歯科医の憂鬱 (キャラ文庫)

著者 :
  • 徳間書店
3.57
  • (38)
  • (72)
  • (122)
  • (8)
  • (1)
本棚登録 : 471
感想 : 38
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784199003608

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • さくさく読めて良い。榎田先生の描く、ヤンキー系のキャラ大好きです!

  • 2016.8.11 読了

  • マスクの下に怜悧の美貌に、キツい口調……。
    大の歯医者嫌いの新城穂高は、友人のススメで新しい歯医者に通うことになった。
    その歯医者が前述の医師で、最初からずばずばと恐ろしいことを言い、すっかり穂高は担当医師である三和が恐ろしくなってしまった。
    ところがある日、スーパーで出会ったほんわかとした、怒ることもしない男性が実は、三和であると知って、そのギャップに驚く穂高。

    実は穂高が怒るのを苦手としていること、そして過去の同級生にお金をたかられていることを知り、それでも怒らない穂高に苛立ちを募らせる。

    それが実は、三和に好意を抱いているのだと知った穂高は……という話でした。

    藤井沢という街を舞台に起こるシリーズの第2弾。
    歯医者さんと板金塗装業者の恋愛というちょっと違ったパターンの話。
    穂高が三和に対してもイライラするのはわからない理由ではないけれど、素直すぎてまっすぐすぎて、ちょっと痛々しいくらいですけど、それがいいです。

    普通の恋愛話が読みたい方にはオススメです。

  • ■自動車板金工の穂高は悩んでいた。行きつけの歯医者で親知らずを抜くことになったのだが、担当の歯科医・三和がすごくこわい。ところが仕事のオフの日にスーパーで出会った三和は、ぶつけられて自分の車を凹まされてもおっとり笑っているような、とんでもない好青年だった。そのギャップに戸惑いつつ、凹んだ車の修理を請け負うことになり、白衣を脱いだ三和との親交を次第に深めていく穂高だったが、ある日街角で、旧友に金を無心されている三和を見かけ……という話。無骨な熟練板金工×二面性のある高学歴歯科医。

    ■友人から「榎田尤利の文章はいいらしいぞォ!」と教えて頂いたので買ったもの。なるほどすごく文章が巧い!
    ■穂高が、もーーーーーーーーーーーーすごくかっこいい。そうそうこれこれ!こういう攻めがいいんだよ!(でれでれとにやけつつ
    ■三和もなかなかにかわいい。何かにつけて短気で直情的な穂高と、「怒りたくてもどう怒ればいいのかわからない」三和、という対比も面白い。三和がそう考えるに至ったのはこれまでの出自によるところが多いんですけど。心を許せる恋人を得たことで、やがて自分の気持ちを率直に示す勇気を手に入れていく……という流れが、なんというか王道の恋愛成長物語という感じで、とても好きです。高校時代の三和の初恋相手(男)がその気持ちを逆手にとって金を無心しに来たり、昔のセックスフレンドがよりを戻そうと迫ってきたりといろいろあるわけですけど(こう書くといかにもBLだな)、クライマックスで三和が、おっさんセフレに対して静かに怒りを燃やして粛々と脅迫(?)するシーンが、なんだか成長が感じられていいですね。
    ■全編にわたって王道のBL。だがそれがいい。高い文章力で王道を綴られるとこんなに安心して楽しめるんだなあ。いやあ、いい読書だった

  • 以前にどの本かの感想で「歯医者はどえすか変態がいい」って書いたんだけれど、この先生は【限定どえす】というなかなか面白い設定でしたw 
    『ちゃんと怒った』先生のセリフと言動に大笑いしちゃいました←やっぱり歯科医は変態でどえすじゃないとね!!wwww

  • 「歯科医が黙っていない」というのが好きです。

  • どちらも凄く真剣に仕事へ取り組む姿に好感が持てた。
    美人歯科医のギャップがたまらなく良い。
    印象深いシーンはやっぱり元彼とのあのシーン。スカッとしました。

  • 藤井沢商店街シリーズ。板金屋×歯科医。ラブコメテイストの楽しく読めるストーリーです。喧嘩っ早いけど仕事の腕は確かな穂高と、歯科医としてはクールで容赦ないS属性の三和。この三和に二面性があることがインパクト大なのです。日頃はニコニコと温和で腹を立てたりすることもない三和が、白衣を身につけた途端に厳しくこわーい先生に変貌するギャップがたまりませんでした。

    公私別人の先生を、同一人物と認識するまでにかなり時間のかかった穂高。彼は、三和とは正反対で喧嘩っ早く悪事を無視できない、真っ直ぐで自分に正直な男です。年下らしい可愛げもありながら、しっかりしていて強さもある魅力的な攻。そんな男らしくてかっこいい穂高が歯の治療で相当なダメージを受けるのに大受け。怖いものなしの男前の弱点にツボります。
    とにかく文章が文句なく上手いですよね。下町ものが板についている。何てことないストーリーなのに三和のオンオフの激変とか、穂高が大島との会話を盗み聞きして勝手に腹を立てるうち職質されるところとか、さりげなく笑わせて絶妙です。
    思わず話に引き込まれ、三和が「ボケ!カス!」と罵倒するシーンではすっかりハマってしまいました…貧困なボキャブラリーってのもよかった。

    元ヤンと医者の息子、喧嘩上等と穏健派、何もかも正反対な二人が、恋人になっていく過程も自然でいいかんじ。
    「歯科医の秘密」は三和視点での穂高が語られていて、恋人同士になったからこその様々な悩みや戸惑いが胸に迫ってくる話。本格的な付き合いは穂高が初めての三和にとって、わからないことがいろいろありすぎなのが伝わります。三和にとっては穂高が完璧な恋人に思えるので、なおさらです。
    客観的に見ると、穂高も年下らしくかなり子供っぽいところもあったりするのですが。男として見栄を張りたい穂高の気持ちに気付かない三和に、ものすごく素晴らしいアドバイスをするリズムちゃんはただものではない。

    エロも、手抜きなくかなりドキドキさせられました。仲直りHがステキでした。ラブラブで甘くて満足。
    「THE SPECIAL GIFT」の穂高とヒヨの会話はめちゃくちゃ面白い。誕生日プレゼントに思い悩む穂高のエピでありながら「清楚な人」に赤面させられました。

  • 話のテンポが良くて読みやすい、登場人物に親しみが持てる。 後半のお話では久しぶりに「分かりやすい当て馬」キャラが出てきて笑ってしまいました。榎田さんは会話劇がメインの話が得意な印象だったけど、内面を繊細に描くのも上手いですね。良かったです。

  • 三和先生の二重人格っぷりが魅力的。穂高の不器用な所もよかったです。はじめに『理髪師の、些か変わったお気に入り』で穂高を読んでいたからか、仕事熱心なところとか、好感が持てました。

全38件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

東京都出身。2000年、「魚住くん」シリーズ第1作となる『夏の塩』でデビュー。以降、多彩なテイストの魅力的なボーイズラブ作品を世に送り出している。代表作としては「交渉人」「漫画家」「Nez〔ネ〕」各シリーズなど多数。榎田ユウリ名義でも「宮廷神官物語」「カブキブ!」「妖き庵夜話」「死神」各シリーズなどを発表し、読者から熱い支持を得ている。

「2022年 『threesome』 で使われていた紹介文から引用しています。」

榎田尤利の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×