独裁者グラナダ (キャラコミックス)

  • 徳間書店
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本棚登録 : 113
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (164ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784199602740

感想・レビュー・書評

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  • メモ:Jコミ

  • 『独裁者グラナダ』このお話は簡単に言うと、自分がなりたかったものの姿をした男が現われたが、その男は性格的に破綻したところがあり容認できないがそれでもその男の芸術を否定しきれない自分がいて、それがもどかしくて、なんでお前の作品をこんなにも美しく感じるのか、説明してくれ、と願う男の物語、と言う感じだ。(説明しろ、と要求する代わりに陰でこそこそ鳴瀬の事を調べる、と言う行動に出るが)作品の美しさと、人間としての魂の美しさが一致しないので混乱するからどうにか俺を
    説得しろ、と言う風に無茶を迫る凡人の物語とも取れる。鳴瀬の作った映画『独裁者グラナダ』の物語そのままに、美しい姿(作品)をして現れた制作者が作品の美しさとは違って自分だけが正しくて自分を理解できない人間は愚かだ、と言ってはばからない自己中心的な人間で作品の美しさを裏切るような振舞いを行い、中田と言う鑑賞者を惑わす話だ。本人の性格は破綻していてモラルにも欠けているように見えるのに、何故こんなに興味が傾いていくのか、と言う心理状態は「相手は男なのになぜこんなに気になるんだ」と言う精神構造と酷似している。
    もはや同じものと言ってもいい。そう言う意味で、この作品はBLであり、BLとして「どうしてこんない惹かれるんだろう」と言う、曖昧なものなのに捨てられない気持の部分をしっかりと描いてくれている作品でなので何回も読み返したくなるんだと思う。

    『Birthday』死に近い所で生を営んできたクロは、死と言うものが自分の身に起こるものとして取り込まれており、間違って自殺するところだった小山比べると、思春期真っ只中ですでに自我を持ち、他者の中に在る自分と言うものもきちんと把握している。自分の生を曖昧なものとは考えておらず、「思春期の少年」と言う大まかなくくりの中に内没しない個性を持っている。吉田秋生の作品に、同じように病気でこれが恋心なのかなんなのか判別もつかないままに相手を失ってしまう話があり、短編集の『夢の園』収録の『ジュリエットの海』と言う作品。(『カリフォルニア物語』のヒースの子供時代の ストーリィ『夢の園』も収録されてる)渡辺多恵子の『雨に似ている』も同じような物語構成の話だった。

  • 「Birthday」を,あいしています。
    こえも,でない。

  • Birthdayが胸にひびいた。つらい。

  • 昔はよくわからなかった表題作が、今はおもしろいと思う。心臓をつかまれるよう。「Birthday」は素晴らしいとしか言えない。すごい。震える。

  • 衝撃を受けた作品。
    これはBLなのかどうなのかと考えたけど、根底には同性愛が流れてるという結論を出しました。
    表題作全3話と、前後編の短編が1つ収録されています。作者が入院してる際に考えたそうで、成程、生きるとは何か、幸せとは何か、考えさせられます。
    漫画と言うよりは、文学と言った方が適切な、自分の人生に対する姿勢を問われるような深い物語。安直に考えると、彼らは死という事実によって不幸な立場なのかもしれないけれど、必ずしもそういう訳ではないのではないか。2つの物語は共に、人生という面において、孤独から救われ、幸せを掴む話なのではないか、と私は考えます。恋愛などではない、人間の愛が描かれていました。
    BLという読者が限られたジャンルで出版するのではなく、もっと沢山の人に読んで欲しいと思います。

    P.S.ときめきを求めて読んだら、泣いちまったのさ

  • ※評価しない は、途中で投げた、まったく記憶に残らない、暇つぶしにもならない等、評価そのものができないレベルだったものです。
    あくまで当社比。好みの問題?
    基本、「やおい」だけな作品はたぶんみなこのランク。

  • 最後の『Birthday』は涙なしには読めないです・・・!

  • 最後の読みきり(?)が・゚・(ノД`;)・゚・

  • BL色は薄いというか、ほとんどないですが…
    病気である弱者がテーマです。弱いはずの、死んで行くはずの人々の命の煌めきが素晴らしいです。
    何かつらいとき、負けそうなとき、人生に迷ったとき、読めば読むほど考えられます…
    何回も、読んでください。

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著者プロフィール

代表作に『アニマルX』シリーズ、『独裁者グラナダ』、『アマイタマシイ』『ファンタジウム』など。公式ツイッターのアカウントは、https://twitter.com/SugimotoAmiInfo

「2015年 『ファンタジウム(9)<完>』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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