天涯行き

  • 徳間書店 (2012年6月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784199006715

みんなの感想まとめ

重厚でシリアスなテーマを扱った作品で、深い人間関係や心理描写が魅力です。物語は、名前しか知らない相手との奇妙な共同生活を通じて、互いの秘密や過去に向き合う二人の姿を描きます。特に、受けキャラクターが抱...

感想・レビュー・書評

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  • わけありBL。

    これはかなり好みが分かれると思う。文章やストーリーに破綻はなく、美しい描写もあるんだけれど、いかんせん設定が…私はあまり得意ではなかったです。

    R18シーンは多めかつ濃厚かつ好み分かれる(二度目)と思います。

    私は途中から引いてしまって、飛ばし読んだ部分もあるし、泣けなかったです。

    なぜ得意ではなかったかのネタバレ。
    受けくんが近親相姦かつ性暴力、性虐待を受けているキャラなんです。近親相姦は私は嫌悪は抱かないんだけど、性暴力もギリいけるけど、このお話の中の性虐待は本当にキツい。人間の尊厳を奪うかのようなやり方です。いや、虐待も性暴力もそうなんだけども、かなりヘビー。
    そして攻めくんのお姉さんの話もやり切れなさを感じます。でも、こういう話の通じない人って残念ながらいるよな、と。その人にとっては攻めくんこそがおかしなやつで。永遠に交われない、ねじれの位置にいるんだろうなと思う。

    お友だちに紹介もしづらい作品。

  • ▼あらすじ
    名前しか知らない相手と、夜ごと激しく抱き合って眠る──。
    旅の青年・高知(たかち)をなりゆきで家に住まわせることになった遠召(とおめ)。戻らない恋人を待ち続ける遠召と、人懐こい笑顔と裏腹に、なぜか素性を語らない高知。互いの秘密には触れない、共犯めいた奇妙な共同生活。この平穏で心地良い日々はいつまで続くんだろう…? 
    けれどある日、高知が殺人未遂事件の容疑者として追われていると知って!?

    ***

    重くてシリアスなんだけど、凄く心に残る作品。
    とにかくラストが良かったです。決して派手じゃないし、幸せに満ち溢れてる訳でもない。ただ静かに息衝くようなラストに心を打たれました。
    暗くて長いトンネルを歩き続けて、やっと出口への光が見えた…そんな希望のあるラストだと私は思います。
    幸せになって欲しいと、読み終わってから強く思いました。

  • 【フェア購入】それぞれ事情を抱えた男二人がひょんなきっかけで同居するお話。何の予備知識もなく読み始めたら、そこはとんでもないどシリアスの世界でした・・・(汗)読み進める間、荒波が打ち寄せる崖の上で立ちすくむような、身体も心も哀しさで冷え切ったような感覚に陥り、どう頑張っても分かり合えない相手について、自分の中でどう折り合いをつけるか、涙が出るほど共感しました。いやぁ、こういうBLもあるんですねぇ~。まるで片方が欠けたらハートにならないペアペンダントのような二人が幸せになっていることを心から願います。

  • ロマン、だなあ。
    壊れた自転車を二人乗りして、逃げる。暗い道を逃げていく。ロマン、 というのがこのシーンを読んで浮かんだ言葉でした。からっぽにならなければ生きていけなかった人と、ひびが入ってしまって元通りの幸せを取り戻せない人。二人が終点を決め、刻限を決めて逃げるのはロマンとしか言いようのないシーンだと思います。ここが、この小説で一番印象に残っています。
    へんなたとえですが、この二人はすり鉢になった同じ道を歩いてたんだと思います。それでどん底まできて出会って最終的に斜めになった壁を登る方法を相談し合う。まだ上には帰れないけど、とにかくなんとかして戻ろう、二人で戻ろう、そんな話だったと思います。
    全体的に静かな森の中を歩いているみたいな話で、文体で、境遇はつらいけど安らかな気持ちで読めました。ずっと夜で静まり返った森ではなくて、だんだん明るくなり、朝になり昼になり鳥がさえずっているような。いろんな思惑があって、どうにもならない不器用さを癒してくれる気がしました。
    最後、受けさんは待つことになるけど、これはとても大事で必要な時間だと思います。三年なら、短いでしょう。帰るかもわからない待ち人に怯える日々より、何倍も幸せだったでしょう。待つ、ということの穏やかさをこの人が知れたのはとてもよかった。前向きな約束を守りながら待って、出会いと同じシーンを、まったく違う心境で迎える。やっぱりロマン、です。
    このあと、二人が喧嘩とかができる関係になったらいいです。ぶつかって話し合って幸せになってほしいです。

  • BLとしてではなく、物語としてとても完成されています。
    キャラの設定、情景、背景、とても細かく丁寧で引き込まれました
    きっと性別とか関係なく、高知だからぴったりはまったんだろうなぁと
    受け攻めの感じがとても好みだったので良かったです
    明るくて優しい太陽みたいな高知と、満たされない穴を埋めるように誰とでも寝る遠召
    不器用だけど、痛みを知っている彼らだからこそ、ここまでぴったりなんだと思います
    遠召の過去がとても暗いですが、兄は嫌いではありません
    きっと彼も、ただ愛されたかっただけ

    後半の遠召が高知を待つシーン、飛ばさず1年1年を丁寧に描いたのが良かったと思います
    より遠召にとって高知は必要な存在だとわかったし、遠召が少しづつ未来へ向かって行くのがとても良かった

    別にBLじゃなくても、と言う人もいるかと思いますが、私はここまでしっかり設定が作られているBLが好きです
    逆にただヤってるだけのBLが苦手なので…

  • わたしにとって、凪良さんの作品は、ドツボとそうでもないのがわりとはっきりわかれてくるようです。

    設定やストーリー展開が非常によく考えられていると思う。けど、そこが重要なら、えっちシーンなくして、普通のレーベルから普通の小説として出した方がかえって好感度が高くなるんじゃなかろうかと思うのがこのジャンル。魅力的なキャラと、どんな恋愛劇、心情のうつりかわり、など、そして、どうして同性じゃなければだめだったのか、なによりBLの場合はそこなような気がするんだけど、この話はそこが薄いかな。
    もちろん、気持ちの移り変わりとか、丁寧に書かれていますよ。
    もしかしたら、それ以前にキャラの経歴に少々引きがあったかもしれません。特に主人公の方。
    しかし、一定以上おもしろかったので、☆4つ。

  • BLというより物語でした。お話。シリアスだし内容的に多少好き嫌い分かれるかも。どちらも傷持ちで、どちらかがどちらかを抱擁して癒すというような話ではなく、2人して迷子で途方に暮れて世界から切り離されるような、そんな話でした。最近では珍しく感じました。逃げて来た男と縛られて人形のように生きている男。途中は2人だけの閉じた世界のようで、ノスタルジックな、セピア色の空気感が良かったです。同じ距離の取り方、触れられたくない過去、明日の約束はしない2人。その心地よさが逆に何も語らないのにお互いを近づけていって。だけど答えは見つからなくて途方に暮れたままでも逃亡は終わらせなければならない。それでも、答えは判らないまでも、ようやく少しずつ前に進み出す話でした。決して大団円の、何もかも解決のハッピーエンドではないです。それでもこの2人は絶対に離れないだろうし、きっとゆっくりでも何十年かかっても、進んでいくだろう、一緒に生きていくだろうと思えたので良かったです。
    最後は少し駆け足だったかなと思いました。この後の2人を読んでみたい気もするし、そうなるとシリアスは避けられないだろうから重い気もするし。積木の恋とかぶる気もするし。これはこれで完結でいいのかもなと。最後は良かったです。最初と同じ場面に戻る。けどそこには確かな気持ちがある。良い終わりでした。再会するところが見たいのに!でも良い終わりだな!ていうジレンマ。
    話としては受の方がかなり悲惨な生い立ちなのですが、そこは全部予想がついたので、相当涙脆いんですけど泣かなかったしそんなに読んでて苦しいとかもなかったです。自分にしては珍しく。逆にこてこてすぎたせいかも。そこまで盛られるとっていう。攻の方も全部読めます。判りやすく示されてたので。生い立ちとか過去は泣かなかったけど最後の方はぽろぽろ泣きました。今の2人、これからの2人。お互いを知っているのに、知ってしまったからこそ、置いて、離れなければならない恐怖や不安、もどかしさ。

    姉の夫が痛い目みないのだけがかなり後味悪かったです。攻だけが罰を受けて。カタルシスがない。すっごい腹立つ。感情的には納得いかない。それが現実なんですけどねー。物語なので相応の報いを受けて欲しかったです。なんでだよ!悪いのあいつじゃん!て思って憤ったまま終わってしまった。現実としては手出した方が悪いんだけどさーでもさー酌量あってもいいでしょ?!もやもや。
    高久さんの挿絵がとても良かったです。背景とかお店とかきっちり描いてあって、すごく想像の助けになりました。びっくり。BL挿絵て人物アップで人物とちょろっと小物程度とかが多いし高久さんもそっちのイメージだったので。

  • 「天涯」とは遠い所とか、空の果て地の果てのことです。天涯孤独な二人の男が主人公。黒くて暗いテーマを扱っていますが、なんだろう、絶望的って感じはしないストーリーです。9割どんよりしてますが、あとの1割は罪悪感が希薄で痛くなく読めるかんじ。センセが楽しんで書かれたというのがわかるような、エンターテイメント性を秘めています。なので、重いかな…?と思いつつも途中で止められなくなって、最後までいっきに読ませてしまう面白さがありました。

    自分のせいではないのに理不尽な理由から「罪」を背負うことになった遠召。そして高知も不本意な事件を起こし「罪」を背負っています。そんな二人が出会い、心の安寧を得るためだけに互いの体を繋げる日々を過ごすようになります。
    体の関係だけなのにどんどん二人で居ることが心地よくなっていく経緯が説得力あります。
    自分のせいではないのに、自分が悪いと思い込み、理不尽に孤独な状態に追いやられてしまった二つの魂が出会った時、今までとは違う何かが生まれ変化していきます。遠召も高知も、それぞれに囚われていたものと再び対決し、互いの存在という力を味方に、そこから開放されるのです。

    「罪」を背負ってはいるけれど、高知も遠召も魂は汚れていない。糾弾している人たちの方がよほど汚いのです。許されざる奴らですね。身勝手で、のうのうと生きていて、腹立たしい。
    そんな奴らに置き去りにされ、不本意に一人ぼっちにされた高知と遠召は、むしろ被害者なのではないかと思わせます。
    魂が囚われていたとしか言いようがありませんが、自力でそこから脱出するのはこちらが考えるほど容易ではないのでしょうか?殺したいほど憎む気持ちや残酷な身内をばっさり捨て去る勇気というのは、なかなか困難には違いないと思いますが。

    救いは、やはり二人が巡り逢ったことによって起きた魂の再生ですね。体の関係だけじゃなく、気持ちがちゃんとつながったことによって、いい方向が見えているラストがすごく感動的です。最初は同じ場所で他人だったのにね。「俺のつれだ」の一言にじーんとしました。

    エロ的には、高久センセのイラストがHシーンにぴったりで、鼻血が出そうに…いやらしい、いえエロティックでした。清楚なのにそこはかとなくエロい。

  • 【2025年82冊目】
    一人の男に囚われた遠召と、一人の男から逃げた高知。出会った二人は一つ屋根の下で住み始める。互いの肉体と精神に溺れるのは早く、昼も夜もなく身体を重ね合う。けれど互いに、薄暗い秘密を抱えていた――。

    前回読んだ本とは雰囲気も文体もがらりと異なり、こんな話も書けるのかとしみじみしながらの読了でした。そして、遠召も高知も過去がどっちも辛すぎる!特に遠召の過去は読んでる最中ずっと眉間にシワが寄ってました。辛いが過ぎる…前世でどんなことしたらそんな業を背負わないといけないんですか、泣く。

    二人ともこれから先は本当に幸せに生きて欲しい〜互いが互いを離せないと思うし、でも依存じゃなくて共存して欲しい…。

    ハピエンが好きなので、途中の描写が辛すぎましたが、凪良ゆうさんの新たな一面を見たような気がしました。

  • 面白かった。
    あー,凪良さんのBLだなーって思った。

    ひたすら誰かを(怖がりながら?)待ってる遠召結生(とおめゆい)の所に、謎の男高知英利(たかちひでとし)がやってきた。あちこちいたんだ古い平屋の一軒家。二人はお互いのことを何も知らずに暮らしていく。そして、体を重ねるようになる。

    お互い,暗い過去があるんだけど、
    じつは高知は殺人未遂犯人として逃げてきている。
    高知には姉がいて、亡くなった両親の跡を継いでジュエリーをつくる工房をやっていた。高知は家具職人になった。
    だが,姉が自殺した。結婚相手は浮気してした。
    姉が亡くなった今,作ったジュエリーを浮気相手に渡し,残りは売り飛ばし、両親との思い出の工房も売り飛ばすという。姉を侮辱されて,思わず刺してしまったのだ。
    いまは逃亡犯だった。

    結生も小学校の頃事故で両親を亡くし、叔父の家に引き取られた。叔父はひたすら結生に甘かった。当然,妻も義兄も面白くない。自分が義兄よりいい成績を取ると二人から無視されるので、あえて酷い点を取るようにしていた。すると,兄は優しい。兄が優しいと嬉しい。
    が,兄はだんだんおかしくなっていく。結生のいろんな部分を触り,性的な相手としてゆく。義兄が大学受験に失敗した人、無理やり犯された。
    そして,結生は義父と母、つまり兄と妹の近親相姦のすえ生まれた子だと。それからは義兄のされるがままの肉人形のような日々だった。
    それも,義母にみつかり、結生が追い出される(義兄はほぼ引きこもりになってた)
    そのとき、義兄に「ここで待ってろ」と言われたので、ただ待っていた。逆らったら怖いから。

    そんな二人が素性をかくしてひとときの幸せな生活をする


    って話なのですが、
    確かに暗い。黒凪良といわれたら、そう。
    でもなんか,今の二人がちゃんとお互いを大好きなんだなーってわかるので、全然辛くはなかった。
    手に手をとって逃げているのですら、幸せに見てたのがよかった

  • マイルドな気もするけど、暗いときの凪良先生だ…。
    いや、これをマイルドと思ってしまうのは文芸出身だからなのか、エグイBLも通過してる腐女子だからなのか……。
    いやしかし、性的虐待ってーか搾取はマジでえげつないからなんてーか…読んでてやっぱしんどいね……。これをゴーサイン出すんだから徳間書店さんはスゲーよ。

  • うーーー重すぎた。しんどかった。

  • お互いのことを全く詮索しない遠召と高知。今だけの関係だからかな。と思ったけれど、段々相手のことを必要だと思うようになっていくのがよく分かる。2人とも、自分だけでは自分の「問題」に向き合えなかったかもしれないから。悲しい過去を持つ2人には、今までの分も穏やかな生活をして欲しいと思った。

  • 複雑な背景をもつ二人の男が出会って、一緒に生きていこうとする話。
    BLというより、小説かな。BLとしての萌えはないかな。不幸な境遇が登場人物の性格や者の考え方をかたちづくった。
    こんな二人がいました。こんなふうに本当は悩んでいましたが、お互いが理解者となって一緒に行きいくことになりました。という話かな。
    巷にあふれるBLのテンプレの作品に比べたら、きちんと真摯に描かれていると思う2012.6.28

  • 重たいお話でしたけど、面白かったです。
    高知も遠召の抱える事情も重くて、
    スッキリ解決ってわけにはいかないですが
    最後はほんのり明るいハッピーエンドに行きついて良かった。
    最初はつかみどころのなく、そっけなかった遠召が
    最後は追いかける立場に変わっていたのも自然でよかったなと思いました。
    遠召の兄の話は読んでてきつかったです。
    高知の姉の夫の話もムカムカイライラしました。
    勧善懲悪にはならなくて、どこかスッキリしないのはリアルですね。でも好みの分かれるところだと思います。
    わりと最初の方からエロがありましたが、結構好きな感じでした。襲い受けから始まったのに、いつの間にか逆転してるの私は好きですね~。
    普段優しい攻めが夜はちょっと強引なのは萌えます。
    もうちょっと後日談を読みたかったな・・・。蛇足になっちゃいますかね・・・。

  • BLの枠を飛び越え、サスペンス/人間ドラマとして非常に良作。息をつくのも忘れるような勢いで一気読み。

    深く傷つき、心を囚われた遠召のもとに突如現れた行きずりの旅人高知。
    どこか自暴自棄な体の繋がりからスタートした二人の関係はやがて、お互いに逃げてきた過去に向き合い、共に乗り越える旅へと繋がって行きます。
    セックスシーンがただエロティック一辺倒なわけではなく、心の奥に秘めた物をぶつけ合う痛ましさが胸に迫るような描写として丁寧に描かれているところに引き込まれます。
    遠召と高知、二人の視点が交差しあいながら互いの抱えた潰れてしまいそうなどうしようもない重い荷物が少しずつ明らかになり、こころを閉ざした遠召の抱える痛みが高知の存在に救われ、少しずつ二人の想いが膨らみ、重なり合っていく描写に説得力があります。
    二人の住む田舎町や古ぼけた民家、お互いの置き去りにした過去の眠るそれぞれの故郷、逃亡先として選んだ港町、それぞれの街が見せる顔の違いが二人の感情をより増幅させます。

    痛ましくどうしようもなく、二人の人生を踏みにじった人間達に制裁が降らない事にカタルシスを感じない部分もあるかもしれませんが、ご都合主義の勧善懲悪ではない所もリアルな人間ドラマなのかな、と。
    よくぞここまで書いてくれた!という気持ちでいっぱいになる、痛みの果てに救いと再生を感じられる物語でした。

  • シリアスな話。
    最初は淡々と読めたんだけど、互いの
    過去の話になると重い…^_^;

    ハッピーエンドで終わってくれたから良かった〜。
    この二人…今までが辛く悲しい事が多かったからこれからは幸せに暮らして欲しいと思った。

  • 遠召さんのはかなげな感じがなんともいえない。重い話だけど、凪良さんは一応ちゃんと問題を解決させてくれるところがすき

  • すごく評価に悩む作品です。
    というのも、『まばたきを3回』『あいのはなし』そして
    この作品『天涯行き』という流れで連続して凪良作品を
    ここ数日読んでまして……。

    どれもこれも『死ネタ』『服役ネタ』『逃亡ネタ』

    という、もう作品混同しちゃいそうな勢いの重さと
    シリアスさで、どっと読後に疲れました。
    勿論、素晴らしいお話です。
    攻と受の幼少期はまるで陽と陰、まったく違う環境で
    育ったはずの二人が、種類の違う闇を背負って出会い、
    そして惹かれあう。

    救いのない未来にむけて逃避行し、それでも逃げずに
    立ち向かい、ふたりで未来を掴み取るという目頭の
    熱くなるような話なんですが……。
    上記の通り、これ系3連続はちょっとしんどかった。
    間に別の作家の話を読むなり、コメディ読むなりして
    たら、リセットできてたと思うんですけど。
    現時点での気持ちでは★2つくらいな印象ですが、
    単体で読んでいたら、ということで★4つ。
    次は明るい凪良さんが読みたいです。


    あぁ、あといまいち話に集中しきれなかった要因が
    登場人物の名字。
    攻が『高知(たかち)』受が『遠召(とおめ)』という
    のですが、阿呆な私は両方とも頭に入ってこず、目に
    入るたびに『こうち、じゃない。たかちだ』
    『たかとお?ん?とおえ?いやちがう、ああそうだ、とおめだ』
    と頭の中で何度も正しい名字を探すという体たらく。
    BL作家さんにありがちな凝った名付けは嫌いじゃないですが、
    出来れば『山本』『田中』『木村』とかの方がありがたいです笑。

  • 明るいハッピーエンドではないけど結末としてはよいところに終着したと思う。

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著者プロフィール

京都市在住。2007年に初著書が刊行され本格的にデビュー。BLジャンルでの代表作に『美しい彼』シリーズなど多数。2017年に『神さまのビオトープ』を刊行し高い支持を得る。
2020年『流浪の月』で「本屋大賞」を受賞。『滅びの前のシャングリラ』で2年連続「本屋大賞」ノミネート。
「直木賞」候補、「吉川英治文学新人賞」候補などに選ばれた『汝、星のごとく』にて、2023年に自身二度目となる「本屋大賞」を受賞する。続編『星を編む』も大きな話題となった。

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