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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784198948115
作品紹介・あらすじ
イラストレーターをしている滝水浩一は、熊本県の白鳥山を登っていた。白鳥山は立地の不便さゆえに入山者が少なく秘境のイメージがある。滝水の目的は、湿地を抜けた所に咲く山芍薬の花の群生。この光景は一年のうちに数週間しか見ることの出来ない。しかし、今年は登山中に雨に降られた。そのとき、彼の前に現れた、美しい女性・沙穂流。滝水は彼女に惹かれ、置き忘れた手帳を手がかりに訪ねてゆく。そこで、彼女がまだこの世に誕生していない存在であることを知るのだった……。
時を超えて出会った男女の恋愛を描く、長編SFファンタジー。
初版刊行時に映画化企画があり、著者本人により書かれたシナリオを収録。
解説:犬童一心(映画監督)
みんなの感想まとめ
時間を超えた恋愛を描くこの作品は、タイムスリップというテーマを通じて、未来の変わらぬ愛の姿を鮮やかに表現しています。主人公の滝水浩一が白鳥山で出会った美しい女性・沙穂流との不思議な関係は、読者に感動を...
感想・レビュー・書評
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タイムスリップ、タイムトラベルの極地を描いた感銘を受けた感動作品だと思います。未来は変えられないくやしさもあり、わくわくドキドキが止まらず一気読みでした。未来ではコーヒーがなくなるなんて意外でした。ラストは幸せな終わり方で続きが読みたくなりました。続編を期待します。映画化のシナリオも記載されていて、読み応え充分です。映画化にはなりませんでしたが!
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2004年10月光文社文庫刊。書き下ろし。本編の加筆修正とシナリオ版、新たなあとがきを追加し、2022年12月徳間文庫刊。数十年の時を超えた男女の出逢いをテーマにした梶尾さんお得意の時間もの。仕掛けは単純で、ありがちだが、二人の想いをストレートに書いてあり好感が持てるストーリー展開だった。報われるラストも良い。
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九州の山の風景と時間跳躍、とてもカジシンらしいお話。鶴田譲二の表紙なので一瞬エマノンかとも思いますが、こちらはとても小さな奇跡を描いているお話です。
短いお話ですが、この本にはシナリオ版も収録されています。原作小説とはまた異なる視点もあり、こちらも面白かったです。 -
本作品は既に2004年10月に光文社文庫から出版されているもの。今回の本には「白鳥山奇譚」との副題が添えてある。今回舞台となる白鳥山は実在しており、熊本県と宮崎県の県境にある標高約1,640mの山である。Google mapで見ると素人がハイキングで気軽に行ける山ではなさそうだ。宮崎県側から登った方が近いような気がする。
一回舐める様に読んだため、読み進めるうちに徐々にストーリーが脳内に蘇ってきた。まあ、結末が判っているので安心して読める(ネタバレか?)のだが、ワクワク感にはちょっと乏しい。また、新しく徳間文庫から出版されたものは、光文社文庫のものを加筆・修正されたとのことだが、残念ながらその差を認識できる能力を私は持ち合わせていなかった。
ストーリーのキモである時間跳躍方法及び相互時間通信方法については、2004年に読んだ時には感動したものだが、2回目を読んだ後には相互時間通信方法の方はちょっと都合良すぎるかなと思った。しかし、愛する二人の思いは18年経った今でも十分に万人の心を震わせる内容だと信じて疑わない。余計なことだが、27年の時の隔たりは、時代背景の差は多少あるにしても、主人公二人の実年齢にはあまり差がないので2033年以降の世界でも仲良くやっていけるものと勝手に思っている。
今回の本には特典として作者によるシナリオが付いている。いずれ舞台か映画化を考えてのことだと思うが、これは偏に作者が映像化を望んでいることに他ならない(実際に3回映画化の話があったらしい)。SF的要素よりも不変の愛がテーマになりそうであり、今回の文庫の帯と解説には映画監督の犬童一心氏の熱き思いが綴られている。犬童一心監督、是非とも映画化して下さい!
239ページに、作者が撮影した白鳥山と山芍薬の写真が載っているが、帯を本から外すとカラー写真を見ることができる。意外と気づかないかもしれないので一応コメントしておきます。
明日(12/21)は、キャラメルボックスの「クロノス・ジョウンターの伝説」に行きます。久々の再演なのでとても楽しみにしています。この時にしかサンシャイン劇場に行かない。池袋に行くのもホントに久しぶり。作品への思いが強すぎて、もしかしたらタイムスリップするんじゃないか?2022年に戻ってこれるかな? -
SF。恋愛。
映画用脚本も収録されているがスルー。
文量的には中編といってもいいくらいの長さ。
SF的には時間・タイムパラドックスがテーマ。
作品単体では悪くないかもしれないが、エマノンシリーズを全作読んで大好きな自分としては、物足りなさが強い。 -
エマノンシリーズよりも、こちらの方が好きかなと思います
・SF(タイムリープ)要素がありますが、中身はめっちゃレトロ&典型的なラブストーリです。熊本県の白鳥山を舞台に、登山中に主人公の男女が出会ってお互い一目ぼれから始まります。その後、女性は未来に生まれる存在であることが判明し・・・と続くのですが、お互い何とか連絡を取れないかと(時を超えた)「文通」をしていく所が、レトロ感?が満載でした
・タイムリープの原因が白鳥山と言う自然環境による時空のゆがみであり、都合よく連絡したいときに未来と現代が繋がったりしないため、お互い白鳥山に来訪→手紙を置く→返事が来ていないか確認のため頻繁に再訪&ひたすら待つ→・・・と、もどかしさ&せつなさ全開でお話が進みます。もはや、SF要素が完全に従、というか、SF要素入れなくても良くね?レベルと化しています -
「未来」と書いて「あした」と読むタイトル。タイトル別に並べたらあ行に来てあれ?ってなるのかもしれない。
以前どこかで買った梶尾真治本の、「時の"風"に吹かれて」に続いてまた別の一冊。こっちは長編だからか、ほのかに読んだことがあるような記憶があるようなないような…
でも読み進めてて「もしかしたら… こうなるんじゃないのか!?」って展開を予想しながらドキドキしながら読んでいた。既読者の楽しみ方じゃねえ!楽しいからいいけど!でもそれは単に読んだ記憶があって展開を知っているだけなのか、純粋に展開を予想したのかどっちなのかもはや誰にもわからない。
梶尾真治が熊本出身なだけあって、小説の舞台が熊本になるのはかなり多い印象。今作も熊本にある白鳥山という山が舞台。最近登山好きな自分としては行ってみたくなるほど登山の楽しさである野鳥や野草、逆にあまり整備されていない荒れた道などが描写されている。
主人公は30代のデザイナーで仕事はかなりできてデザイン大賞とかも普通に取っているめちゃめちゃできる人だが、その仕事にもマンネリを感じ、家族も恋人もおらず趣味は登山だけという、満足はしてそうだがちょっとさみしそうなおじさんというか青年というか。
そしていつもの白鳥山に登山中に豪雨に遭い、洞窟に避難しようとしたところでヒロインに出会う。雨宿り中にコーヒーをごちそうしたりするが、女性は美味しそうに飲みながらも反応がちょっと変。女性にかなり惹かれた主人公だが、お別れしたあとにその女性の忘れ物である手帳を拾うが、どうも色々と変なところが。
手帳に書いてある住所に行ってもその人はおらず、名字が同じ夫婦が住んでいる。手帳にある日付を見ると日時と曜日がおかしく、見てみるとはるか未来の日付!
そして女性の方にザッピングするとコーヒーははるか昔に絶滅しているという、だからあの反応だったのか。ともかくやっぱりこの人は未来に生きている。
この二人に特別な結びつきがあるというよりは、白鳥山の洞窟だけ時空の歪みが発生していて、それでよくわからないタイミングで2つの時空が繋がっているらしい。
そのあと二人は2004年と2033年の超遠距離文通を始め、2024年10月15日午前3時48分に中九州大震災が発生することが判明。ってか今年じゃないか!やばいよ!
この本が書かれたのは2004年なので、20年後とははるか未来だったろうけど、読んだ今ではもう2024年。文学っておもしろいなぁ。ってか怖いな。起きないのはわかるけどそれでも最近地震多いし、ドキドキしてしまう。
地震について過去の人に教えて、助かる人もいれば助からない人もいたが、これは単にその世界線ではどうにもならないという悲しい展開。まあそんなことより二人がどうなるのかという方が大事!なんだかんだで調査の結果、主人公が冬の白鳥山で遭難して行方不明になったというバッドエンドが待っていることが判明し、それを防ぐためにもう二人は白鳥山に来ないという約束をする… が、何かに導かれるように冬の白鳥山に登り始める主人公。
「遭難」であって、死亡が確認されたわけではない、つまり冬の白鳥山が未来と接続されて、主人公とヒロインがとうとう再会できたし、主人公もそのまま未来にい続けられるという完全にハッピーエンドだけど、「主人公の住民票とかそういうのどうなるんだろう…」とかクソどうでもいいことを一瞬でも考えてしまうのが我ながらクソい。実際そんなことをエピローグとかで書かれても「蛇足だなぁ」とか言いそうだし。まあ、長者原くんがなんとかしてくれるのだろう。
まあそんな蛇足はともかく、主人公が冬山に持っていったパンパンのリュックにはコーヒー豆が詰まっていたというのがエモい。焙煎前というかコーヒーの木だったら絶滅を救えたりするのかも知れない。
というか、登場人物に普通に加塩というタイムトラベル系をよく書くSF作家がいて、著者本人だこれー!かなりの酔っ払いとして描かれているが、実物はどうなんだろうか。
あと、新しいバージョンだとタイトルがちょっと違うのと、表紙は鶴田謙二なのか!普通に欲しいんですけど。でも今持ってるのは初版本だからこれも貴重…
著者プロフィール
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