、主人公の待ってるからの台詞も聞こえてる。失踪中の持ち物はパソコンのみでそこには元家族をテーマにした小説があるが、最終章は主人公との思い出になっている。

    ◎感想
    主人公の描写は少なくイケイケOLで思い込み激しいので思い入れは少ない。一番辛いのは前の家族の奥さん。幸せな家庭を築くも忙しいお医者様の旦那さんに頼らず限界が来て子供を殺害するも、旦那さんに会いたいという気持ちから自殺は一度思いとどまる。1番好きな人に頼れず頑張っていたであろう元嫁に涙。最後に会いたいのも旦那なのにも涙。勝手に自己投影
    嘘を愛する女は誰のこと?主人公?別に嘘自体は忌み嫌ってるけど、きっちゃん(彼)の存在自体が嘘→きっちゃんを好きな主人公→嘘を愛する女?
    あときっちゃんが目覚めてからがきっついなと勝手に思いました、、、!

  • 先が気になってしょうがないとか、緊張してドキドキするとかはなかったですが、スラスラ読めました。面白かったです。

  • ◯映画キャストが気になって文庫購入。
    予告とか見るとちょっとミステリー感あるけど、純愛だなぁって感想でした。

  • 先に映画を見て、面白かったので本も読んでみた。「結末が違う」というのが気になって。

    映画を見ただけではわからない、桔平の心の動きや、過去のことがわかって、深みが増した気がする。

    どちらか片方だともったいない、セットがおすすめです。
    個人的には、小説→映画の順番の方が、より楽しめると思います。

    「結末が違う」のは間違いないけど、方向は同じです。

  • 2018年 6冊目。

    一気読み!
    ラストは泣きながら読んでた。
    目が覚めるのか書かれてないけど二人にはあの小説のように幸せになってもらいたいなぁーと思う。

  •  ブックパスにて。ネタバレあり。映画のノベライズかと思い読んでみたけれど、どうやらまた違うらしい。

     29歳、今年で30歳になる主人公、川原由加利はバリバリのキャリアウーマンで、小出桔平という青年と五年もの間、同棲していた。
     ふとした折に結婚を視野に入れて話をするが、桔平はなかなか話に踏み込んでくれない。由加利としては、年齢も年齢だし、2011年に起きた東北関東大震災の折、助けてくれた桔平に対して、一目惚れをしたものだから、彼とこの先もずっと一緒に生き続けていきたい、と思っている。
     妙齢の女性ということもあり、母が桔平に会わせろとうるさく、今まではどうにかしていたが、由加利はとうとう母に根負けし、桔平と母と三人で晩御飯を食べる算段になった。そんな日だというのに、彼とまったく連絡がつかなくなる。夜になってもメールの返事はなく、怒りや色々なものが綯交ぜになる由加利。
     次の日、思い切って電話をすれば、知らない人物が電話口に。桔平は路地で倒れ病院に運ばれたのだという。
     彼の勤め先を口にすればそんな人間は在籍していないと言われ、保険証もなにもかも……いわゆる、彼を彼だと証明するものはなに一つなく、彼が本当に【小出桔平】なのかもわからない……。そんな事実に直面し、何もかもがぐちゃぐちゃになる由加利。
     思い切って探偵・海原を雇い、調査をし始める。
     そこでどんどん明らかになる小出桔平の過去。
     保険証は見つかったものの偽物であろうこと、ロッカーにあった大量の一万円札、帯封は八本あり八百万円はあったであろうこと、ノートパソコンに残された膨大な量のテキスト……。

     なんだかんだで、パターンはなんとなく読めたわけだけれど、桔平の書く小説というかエッセイを読むうちに涙が止まらなくなったw
     御涙頂戴だと思いつつも、「嘘は相手を思いやろうがなんだろうが良くない!」と息巻く由加利と、「愛するからこそ嘘をつき、それを知らぬふりするのも愛だ」と話す海原。二人の会話に、ぎしぎしとした痛みを感じる。
     嘘は、勿論良くないもの。嘘がバレたときの衝撃や、その後のフォロー、取り返しがつくつかない、それらを考えると、嘘をつかないほうがいいに決まっている。
     でも、相手を思いやっての嘘もある。ふくよかな人物に、デブ!と言うことがすべて正しいわけじゃない。自分からすればデブと思えても、他人から見ればそう思われないこともある。自分にとっての見た感覚が、他人と同じわけではないから。それは何にでも言えること。自分がすべて正しいわけでもない。……たとえがあれだけど。
     桔平が回復したかどうか、最後まで明かされない。植物人間でも周りの声や雰囲気は分かるものだということで、最後、由加利の吐露を聞いて嬉しがったりする様子はあれど、彼が目覚めたという描写はないまま作品は終わる。
     映画も見たらまた違うのかもしれない。

     野暮な点を二つ。
     プリペイド式の携帯電話を購入したとある。保険証があるからできたとある。
     プリペイド式とはいえ、保険証だけだと確認が取れないから、運転免許証やパスポート、もしくは保険証と住民票など二つ以上の本人確認の書類がないとできないんじゃ……と思った。
     海外の人向けのプリペイド式の携帯電話は、シムのみのはずで、そうしたら、SIMフリーの端末を購入して、プリペイド式のシム購入、のほうが、現実味があった。シム購入だけなら書類は不要だからね。昔なら良かったけど、小説は2017年の新宿を舞台にしているものだから。
     二つ目。泣いた割に、逃げ続けた人間が新しい愛を、も分からなくはないけれど、奥さんを放置して逃げて逃げてって言うのもなあ、とぼんやり。しかも奥さんはなんだかんだで自死を選ばれた。放置したが故に。
     育児ノイローゼとそこから逃げ出し、ある意味全員殺したと言う事実は変わらない。
     そこを由加利はどうやって愛し続けるのか。

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著者プロフィール

おかべ・えつ●1964年大阪府生まれ、群馬県育ち。2008年、第3回『幽』怪談文学賞短編部門大賞を受賞、翌年、受賞作を表題とした短篇集『枯骨の恋』でデビュー。14年7月に刊行された『残花繚乱』がTBS木曜ドラマ劇場で「美しき罠 ~残花繚乱」として連続ドラマ化(主演:田中麗奈)。著書に『新宿遊女奇譚』『生き直し』『パパ』『フリー!』、共著に『果てる 性愛小説アンソロジー』など。2018年1月公開の映画『嘘を愛する女』(出演:長澤まさみ、高橋一生)の小説版も担当している。

「2018年 『夢に抱かれて見る闇は』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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