恋人は、一人のはずですが。 (キャラ文庫 く 1-8)

著者 :
  • 徳間書店
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本棚登録 : 56
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784199009242

作品紹介・あらすじ

小説投稿サイトで、稀有な才能を持つ作家を発見!! 見つけたのは、文芸誌の編集者・森藤東護。この作者にもっと書かせたい――惚れ込む東護だが、著者のマサトは、心温まる作風とは違い横柄な態度で書く予定はないと告げる。どうにか口説き執筆を約束させるが、その直後、なぜか大ベストセラー作家・柳瀬優から担当編集の指名が!! 戸惑いつつ柳瀬を訪ねるが、その顔はマサトと瓜二つで!?

感想・レビュー・書評

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  • 結末に大きな不満はないんだけど、今後のマサルを考えるとやや不憫に。
    気持ちが受に向かいっぱなしでも不憫だけど、よそに向かったらそれはそれで面倒くさいことになりそうな。

  • 何度断られても、次の本を書いてもらおうと頑張る東護。逆境の中でも、マサトのため、新しい本のために頑張る東護を応援したくなる。東護が本が大好きなのは勿論だけど、マサトや優も表現の場としての本を大切にしているのも伝わってくる。
    「双子」のマサトと優は大きくすれ違っていたけれど、自分もそうなりたい。羨ましい。という嫉妬が大きかったのかも。本が繋いだ3人の関係が、穏やかに続いて欲しい。と思った。

  • 年下攻 多重人格(攻) 俺様攻 総受

  • ▼あらすじ
    小説投稿サイトで、稀有な才能を持つ作家を発見!!
    見つけたのは、文芸誌の編集者・森藤東護。
    この作者にもっと書かせたい――惚れ込む東護だが、著者のマサトは、心温まる作風とは違い横柄な態度で書く予定はないと告げる。
    どうにか口説き執筆を約束させるが、その直後、なぜか大ベストセラー作家・柳瀬優から担当編集の指名が!!
    戸惑いつつ柳瀬を訪ねるが、その顔はマサトと瓜二つで!?

    ***

    ストーリーの完全度:★★★★☆
    推理・サスペンス度:★★★★☆
    年下攻め度:★★★★★
    エロ度:★★★★☆
    萌え度:★★★★☆
    総合評価:★4.8 (※追記にて訂正あり)

    めちゃくちゃ面白かった!!良い意味で予想を裏切られた作品でした。
    私はてっきり表紙の右側の男性が攻めで、左側が受けなんだろうと勝手に想像していたのですが、実際は受けだろうと思っていたキャラが攻めで、受けは表紙にはいない眼鏡キャラでした(^^;)
    因みに私は眼鏡受けがあまり好きではないので、本を開いて口絵を見た瞬間は正直、失敗したかもと不安に思ったんですが…。
    いざ読み始めてみたらそんな事全く気にならないくらい読ませる文章で最後まで一気に読んでしまいました。

    何なら攻めだって本来なら私の好みからは外れるキャラだったんですよね。年下攻めよりも年上攻めの方が断然好みだし、ヤンチャ系なんてもってのほか。表紙次第では手を出す事はまずなかったでしょう。
    でも、評価は限りなく★5に近い★4.8です。CPはそれほど好みではないのに、ここまで純粋に面白いと思えた作品に出会えたのは久し振りかもしれません。

    まず、最初に掴みがバッチリだったな、と。
    マサトと優が瓜二つな理由は流石に途中でピンと来ますが、最初の方はマサトの謎めいた発言の数々に「どういう事だ?」と疑問に思いましたし、推理モノ大好きなのでワクワクしながら読み進めました。
    ネタバレすると表紙の二人は同一人物で要は二重人格(優が主人格)だった訳ですが、読む前までは二重人格モノだとは予想だにしていなかったのでかなり新鮮でした。考えてみれば攻めが二重人格の作品を読むのは初めてかも…??

    行儀が悪く一見するとチャラいけど根は優しいマサトと、スマートで紳士的だけど内面にドロドロしたものを抱えた優。
    私は単純にキャラとして好みなのは優の方なんですが、マサトも嫌いでなかったです。男らしい部分もあり、年下らしく可愛らしいところもありと普通に読んでいて萌えましたし、何より好感の持てるキャラでした。

    本来なら基本人格に統合されて消える運命だったマサトですが、東護の説得もあって最終的には上手いこと共存していく事に。
    マサトが消えずに済んだ事にはホッとしたのですが、一点、少し引っ掛かるところが。
    それは東護が優には全く好意がないこと。優もマサト同様に東護の事が好きなんですが、主人格であるにも関わらず作中では優はどちらかといえばマサトを消そうとする悪者側として描かれており、優贔屓の私は扱いの差に少しモヤっとしてしまいました。

    きっと私のようにマサトも好きだけどどちらかといえば優の方が好きという人もいると思うんですよね。優は優でマサトとはまた違った魅力を持ったキャラですし、東護がマサトだけを愛すると優は一人ぼっちになってしまうので、それはどうなの…?と。
    一応、ラストは大団円ですがこのまま東護に片想いし続けるんじゃあまりに優が可哀想ですし、かと言って東護以外の人と優がくっ付くのもなぁ…。人格は二つあるけど、結局体は一つしかない訳ですし、普通に考えても上手く行く筈がないと思うんですよね…(^^;)
    個人的には東護がマサトも優も両方同じくらい好きになって、二つの人格で仲良く東護をシェア(笑)するっていう結末だったら良かったなと思いました。

    そもそも東護は人格を統合してマサトを消す事に断固反対していたけど、解離性同一性障害という病気を抱えた優の苦しみやストレスは優にしか分からないと思うんですよね…。
    実際にマサトが消える結末だったらそれはそれで切ないし悲しいので嫌なんですが、東護はただ自分がマサトが好きだからという自分本意な理由で優にマサトを消すなと言ってるようにしか見えなかったのでそこは少しうーん…って感じだったかな。
    東護の気持ちも言い分も勿論よく分かるんだけど、一方的に意見を押し付けるんじゃなくて、少しくらい優の気持ちにも寄り添ってほしかったなって思います。

    とまぁ、個人的に少し納得のいかない部分もあったので★を少し減らした訳なんですが、先述したようにストーリーはめちゃくちゃ面白かったんですよね。
    読者の興味を引きつける文章と着地点の分からない展開で最後まで飽きずに楽しく読めましたし、キャラの心理描写もしっかりしていたので説得力も十分あり、とほぼ文句無しのストーリーでした。
    因みにエロは最後の方に一回あるだけなんですがその分、じっくり描かれていたので不満はありません。寧ろめちゃくちゃ良くて、普段エロシーンってさらっと読んでしまうのですが、こちらの作品は読ませられましたね。
    続編が出るなら間違いなく買いますし、実は初読みの作家さんだったので後で他の作品も読んでみようと思いました。お気に入りの一冊です(^^)v

    【2018/11/03 追記】
    番外編同人誌、『恋人が、二人になりました。』を読み、評価を★4.8→★5.0に訂正しました。
    最初にあらすじを読んだ時は優にも恋人が出来るの!?誰!?‪( ;∀;)と複雑な気持ちだったんですが、実際に蓋を開けてみれば何と!!私が望んだ結末(二つの人格で東護をシェアする)じゃないですかーー!!!(//∇//)キャ-!

    いやー、良かった良かった!本編での優の扱いがあまりにも可哀想でそこだけが不満だった私ですが、こちらを読んで唯一残っていた不満が綺麗さっぱり消えました…!
    マサト派はどうか分かりませんが、少なくとも優派にとっては嬉しい結末だと思います。もしかして、優と東護をくっ付けてほしいって声が結構あったのかな?

    本編では優に対して塩対応だったあの東護の口から、「きっと(マサトと)同じくらい愛せると思います」なんて言葉が出て来るなんて〜〜!!感動し過ぎてウルッとしちゃったよ…!!‪(;_;)‬
    まだ完全に優に対して心を開いた訳じゃないと思いますが、番外編を読む限りではいつかきっと優の事も本当にマサトと同じくらい愛してくれる日が来るんでしょう。
    東護が優と向き合ってくれて本当に良かった…。

    ただ、優に利用された?吉岡の事を考えるとちょっぴり可哀想ですが…。こればっかりは仕方ない…!ごめんな、吉岡!(笑)
    番外編なので読んでも読まなくてもいい作品ではありますが、私のように本編を読んで優が可哀想!東護が優も受け入れてくれたら良いのに!って少しでも思った人はこの番外編は絶対に読むべきだと思います。
    まさに優を救済する為だけに書かれたと言っても過言ではありません。納得のいくハッピーエンドで個人的には大満足の一冊でした。この三人のお話、もっと読みたーーい!!!(*≧∀≦*)

  • 幸せになってほしい

  • 前もキャラさんであったんですが、タイトルと中身のギャップ!いやそんな軽い内容じゃないですよね?って思ってしまいますが、まあそれは個人的な印象です、ごめんなさい。
    マサトさんもマサルさんも、書くものが違っても見てるもの、感じてることは同じなんじゃないかなと思いました。角度がアプローチが違うだけで。マサルさんも弱いけど必死に生きてる…もっと彼のカワイイ面も見たかったな❤️マサトさんが健気でカッコいいので、見合うくらい東護さんの心を揺らせれば良かったのに(^-^)なんて。
    結末には少なからず驚きました。そうきたか~!

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