冬の教室

  • 徳間書店 (2000年10月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784199050138

みんなの感想まとめ

冬に閉じ込められた街を舞台に、人々が穏やかな死に包まれながら静かに暮らす様子が描かれています。物語は、ロシア文学や図書館、本を読みながら歩く人々といったモチーフを通じて、長い冬を乗り越えるための象徴を...

感想・レビュー・書評

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  • 世界が冬に閉じ込められた世界で、夏が見たいと少女は言う。
    独特な閉塞感と静寂感に包まれた物語は、別の物語と繋がっているようだが、それとは関係なく胸の奥に潜むものを刺激する。
    世界へと足を踏み出す17歳の為の物語。胸の奥で17歳が足掻いている。

  • 冬に閉じ込められてしまった街と、穏やかな死に包まれながらひっそりと暮らす人々の描写がとてもよい。ロシア文学、図書館、本を読みながら歩く人々…と、長くいつまでも続く冬をやり過ごすためのモチーフとしての本のイメージも秀逸。鶴田謙二のイラストもイメージにあっていてとてもよい。


    ただストーリーの核心に触れる部分で大正時代の云々という話が出てきて急に興ざめしてしまった。この作者ならではであるのだが、それまでの透明なイメージが急に曇ってしまったような、現実との地続きになってしまったような。

    それほどSFっぽいわけではないが、もっともっとそのテイストを薄くして、主人公のふたりの心の動きにフォーカスしてほしかった、というのは贅沢か。

    後半のほうで徐々に明かされていく秘密に伴い、人魚のイメージが銀河鉄道999のメーテルとダブってきた。そういやメーテルもロシア風の帽子とコートだしなあ。

  • 【17】

  • 東京ミカエルと合わせて読むのが良。

  • 全体に漂う閉塞感と冬(雪)に閉ざされた舞台が鬱々とした雰囲気をより強めていて、息苦しささえ感じる。最初から普通に読み進めるとストーリーにわかりづらい部分が多く、中盤からは作業のように機械的に読んでいた。話そのものはSFの要素があったので個人的に面白かった。

  • 大江公彦サーガの一作。世界観的には『東京ミカエル』と一部を共有する。冬に閉じ込められた街と、自殺誘発遺伝子人魚を巡り、淡々と綴られる冬の囁きのような物語。
    元々は朗読ドラマだったそうで、その趣を色濃く残している。

  • あやふやで脆いシルエットながら、話は綺麗に収束する。
    漫画「東京ミカエル」の裏設定小説。

  • 借本。
    「物語の体操」を読んでから、著者の本を読めばいいと気がついて。
    またしても激しく期待したせいか、肩すかしを食らったような気が…
    内容は確かに「冬の教室」で面白いんだけど、なんかね。
    著者の別作品を読んでみたいと、読後に思いました。

  • まだ十代の頃に読んだ本。
    全体の閉塞感がなんとなく好き。どこにも行き場がなくて。

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著者プロフィール

大塚 英志(おおつか・えいじ):大塚英志(おおつか・えいじ):1958年生まれ。まんが原作者、批評家。神戸芸術工科大学教授、東京大学大学院情報学環特任教授、国際日本文化研究センター教授を歴任。まんが原作に『アンラッキーヤングメン』(KADOKAWA)他多数、評論に『「暮し」のファシズム』(筑摩選書)、『物語消費論』『「おたく」の精神史』(星海社新書)、他多数。

「2023年 『「14歳」少女の構造』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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