- Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
- / ISBN・EAN: 9784199051197
作品紹介・あらすじ
あんた世界が何で出来てるか知ってる?常識と適当が重なって出来てると思う?でも、あたしのいる世界はそうじゃない。そこは史上最強の戦闘兵器"虚人"の部品で創られている世界-そしてあたし鷹梨杏子は、その中で同じ人間と殺し合う運命を背負わされてしまった。あたしが戦わなきゃ虚人は動かず、世界も消え去るってね。まったくツイてないわ-虚空牙の脅威に晒された超未来の、光も差さぬ太陽系最外縁空域で幻想の世界に閉じこめられた、ちょっと怒りっぽい少女が辿る、ひとりぼっちの宇宙戦争奇譚。
感想・レビュー・書評
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ナイトウォッチ3部作の中では1番難解かなー難解って程ではないけど。兎に角名詞が覚えられないw 上遠野作品の宿命ではあるんだけどw このシリーズやろうと思えば設定し放題、話広げ放題だけど、3部作で終わって丁度よかったって思う。
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ナイトウィッチシリーズその3。完結。
太陽系最外縁空域の宇宙港に一人取り残された人の話。だからテーマは孤独、かな?人は孤独だと生きていけない、という観点。
まぁ正直わけがわからないのであるが、その訳がわからなさがまた良い、と言えるような作品であった。
とはいえ、取り残されたのが合成人間で、AIと何が違うんだろう、とは読んでいて疑問ではあった。 -
ナイトウォッチ三部作の三作目。太陽系外縁空域の宇宙港を舞台に、仮想空間と現実世界での戦闘が重なり合いながら進んでいく。今までも仮想空間上での戦闘は描かれていたけど、さらにシンクロした描写になっているのが特徴。
人類の敵“虚空牙”に汚染されているとして宇宙港を破壊しようとしたナイトウォッチのチーム。しかし、それがその宇宙港で眠りについていた戦闘兵器“虚人”の操縦者・キョウを目覚めさせた。宇宙港にたった一人残された人類のキョウを守るために作られた仮想現実。その幻を守るために戦うキョウ。ひとりぼっちの宇宙戦争の中で、人類が生きる意味や世界の在り方が問いかけられていく。キョウと彼女をサポートするセンチの関係性も切なくて好き。
「意味があるとか、ないとか─真実であるとか、虚偽であるとか、そういう単純なものじゃないのよ、世界は。」
「だから、さ─最初の目的なんかどうだっていいと思うのよね。世界にはきっと、存続し続けることそのものに、なにか価値があると思うのよ。」
この世界への考察は、人類最強が伝えた人間の生き方についての語りとも繋がってるよね。絶対真空の中でも、地上で平凡に生きる人生でも同じ。みんな途中で生まれてきて、中途半端に生きて、途中で死んでいく。自分の目的すら正確に知ることなく。でも、その中途半端が嫌だったら、とにかく足掻いてどこかへ行くしかない。
人も世界も永遠に途中のまま、過程のまま過ぎていくものかもしれない。生きるとは、永遠に続く夜の中で見えないはずのものを視るようなこと。それを受け入れて、過程を歩き続けることこそ強さなのかなと感じた。 -
SFとしては鉄板の宇宙系SF。シリーズ第3巻。
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人類の敵対生物『虚空牙』に襲われ廃棄された宇宙港。
そこに残されたのは戦闘兵器と少女戦士がひとり、そして人工知能たち。
なにもかもが失われ、空虚でしかないのになぜまだ生きようと足掻くのか。
3部作を全部読むと印象が変わりますね。3作目が一番好きです。 -
理由のわからない怒り。
主人公と同じように、私もいつも怒りの気持ちが溢れていたから自己投影しながら読んでいたな〜。
という思い出。 -
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ナイトウォッチ三部作の3作目です。
3部作に共通するのは「人間とは何か」って事ですね。
この作品の時間軸設定は、2作目より前の話になっています。
ナイトウォッチの試作型の話が中心になっています。
仮想世界と実世界である虚空との話ですが、仮想世界を舞台に虚空で戦います。
このあたりがハードSFな舞台設定なのに、非常にファンタジーに見える部分ですね。
まだまだ続きのありそうな内容なんですが、三部作ということでこれにて終了。
あとは外伝の短編が1本あるぐらいですね。
非常に面白かったです。 -
これで3冊目。
さすがに少々食傷ぎみです。