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Amazon.co.jp ・本 (544ページ) / ISBN・EAN: 9784198943523
作品紹介・あらすじ
そもそもの発端は十年前の悲惨な鉄道事故にあった。夥しい死傷者の看護をしていた信悟の母の不思議な体験。こと切れたはずの少年が突如よみがえり発した言葉。「われはえいごうなり!」。その時胎内にいた信悟に宿った不思議な力。それに目をつけて執拗に追い回してくる水島先生。そして遂に正体を現す「無限のビィ」。圧倒的な力のビィに大切な友達や知り合いを奪われどん底状態の信悟少年。勇気を振り絞って立ち向かった先に待つ驚愕と哀切の結末!
みんなの感想まとめ
少年の成長と喪失を描いた物語は、昭和46年の東京下町を舞台に、信悟という小学3年生が不思議な力に目覚め、周囲で起こる異常な事件に立ち向かう姿を追います。彼の周りには、謎の生命体や魅力的なキャラクターが...
感想・レビュー・書評
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昭和の懐かしい空気が漂うなかで密かに始まる異変。幾世代にもわたり人間に宿り生き続けてきた謎の生命体、つまり死という概念のないエィとビィ。時計屋のチクタクさん、拝み屋のスザクなどの登場人物が魅力的に描かれていて、何より所々で挟まれる当時の子供の風景が話に奥行きを持たせ、ページを繰る手が止まらない。作中の会話に「死なない生き物がいるとすれば、それは初めから生きてないんですよ」というのがある。ビィにいつか安息の日が訪れますように。
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昭和四十六年、立花信悟は原因不明の頭の発達の遅れを持つ弟の将悟と東京の下町、三崎塚で過ごす小学三年生。つい最近、超能力のような不思議な力を使えることに気付いた。そんな信悟の通う学校に、ひとりの女性教師が赴任してくる。綺麗で優しい菜美先生は児童たちからすぐに好かれていくが、彼女が来て以来、三崎塚で様々な事件が頻発するようになる。
三崎塚自体は架空の町ですが、物語と大きく三崎塚で十年近く前に起こった死者160名を出す鉄道史上に残る大惨事というのは、私もあまり知らなかったのですが、国鉄戦後五大事故のひとつとされる三河島事故をモデルにしたもののようです。そしてなるほど〈現在〉の事件とこういう関わり方をするのか、と信悟がそれまで知らなかった事実を知るにつれて、物語自体も壮大さも増していきます。アクションシーンあり、街全体を揺るがす大騒動あり、後半、特にラストの展開あたりは好き嫌いがかなり分かれそうな気もしますが、(どこか懐かしい感じもする)SF的な要素も含んで、悠久の時を超える規模の話になっていきます。
いま過去のその場にいるような感覚になる当時の街並みの雰囲気の描写も楽しい小説で、関わる大切なものをひとつずつ失っていきながら、残酷な真実を目の当たりにしながらも、得体の知れない存在と闘っていく少年の姿を描いた大作ホラーです。 -
昭和46年の東京下町が舞台。新しい先生が来てから小学3年生の信悟の周囲で異常な事件が起こり始める。
ジュブナイルでありノスタルジックなホラー(SF?)読みやすいし面白かった!単なるハッピーエンドではないのも好み。リアルだなと思った。賛否あるだろうけどね。 -
『無限のビィ』(朱川 湊人著)を読了。
歴史的大惨事の事故が起きた昭和の下町を舞台に描くノスタルジックホラー。不可解な事件の裏側に存在する謎の生命体に小学生達が立ち向かう。『IT』や『ストレンジャーシングス』のテイストにも通じている部分がある。
朱川 湊人さんらしさ溢れる雰囲気やテイストはファンにはたまらなく、上下巻一気読みでした。 -
発端は10年前の大事故だった。看護婦だった母親の不思議な体験、その時胎内にいた信悟に宿った不思議な力。それに目をつけて執拗に追ってくる水島先生。そして遂に正体を現した「無限のビィ」の真の狙いとは-。
リーダビリティがあるので勢いに乗って読み進められるけれど、やはり冗長な部分が(上巻でも感じたことが)気になった。最後のオチも、もしかしたら?という期待は裏切られなかった。ただ物語が発するメッセージは明確で、読んで損したという気にはならない作品。
(B) -
2019.01.09
著者プロフィール
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