W県警の悲劇 (徳間文庫)

  • 徳間書店 (2021年1月15日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784198946173

作品紹介・あらすじ

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ドラマ化され話題を呼んだ
前代未聞の警察小説、待望の文庫化!
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【あらすじ】

W県警の熊倉警部が遺体となって発見された。
彼に極秘任務を与えていた監察官の松永菜穂子は
動揺を隠せない。

県警初の女性警視昇任はあくまで通過点。
より上を目指し、この腐った組織を改革する。
その矢先の出来事だったのだ。

「極秘」部分が明るみに出ては
県警を揺るがす一大事だ。
事故として処理し事件を隠蔽できないものか。

そんな菜穂子の前に警部の娘が現われ、
父の思い出を語り始めた……。


えっ!? 
えっっ!?
えっっっ!?

各話に仕掛けられた仰天の仕掛けに、
卒倒すること間違いなし!
前代未聞の警察小説、登場!

みんなの感想まとめ

警察組織の腐敗と女性警察官たちの奮闘を描いた連作短編小説は、意外性に満ちたストーリー展開が魅力です。県警初の女性警視昇進を目指す監察官と、父を失った娘の物語が織りなす緊迫感は、読者を引き込みます。各短...

感想・レビュー・書評

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  • 葉真中顕『W県警の悲劇』徳間文庫。

    架空のW県警を舞台に描かれた連作短編警察小説。

    今に始まったことではないが、正義の使徒であるべき警察の腐敗。テレビの『警察24時』などでは警察の手柄ばかりを取り上げているが、その裏ではかなり良からぬことを行っているのは間違いない。

    連作短編の形式を取り、1つ1つの短編に様々な伏線や仕掛けを巧みに入れて、各々の短編が読み切りかと思いながら読み進んだのだが、実は1つの壮大な物語として構成されていたという驚きの作品。

    県警初の女性警視昇進の野望を抱く監察官の松永菜穂子と父親の警部・熊倉哲を失った娘の熊倉清巡査の二人の女性警察官の物語なのだ。なかなか面白い。

    『洞の奥』。事件の真相の意外性と犯人の罪深さに驚かされる。県警初の女性警視昇進の野望を抱く監察官の松永菜穂子は警部の熊倉哲に指定暴力団の若頭に捜査情報を漏洩している署内の人物の捜査を指示する。しかし、熊倉は遺体となって発見される。そして、事件はそれだけでは終わらず……

    『交換日記』。読者にミスリードを誘うような叙述トリックが光る短編。まさか第1話とパターンを変えてくるとは。最悪の結末を予測したのだが……

    『ガサ入れの朝』。こちらも叙述トリック。内容的にはかなりライトである。冒頭に熊倉警部の話題が出てくるのは、この後の伏線なのか。まさか警察の鑑識の千春が……

    『私の戦い』。痴漢を巡る捜査。なるほど、そういう仕掛けがあったのか。

    『破戒』。神父の犯した殺人の真相は……誰もが怪しく、誰にもアリバイが……

    『消えた少女』。遠足の最中に失踪した少女の捜索に警視正に昇進した松永菜穂子が加わり、恐るべき明快な推理力を発揮する。少女の失踪はあっさりと解決するかと思えば……

    この結末からすると、やはり熊倉清は……

    確かに『W県警の悲劇』である。

    本体価格690円
    ★★★★★

  • この著者にしては珍しい短編集。
    ミステリーが上手で、やはり面白い。

  •  架空のW県警で働く女性警察官たちが主人公の連作短編集。タイトルからもっと小粒な作品と思っていた上、短編集なのでそこまでのクオリティを期待していなかったが、どの話もしっかりしたどんでん返しが用意されており、意外にも楽しめた。生真面目刑事の娘の思考は理解不能だったが、各話を通して旧態依然とした男社会の警察組織に蔓延る悪が少しずつ成敗されていく様子が痛快。とは言え、最終的にもやもやする話がほとんど。こんな県には住みたくないが、では実際のわが居住地の警察はどうだろうか。

  • やっぱり短編は時間潰しにしかならないな。

  • どんでん返しが効きまくったミステリーであり、警察内部の組織もうまく絡んだとても読みやすく面白い一冊だった。事件はそれぞれなのだが、警察内部の関係性がまとまってくるのもお見事だった。

  • 生物学的に雌性の警察官が主人公の短編集。男尊女卑の風土の揶揄と女性初警視正の出世、ストーリー間での関連付けもあるけど、メインは読者の予想を裏切る仕掛けを楽しむ本。犯人、動機、主人公の特性、別の犯罪への視点の転換とか、色んな切り口で迫ってくる。お父さんへの誤解が解ける物語で締められるのかなと勝手に想像してたけど、まだまだ続くのね。

  • W県警という、架空の田舎県の県警の裏側(あくまでノンフィクション)を
    描き、女性検察官の女性による職場改革をも描いた連作短編小説。

    事件の隠蔽や、取り調べの問題点など、県警の事件解決への在り方を
    あまり硬くなりすぎないタッチで描かれていて、すごく読みやすい。
    著者のロスト・ケアほどではないが、衝撃的な展開もあり、
    社会派としての一面もあり、どこまでが事実にもあり得るのかと考えてしまう。

    ネット社会のパスワード問題やYoutuberが出てくるところなど、
    現代を反映させている点も本当にこんなことがあるのかと思ったり思わなかったり
    な作品になっていた。

  • 警察の男尊女卑体質が変わるのにはまだまだ時間がかかる。

  • 短編だからかしかたがないけど、なんか煮え切らない感じ

  • Wの悲劇をオマージュしたタイトルが秀逸。
    読了後に再びはじめから読み直したくなる仕掛けで面白かった。

  • #読了 #W県警の悲劇 #読書好きな人と繋がりたい 「交換日記」 「ガサ入れの朝」「消えた少女」が良かった

  • ドラマ版も、観たくなった!

  • テレビドラマで見る

    芦名星
    佐藤仁美
    佐津川愛美
    谷村美月
    優希美青
    戸田菜穂
    鈴木砂羽
    床嶋佳子
    伊藤かずえ

  • 自らが出世することで男性社会のW県警を変えようという志を持つ女性警察官・松永菜穂子を軸に進む連作短編集。組織の腐敗を嫌っていた彼女が長いものに巻かれてしまった結末は皮肉。

  • 出版社のあらすじでは長編のようだが、連作短編。
    和歌山県?

  • 913-H
    文庫

  • とある県警を舞台にした連作短編集。男所帯の警察組織におけるジェンダーフリーが題材で、各章の主人公は全て女性警察官である。警察小説かと思いきや、中身は叙述ありフーダニットありの【本格】寄り。勿論、お手の物であろうブラックなイヤミスも健在。作家としての手数の多さに驚かされるものの、展開の使い古し感を含め、新鮮味には欠ける。著者のキャリアで今更この類の作品に回帰する必要性は感じられないが、こういう直球のミステリーも描きたいのですかね。大作「凍てつく太陽」の後で期待値が高まっていた所為か、辛口な感想になりました。

  • W県警の熊倉警部が遺体となって発見された。
    彼に極秘任務を与えていた監察官の松永菜穂子は
    動揺を隠せない。
    県警初の女性警視昇任はあくまで通過点。より上を目指し、この腐った組織を改革する。その矢先の出来事だったのだ。
    「極秘」部分が明るみに出ては、県警を揺るがす一大事だ。事故として処理し事件を隠蔽できないものか。そんな菜穂子の前に警部の娘が現われ、父の思い出を語り始めた……。

    初めて読む作家。気になっていたので、文庫化を機に手に取った。落ちが読める章もあるにはあるが、ほとんどが予想の斜め上を行く展開。

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著者プロフィール

葉真中顕

1976年東京都生まれ。2013年『ロスト・ケア』で第16回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞しデビュー。2019年『凍てつく太陽』で第21回大藪春彦賞、第72回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)を受賞。

「2022年 『ロング・アフタヌーン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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