見知らぬ男 顔のない男(2) (キャラ文庫)

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784199002984

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  • 前作で恋人同士となった音彦と飛滝。
    甘く過ごす2人。
    そんなある日音彦に主演ドラマのオファーが。
    その敵役として飛滝をと言われ…。

    飛滝の本当の顔がやはり掴めない。
    そんな飛滝に音彦は疑心暗鬼になりながらも好きな想いは強くなっていて散々悩まされて、しかも飛滝の提案し、実行された事が凄くて驚きました。

    役になりきってしまう、その役本人になってしまう飛滝が怖かった。
    でも音彦も負けること無くその役になりきり応じて行くとか頑張っているなと。
    ちゃんと答えていく音彦を知っている飛滝。
    まぁちょっと、いやかなりやりすぎな所もあったけど。

    飛滝の視界(世界)がセピア色に見えていた、そして音彦は極彩色に見えたと言う告白。

    飛滝への母親の影響、辛いものだけど音彦が現れて乗り越えて行って欲しい。

    あとがきがもの凄く良いです。
    「キャラクターが暴走する」
    こことても気に入りました。
    後「あひる」には爆笑で。

    では次巻ラスト「時のない男」へ行きます!

  • ▼あらすじ
    天才俳優・飛滝(ひたき)の新作の役柄は、非情な殺し屋。そんな彼を追う主役の新米刑事に抜擢されたのは、飛滝の恋人で新人俳優の音彦(おとひこ)。初の主役は嬉しいけれど、完全に役になりきる飛滝と、憎みあう芝居をするなんて…。飛滝が役に取り憑かれることを心配する音彦。その予感は的中、リハーサルに現れた飛滝は危険な匂いのする、見知らぬ男になっていて!? 
    バックステージLOVE。   

    ***

    ストーリーの完全度:非常に高い
    トーン:あまあま・せつない
    エロ度:普通
    萌え度:非常に高い
    総合評価:★5.0

    『顔のない男』シリーズ、第二巻。
    今回も期待を裏切らない面白さでした。前回の二人は兄弟という設定でしたが、今回は音彦が警察で飛滝が殺し屋という設定。しかも、今回は映画ではなくドラマです。
    前回とは打って変わって敵同士、恋人同士なのに憎み合う芝居をしなければいけないのが面白かったですし、それが二人の破局を狙っての桐生の策略だというのも面白かったです。(意外にも桐生本人は一度も本編に登場しませんでしたが)

    前回の飛滝は良くも悪くもキャラが掴めないというか、何を考えているのか分かりづらい印象でしたが、今回は飛滝の内面や過去などがしっかりと掘り下げられている為、1巻のような謎めいた印象は減り、飛滝惣三郎というキャラが少し身近に感じられるようになりました。飛滝が普通にしているシーンが多かったのも理由の一つです。
    中でも飛滝が涙を流しながら自分の気持ちを語ったシーンは強く印象に残りました。全てがセピア色で見える中、音彦だけが極彩色で見えるって、私はこの美しい表現を、多分一生忘れないだろうなと思います。(剛先生はこういう心に残る文章を書くのが本当にお上手だ…)

    因みに今回は前回よりもラブ度が上がっていて、飛滝が音彦を甘やかしまくるんですが、飛滝って恋人としては完璧なんだけど、どこかちょっとズレてるんですよ(笑)
    日常生活の中で、それこそテレビを見ながら音彦が何も考えずにぽろっとこぼした発言を飛滝はずっと覚えていて…ランプの魔人と音彦が喩えてましたが、まさにその通りですね。
    例え音彦にその気がなくても、口にすれば飛滝は全力でその望みを叶えようとするので、音彦は飛滝の前では迂闊な事は言えないなと自重するのです(笑)
    ただ、そんな飛滝が私は凄く好きなんですけどね。やっぱり攻めは受けに尽くしてなんぼだと思うんで!(笑)

    しかし、いくらラブ度が上がったと言えど今回のストーリーは役の設定上、二人は敵同士。
    憑依型俳優の飛滝が役に入り込んだら殺し屋として本気で音彦の事を憎むようになるのでは…?と思っていたのですが、飛滝が提案したリハーサルのおかげで全てが上手くいくんです。いっそ読んでいて気持ちが良いほどよく出来たシナリオだったと思います。

    それにしても、殺し屋役の飛滝はいかにも危ない男!って感じでそれはそれで素敵だったな…(笑)
    ドラマの撮影が終わった後、嗚呼、これでもうあのワイルドな飛滝は見られないのか…と少し残念に思っていたところで最後にまさかの展開が待っていて、読みながらニヤニヤが止まらなかったです(笑)
    私が飛滝に惹かれるのは、こういう茶目っ気があるからなんだよな〜と改めて思いました。(エッチの時に飛滝が部屋を真っ暗にする理由も何気に可愛かった笑)

    次は飛滝が渡英して海外ドラマの撮影に挑むそうなので、今度はどんな展開になるのか楽しみです!でも次で最終巻だと思うとちょっと切ないな…。
    次はどんなに面白くても一気読みせず、出来るだけ少しずつ、時間をかけて大切に読みたいと思います!( ̄^ ̄゜)

  • 前作ほどの飛滝さんの謎なひとっぷりはなかったけど、二人が甘い感じになってくれてたのでニヤニヤしながら読んだ

    音彦に会って変わっていく飛滝さんがかわいいなー

    これもドラマCDにしてほしい!古いから無理かな…
    まぁ脳内ではバッチリしゃべってくれてるんだけど!

  • 可笑しいww 前作と違ってどこか滑稽なぐらい飛滝が音彦との関係を持て余しているような気配が感じられて微妙に切ない。悪くないんだけど、全体的に展開がもたついてる感じもして…だけど飛滝のキャラは好きだったりw

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著者プロフィール

6月9日生まれ、双子座。雑誌「小説イマージュ」(白夜書房)1996年5月号に「一枚の遺書」を発表して、新人賞と第12回月間イマージュクラブ賞に選出され作家デビュー。以後、女性向け小説を中心に様々なジャンルで活躍中。主な著作は『スワンドール奇譚』シリーズ(エンターブレイン)など。

「2015年 『恋愛事件捜査係 担当官は恋愛オンチ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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