家族会議 (徳間文庫)

  • 徳間書店 (2021年2月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784198946241

作品紹介・あらすじ

官能とバイオレンスの大家が70代で描いた
「家族」を揺るがす一大事な物語7篇。

「姉妹」
子供が巣立って、夫婦だけの二人暮らし。
夫は自分が先に逝くと思っていたが、
妻が半身不随に。
食事や入浴の世話で生活は一変した。
妻の妹が同居して助けてくれたまでは
よかったが……。

「ダブルベッド」
娘の披露宴に出席する両親。
しかし、二人は別れて12年の元夫婦。
娘と新郎の願いでこの日だけ夫婦のふりを
しなくてはならなかった。

ほか、急死した呑み屋のママの葬儀で
常連客が次々と暴露する秘密(「遺骨」)、
元ヤクザの父親が遺した遺言状の
あまりな内容に驚く息子(「遺産」)など、
一筋縄でいかない仕掛けが満載。
大家の筆の凄みを堪能できる極上の短篇集。

感想・レビュー・書評

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  • 勝目梓『家族会議』徳間文庫。

    危うい微妙なバランスの上に成り立つ家族。そんな家族に降りかかる一大事はそんな微妙なバランスを崩すが、家族の絆は想像以上に強く、再び違う形でバランスを保とうとする。家族に降りかかる一大事をテーマにした7編の物語。

    『姉妹』。子供たちは独立し、海外で暮らし始め、二人きりとなった老夫婦。妻が脳出血で半身不随になると、夫が食事や入浴の世話をするが、なかなか料理の腕は上がらない。そんな時、夫と子供に先立たれ、独り身となった妻の妹が助けに来てくれるが……

    『沈黙』。プロボクシングの試合で最愛の息子を亡くした夫婦。亡くした息子は妻の連れ子で、息子がボクシングを始める切っ掛けを作ったのは夫だった。それから夫婦の間に深い溝が……

    『遺骨』。東日本大震災の日、自宅の部屋でただ独りひっそりと急死した呑み屋のママの葬儀で常連客が次々と暴露する秘密。語り手の男の決断は……

    『ダブルベッド』。12年前に離婚したことを隠し、娘の披露宴に出席した両親。披露宴も終わり、案内された宿泊先のホテルの部屋にはダブルベッド。気まずくなる元夫婦だったが二人で過ごした人生を思い出すうちに……

    『家族会議』。表題作。何かのアンソロジー集で読んだ記憶がある短編。今の世の中、性的多様性だとか性的マイノリティだとか主張するが、当人たちの歪んだ性的指向の単なる我が儘に過ぎないと考えるのは古いのだろうか。息子から家族会議を召集された夫婦と娘。息子から聞かされた自分はゲイだという衝撃の告白……

    『毒』。シングルマザーで小学生の息子を抱える女性。学校でいじめに合い、家出した息子の面倒を見てくれた老人が自宅で亡くなった……

    『遺産』。元ヤクザの父親が遺した遺言状のあまりな内容と多額のタンス預金に驚く息子。

    本体価格720円
    ★★★★

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著者プロフィール

1932年、東京生まれ。さまざまな職業に就きながら、同人誌『文藝首都』で執筆活動を続け、74年に「寝台の箱舟」で小説現代新人賞を受賞。『獣たちの熱い眠り』がベストセラーとなり、以降、官能とバイオレンスを軸に著作は300冊以上。70代で発表した自伝的な作品『小説家』は読書界で大きな反響を呼び、その後も『死支度』『秘事』『叩かれる父』などを上梓。20年3月、逝去。最新作は遺作となった『落葉の記』(文藝春秋)。

「2021年 『家族会議』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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