- Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784199006524
作品紹介・あらすじ
「命を助けてやる代わり、20歳になったら迎えに行く」-雪山で遭難した10歳の比呂にそう告げたのは、山を治める九尾の狼。絶対夢だと思っていたのに、10年後、現れた狗神は比呂を強引に拉致!神気が弱まり、人間の精気を喰って力を保つ狗神に、「貴様ごとき好きで伴侶にすると思うな」と無理やり抱かれてしまい!?昼は美しい銀狼、夜は傲慢な捕食者の男に変貌する神との、恋の御伽草子。
感想・レビュー・書評
-
ついつい「天狗の嫁取り」と読み比べてしまったりして。こちらは狗神様ですが、ファンタジー色としてうっすら相似する部分があって、どっちが好みか比較するのも面白いです。
というわけで、神様×20歳の人間♂の婚姻譚。花嫁契約ものです。命を助けたことへの対価として、ハタチになったら迎えにいくと10年前に狗神から言い渡された約束が、話の発端です。神様、10歳の子のどこがよかったの??と思ったけど、神社の守りをしている家の息子だったのね…
ファンタジーで里山が主な舞台になっていますが、比呂の置かれていた環境はシビアで現実的です。彼が別世界に連れ去られて狗神相手に自分本位な正義を主張しているところは、自己中で子供っぽいなと感じさせられますが、生活がかかっている比呂にしてみれば必死だったわけなんですよね。
お祖母ちゃんも唯一の家族だから自分が頑張らなければと思っているのに、現実はままならない。そんな非力な自分の情けなさを狗神にぶつけても、まったく気持ちが通じない焦燥感がひしひしと伝わってきました。ま、相手は人間臭さがあっても「神様」なので、傲岸不遜です。一切比呂の話は通じません。偉そうだなと思ったのですが、よく考えたら神様なので当然なんですよね。
でも、比呂は物怖じせずに思ったことを全部狗神に言います。それは正しいことかもしれないけど、相手を傷つけているということになかなか気付かない。一方の狗神も、傲慢な態度を崩さないので反発しあって花嫁どころの状況じゃなく、前半は焦れ焦れさせられました。
でも、Hだけは、言う事聞かない比呂を神通力で操るってのが神様らしくて、おいしいエロ。
後半は盛り上がる展開でした。比呂が精神的に成長できていくのがいい。狗神の苦悩を理解しようと目覚めるところでは安堵しました。里山の危機や仇の八咫の神、鈴弥など障害を乗り越えて、やっと気がつくんですよね。そこまでの道のりが長い話でした。好きなんだと気付くのは、狗神と離れてから。泣ける場面でした。そして、比呂のかわいげはここからなので、受キャラとしての魅力が前半ちょっと弱かったのが残念。
その分、脇キャラは全員個性が強く、狗神と比呂を補うに充分な魅力がありました。
そして、お約束のもふもふ尻尾プレイもエロかわで満足。狗神ほんとにツンデレです。尻尾だけが正直にデレてた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
大好きな樋口さんの作品の筈なのに全くと言っていい程面白みを感じなかったです。
主人公の頑すぎる態度と言葉遣いに読んでいていらいら致しました。
狗神の哀しみにはなから理解する気もなく中判まで反抗するだけで。
祖母が倒れたのに約束の日だと強引に連れ出されて、挙げ句に祖母が亡くなっていて財産も取られた形になっている状態もあんまりでは。。。
好みの問題だと思いますが、楽しみにしていた作品だけに残念な感じでした。 -
全2巻の1作品目。
この作者さんの別作品はとても面白かったけど、これは普通…?面白くないわけではないんだけど…。
主人公カプがケンカばかりで、どこで好きにったのかよくわからないからかな。バイト先の墨田さん…、もう少しグイッといってくれることを期待してたのに。
-
もふもふー(*≧д≦)九尾の狗神さま×10年前雪山で遭難して命を助ける代わりに10年後迎えに行くと言われた比呂。ツンデレ狗神さまが可愛い。比呂と狗神さまの気持ちが全くの平行線で比呂にイライラしたりもしましたが、狗神さまがデレた2/3位から狗神さまが可愛くて可愛くてたまりませんwwwラブラブな続きが読みたいなぁ。
-
狗神のわかりにくい愛情とかまっすぐすぎる受けとか、可愛いですね。
樋口先生の本はいつも私の心のツボにキュッて刺さって泣いちゃうんだよなぁ。 -
攻めが不器用。受けも暴走することがある。互いに成長していく話。周辺人物も魅力的。最後の方の2人が別れる部分はもう少し書き込んで欲しかった。
-
人間と神の繋がり…不思議な世界ですが萌えも切なさもあり、素直に読めます。(エロアリ★★)