公共考査機構 新装版 (徳間文庫)

  • 徳間書店 (2021年10月8日発売)
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感想 : 5
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  • 本 ・本 (386ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198946807

作品紹介・あらすじ

封印解禁! 
40年前、伝説の鬼才が描いた“近未来ディストピア”
気に入らない奴らは炎上(もや)してしまえ!
テレビの中の“モラル裁判”で吊るし上げ

これほど的確に現代のマスコミの惨状を予言した物
語があるだろうか。読み進むうち、寒気が背中を走
るほどの的中の連続で、一気に読み進む。かんべむ
さし恐るべし!
――タレント 松尾貴史さんも絶賛!

「気にくわない奴は破滅させてしまえ!」〝常識に
沿わない〟個人的見解の持ち主をカメラの前に立た
せ、視聴者投票で追い込む魔のテレビ番組。誇りあ
る破滅か、屈服か──究極の選択を迫られた主人公
はいずれを選ぶ? 今日SNSを舞台に繰り広げられる
言葉の暴力〈炎上〉。その地獄絵図を40年前に予見
していた伝説の一冊、ついに復活。
〈トクマの特選!〉第一回配本。

解説 マライ・メントライン

イラスト 加藤伸吉

感想・レビュー・書評

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  • 今、読んでも古さを感じさせないですね。
    凄いです。
    良いSFは時代を超越する。
    ハイラインの「夏の扉」を思い出します。
    内容は全然違うんですけどね。

  • 近未来と言うに相応しいSiFiストーリー。
    政府がある思惑のために、公共放送を通して壮大な実験番組を開始した。
    近年、テレビ放送の価値が下がったとは言え、メディアが変わればいくらでもやりようがあるだけに、かなり怖い。


  • どっちを選ぶか。
    思考実験。

  • きちんと構成されて丁寧に記述された非常にかんべむさしらしい作品でした。設定は古いですが、メディアを通じた個人への私刑・リンチというテーマは現代的ですね。2つの結末(冒頭にありますが)を用意することで、変にヒロイックにもペシミスティックにもならず、誰でもどちらの選択をとる可能性があることを表現しているのかなと思いました。

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著者プロフィール

1948年生まれ。兵庫県出身。関西学院大学社会学部卒業後、広告代理店勤務を経て、SF同人誌『NULL』に参加。74年『決戦・日本シリーズ』でデビュー。77年『サイコロ特攻隊』で第8回星雲賞、86年『笑い宇宙の旅芸人』で、第7回日本SF大賞を受賞。幻想、ユーモア、怪奇、ギャグ、諷刺、ナンセンス、言語実験、そしてSFとあらゆる要素を駆使して創られる奇妙な世界には定評がある。

「2021年 『公共考査機構 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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