赤と黒の衝動 (キャラ文庫)

著者 :
  • 徳間書店
3.31
  • (5)
  • (5)
  • (18)
  • (3)
  • (1)
本棚登録 : 54
感想 : 6
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784199003516

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  •  一つ、わからないことがあるとすれば。
     どうして、智史の父親と祖父が、あんなに智史のやることに目を光らせていたのか。
     確かに、末っ子の行く末は心配なのかもしれないけど、それにしては過度な気がして。
    「もしかしたら、智史は本当の子どもじゃない……?」とか、余計な心配までしてしまった(爆)
     そんなことないんですけど。

     まだ、親じゃないから親の気持ちはわからないけれど。
     僕は、子どもの生き方を認められないような親になりたくないなぁ……と思った(爆)

     そういう意味では、大人が子どもを子どものままにしてしまうことも多くて。
     本当に大人になるのは難しい。

  • あらすじ> 大学で牡丹の交配を研究する野添智史は一つ年上の大学生・齋木凌に一目で気に入られてしまう。本業は実は新進気鋭の華道家の齋木は新興松葉派の御曹司。「おまえの作る花は俺のものだ」と当然の権利のように口説いてくる。密かに研究に行き詰まっていた智史は、齋木の力強い作品に感性と官能を刺激されていき…

  • 牡丹好きです・・。

  • ●感想●</br>
    牡丹園の長男で牡丹の研究をする農学部学生の受・野添 智史×華道松葉派の御曹司でフラワーア−ティストの攻・斎木 凌。</br>
    牡丹の研究をする主人公ってことで難しいかな〜と心配しましたが、専門用語などはなく読みやすかったです。</br>
    <blockquote>
    「ひとには、生まれたときからひとりで立ち上がる運命のものと、守られることによって花開く運命のものがいる。ただそれだけだ。いいとか、悪いとか、そんな小さな問題じゃない。それは人それぞれの運命の違いだ」</br>
    ”俺は・・・守られるものだと・・・”</br>
    智史の中に浮かび上がるのは、自分でも驚くほど激しい感情の揺らぎだった。</br>
    ”そんな・・・そんなこと・・・あるもんか・・・っ!"</br>
    ”でも・・・ずっと、俺は守られてきた。ひとりで歩いたことなんてなかった・・・”</br>
    ”目覚めるのがおそい・・・ただ、それだけじゃないか・・・っ”</br>
    ”本当に?本当にそうなのか・・・?”</br>
    「ここにいなさい。私の中にいればいい」</br>
    子供をあやす声は、背中に震えが来るほど甘く優しい。このまま目を閉じたら、眠りの中に落ちてしまいそうなほどに。</br>
    「智史君は、そのままでいいんだよ」</br>
    甘すぎる誘惑だった。</br>
    ”このままで・・・いい”</br>
    ふらふらするつま先で背伸びをしなくてもいい。熱のある身体を引きずらなくてもいい。ぬくぬくと、大人の男のそばで暖まっていればいい。</br>
    「この・・・ままで・・・」</br>
    </blockquote>
    先輩の天才科学者の御倉や智史の姉の頼子もいい感じ。ライバル!?の花月流跡継ぎ・望月に関しては・・・。悪い男にはなりきれない所は育ちの良いボンボンって感じですね。</br>
    あまり色っぽさはないお話だけれども、智史が牡丹を通して悩み成長する姿は考えさせられるものがあります。その智史を守っていこうとする望月と、厳しいながらも自分の力で奮い立たせようとする斎木。花に対しても保守派と革新派と言った感じで対立してます。基本的に相成れない二人なんでしょうね。智史も二人の間で・・・と言うよりも、自分の目指すものを失いかけて道を模索していて、今まで守られてきたことに気づき今後を考える。すでに自分の足で立ち、信じた道を突き進む斎木に憧れながらも踏み切れずにいる。少年が悩む姿は好きです。一皮むけてきっといい男になってくれるでしょうから、頑張れ智史!
    <blockquote>「おまえは・・・俺だけの花か・・・?」</br>
    「あっ・・・あ・・・っ!」</br>
    背中から腰へと回った腕にぐいと抱き上げられて、智史は反射的に、斎木の首に腕を回してしがみついていた。腰から下だけがベットから浮き上がり、不安定で怖い。いつの間にか、両足は左右に広げられて、斎木のしっかりと筋肉の乗った腰を挟む形に撓められている。</br>
    「何・・・する・・・っ」</br>
    「蕾は・・・咲かせてこそだろ?」</br>
    甘くかすれた声がぞくりと背中を震わせる。</br>
    「咲いてくれなきゃ・・・密だって、味わえない」</blockquote>
    あまりにもロマンティック・・・を通り越し臭さも感じる望月の台詞に鳥肌を感じながらも、同じ臭い台詞を吐きながらも斎木は許せるのは何故!?特にラストのベットシーンではもの凄いことになってますが・・・。普段割とストレートな物言いのものが多いせいか「うひゃ〜っ」って感じでした。恥ずかしさを通り越して笑いが・・・。</br>

    ●あらすじ●
    高校時代に牡丹の新品種作出に成功した早熟の天才大学で牡丹の交配を研究する野添智史(のぞえさとし)は、一つ年上の大学生・齋木凌(さいきりょう)に一目で気に入られてしまう。本業は実は新進気鋭の華道家の齋木は、新興松葉(しょうよう)派の御曹司。「おまえの作る花は俺のものだ」と当然の権利のように口説いてくる。密かに研究に行き詰まっていた智史は、齋木の力強い作品に、感性と官能を刺激されていき…!?

  • 齋木凌×野添智史。大学で牡丹の後輩を研究する智史は「野添牡丹園」の長男だ。ある日大学で眼光の鋭い学生と出会う、新進気鋭の華道家・齋木凌だった。挿絵と相まって、とてもステキな作品でした。

全6件中 1 - 6件を表示

春原いずみの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×