壱里島奇譚 (徳間文庫)

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  • 徳間書店 (2022年1月12日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (432ページ) / ISBN・EAN: 9784198947071

作品紹介・あらすじ

東京で会社員をしている宮口翔一は、仕事が合わず、辞めようとしていたところ、常務から、郷里の熊本にある天草の壱里島に出張を命じられた。
そこで“おもしろたわし”という謎の万能製品の製造方法を探り出せというのだ。
しかし、その島では奇妙な現象が次々起こっていた。
翔一は、島を訪れていたオカルトライターの機敷埜風天とともに解明することに……。

壱里島奇譚
解説 金子修介(映画監督)

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

不思議な現象が次々と起こる壱里島を舞台に、主人公が謎の万能製品“おもしろたわし”の正体を探る物語は、島民との交流や心温まる体験を通じて、彼自身の成長を描いています。主人公は、仕事や人間関係での挫折を抱...

感想・レビュー・書評

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  • SFと言っていいのかわからないけど、とてもカジシンらしい作品。主人公はどうも終始流されっぱなしだけど、天草の離島である壱里島の島民の方々がみなさんいいキャラで気持ちがいい。
    帯に映画化ネタが書いてありますが、本当に映画化されるといいですね。

  • 商社に勤める宮口翔一は常務の特命で、熊本にある壱里島に出張へ。その任務は、物産館で売っていた“おもしろたわし”の謎を探れ!たわし以外にも万能に使えるその正体とは。オカルトライターの機敷埜風天とともに謎を追う。

    拭けば汚れが落ちるし、好きな形に形状記憶できるし、お茶に浸せばおいしくなる。おもしろたわし、面白すぎる!そのワクワク感を呼び水に、島を訪れた翔一たちが遭遇する不思議な出来事たち。民俗学が香るSFドラマ。非日常を埋めるのは、おいしそうな魚や酒といったグルメ描写。リアリティの味付けが絶妙。

    そして、登場人物がみんな善人で読み心地がいい。こんな島へ行ってみたい!ってなるよね。ミステリアスだった島がすっかりホームになり、その島を復興するために力を合わせる。その中でどこか違和感となっていた部分も回収されていく。ラストも大団円で清々しい。あたたかいSFでほっこりしたい人にお薦めしたい。

    最後に好きな文章を引用して終わります。善意のずれが争いを起こすという考え方は好きだなあと思った。

    p.272
    「反対のための反対じゃ、島は生き残れないんです。その生き残る方法を、逆に提案していただきたい」

    p.273
    翔一は、改めて思ってしまう。世の中には本当の悪人というのは存在しないのかもしれない。人は本質的には善意で行動するのだが、ほんの少しずつ価値基準がずれてしまったまま行動してしまう。それが結果として、最悪の場合、国際紛争のような形に発展してしまうのではないか。一人ずつを見れば、本当にいい人なのに。

  •  極紘物産株式会社の営業企画部開発課に所属する宮口翔一は、人件費の削減のため、上司から早期退職の打診を受けていた。結婚を考えていた相手から別れを切り出されたタイミングも合わさり、退社の決意も固まっていた彼は突然、話したこともない常務から呼び出される。常務から翔一が受けた特命は、熊本にある離島『壱里島』に行き、そこで売られている『おもしろたわし』の謎を調べること。翔一はそこで島のひとたちと関わりながら、不思議な体験をしていく。

     島とこれからも生きていこうとする人々の想い、果たされなかった約束の映画、ありえたかもしれない未来、大切なひととの再会……読み終わった時に、爽やかな余韻の残る作品でした。意外な事実が明かされるとともに、島とそれまでよりも深く密接に関わりを持つようになった翔一が、環境問題も絡む島民同士の想いのぶつかり合いの中で、翔一にとっても、この場所がさらに特別な場所になっていく過程がとても好きでした。

  • 祥伝社でも文庫化済み

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著者プロフィール

熊本県生まれ。「美亜へ贈る真珠」でデビュー。代表作に『地球はプレイン・ヨーグルト』『怨讐星域』「あしびきデイドリーム」(星雲賞)『未踏惑星キー・ラーゴ』(熊日文学賞)『サラマンダー殲滅』(日本SF大賞)、そして映画化した『黄泉がえり』や、舞台・映画化した『クロノス・ジョウンターの伝説』など。

「2022年 『未来のおもいで 白鳥山奇譚』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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