終末のワルキューレ 5 (ゼノンコミックス)

  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784199806032

作品紹介・あらすじ

「このマンガがすごい2019オトコ編」第5位、「全国書店員が選んだオススメコミック2019」第5位、「次に来る漫画大賞2019」第20位

小5気絶! 中2悶絶!! 神VS人類13番勝負!!

佐々木小次郎VSポセイドン、ついに決着!! 天下最強の剣士VS天上最強の槍使いの闘いの行方は…!?
さらに第四回戦開戦! 人類最悪の殺人鬼「ジャック・ザ・リッパー」VS鋼の勇者「ヘラクレス」! 正義と悪の頂上決戦を見逃すな!!!

感想・レビュー・書評

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  • 佐々木小次郎、ポセイドンに勝利
    一文目を、どう書くか、何気に結構、迷ったんですが、これしかないかな、と
    理由になるか、それは何とも言えないけど、今、『俺の話は長い』の主題歌である、関ジャニ∞さんの「友よ」を聴いていたら、ストンとハマったんです
    いや、自分でも、どうしてかな、とは不思議なのだけど、やけに、しっくり来るような気はするのです
    皆さんは、どう思いますか、この相性について

    ともあれ、第三戦は、佐々木小次郎がポセイドンに勝利しました
    ギリギリ、と表現しなければならないほど追い込まれたのは現実ですが、勝利、これもまた、揺るがぬ結果です
    これまで一度も勝った事がなく、有名な剣士の中で、最も多く負けている佐々木小次郎だからこそ、無数の剣士が繋ぎ、紡ぎ、重ねてきた想いの重さを背負う事が出来て、それを神に届く強さに換える事が出来たのでしょう
    改めて、佐々木小次郎に対する印象は、かなり変わったんじゃないでしょうか

    佐々木小次郎の勝利に、この『終ワル』のファンである漫画読みが湧く理由には、先にも挙げた、研鑽と継承の歴史、その人間らしい強さを佐々木小次郎が見せてくれたからです
    その強さを最大限に引き立てたのは、言うまでもなく、ポセイドンの神としてのブレない傲慢さと実力です
    二天岩流に開眼した佐々木小次郎が、そのまま、ポセイドンを圧倒し、勝利していたら、ハッキリ言って、その歓喜と興奮は、これまでじゃなかった、と自信マシマシで断言が出来ちゃいます、私
    更なる強さに達した佐々木小次郎が追い詰める事が出来たと思った矢先に、強さの底を見せつけ、絶望を強いる辺りは、さすが、神様、とブルっちゃいます
    けれど、その神様が持つ強さに恐れ、屈し、諦めてしまいそうになっても、踏ん張り、足掻き、立ち向かえるのが、人間
    皮肉なもんで、ポセイドンが、ここまで、底を見せていなかったからこそ、佐々木小次郎は更に進(神)化し、その刃が、ついに、命に届く事になりました
    ポセイドンの筋肉の動き、呼吸のペース、槍が起こす空気の揺れ、踏み込みによる大地の震えから、あらゆる攻撃パターンを予測し、完全な回避を可能にした佐々木小次郎
    それは、ポセイドンを倒せる間合いまで近づける事を意味しています。もちろん、それは、ポセイドンが佐々木小次郎を確実に殺せる距離でもあります
    絶対とは言えませんが、この近距離で有利となるのは、槍よりも刀
    自身の才能と仲間の応援、そして、森羅万象に対する心からの感謝により、この領域に到達してしまった佐々木小次郎に間合いへ入られてしまった時点で、ポセイドンの敗北と死は確定していたのかも知れません
    とは言え、そこは、さすが、ポセイドン、と敬意を表すべきでしょう、一人の人間として
    佐々木小次郎に両方の腕を斬られようと、口でトライデントの柄を咥えて攻撃を繰り出そうとし、致命傷を負わされた状態でも、最期まで、佐々木小次郎の強さを褒めず、神らしく上から目線であり続けたままで、散っていきました、ポセイドンは
    そう言う意味では、このタイマンでは、ポセイドンに対する印象も、かなり変わったと言えますね

    あえて、もう一度だけ言わせてください
    佐々木小次郎、ポセイドンに勝利
    けれど、これは一勝目。決して、まだ、気を抜いてはいけないのです
    人類滅亡を回避するためには、あと六勝、つまり、六柱の神を倒さねばならないのですから
    次戦の組み合わせ、これは、まさか、と驚いてしまうものです
    ヘラクレスの相手は、残っている人間代表の中では、坂田金時が最適だ、と勝手に予想していたので、これには仰天しました
    いや、だって、切り裂きジャックですよ
    呂布、アダム、佐々木小次郎が正義の味方と言える存在じゃないにしろ、このジャック・ザ・リッパ―は、どう考えたって、悪人
    ハッキリ言っちゃえば、悪の中の悪、最悪すぎる人間の代表格
    他作品に登場しても、大体は、主人公と敵対する存在じゃないでしょうか、この殺人鬼は
    まぁ、そんな存在だからこそ、いつだって、正しい者の味方をしてきた自負のある英雄・ヘラクレスの相手に相応しい、とブリュンヒルデは判断したんでしょうけども
    作中で、彼女は、ジャック・ザ・リッパ―に対し、嫌悪感を、これでもかってほど、露わにしています
    どんどん、残念美人になっていく点はともかく、他のファンも思ったんじゃないでしょうか、これはいわゆる、同族嫌悪と呼ばれる類の感情では、と

    怪力乱神、国士無双、ギリシャ神話最強の英雄であるヘラクレス相手に、ジャック・ザ・リッパ―では、勝ち目が0に等しい、と思われていました
    ですが、そこは、やはり、歴史に名を残すほどの殺人鬼、ただものじゃありません
    まさか、序盤から、あのヘラクレスを追い詰めるとは
    トラップを使い、言葉巧みに動きと思考を誘い、神器ですら騙す手段に用いる
    肉体的な戦闘力こそ低いけど、その純粋な悪意から繰り出される小手先の技は、間違いなく、神に届いていますね
    切り裂きジャックのホームである戦場に足を不用意に踏み入ってしまった時点で、悪手を打ってしまっている気もしますが、ここで終わってしまうようなヘラクレスじゃない、と皆さんも思ってますよね
    これまた、私だけじゃないと思うんですけど、この凶器を自在に生み出す袋ですら、本当に神器なのか、怪しいですよね
    ぶっちゃけ、私、ジャック・ザ・リッパーの正体が、本当に、この老紳士なのか、疑っていますから
    果たして、この第四戦の勝者は、最悪の殺人鬼なのか、正義に生きる英雄なのか、どちらになるのでしょうか

    この台詞を引用に選んだのは、佐々木小次郎、この侍の魂の根底から放たれたもの、と感じたので
    負け続けてきた男にしか言えない言葉じゃないでしょうか、これは
    佐々木小次郎にあったからこそ勝てたもの、ポセイドンになかったゆえに負ける理由になったもの、それは、やはり、勝利への執念だったんでしょうか

    ここまで長々とお付き合いください、ありがとうございました
    その上で、先に言わせてください
    次の巻は、もっと長くなるかもしれません、と
    いや、長く、濃く、熱くなりますんで、御覚悟を
    (一度でいい・・・たった一度でいい、吾も・・・)
    「吾もな・・・勝ちてえんだよ!!」(by佐々木小次郎)

  • 小次郎VSポセイドンは名勝負だった。
    徹頭徹尾孤高で在り続けた海神から辛くも勝利をもぎとったのが、生涯負け続けてきたが故に相手の技のすべてを会得した小次郎というのが激熱で感慨深い。
    話はそれるのだが、何故小次郎は老人に描かれているのか。
    その理由は死後も向上心をなくさず、強者に勝利するための修行を続けたからではないだろうか?
    神々は良くも悪くも他に脅かされることない最強の存在であり、故に停滞の安寧をむさぼっている。
    対して小次郎はおのれの伸びしろを信じ、ストイックに技を磨いて成長し続けた。
    だからこそ数百年を経て闘技場に現れた彼は、白髪の老人になっていたのではないか……と妄想。
    倒れる小次郎を支えたり、生き残った戦乙女との絆にもきゅんとした。

    それはそうとブリュンヒルデの顔芸は巻を増すごとにひどくなってる……ヘラクレスを罠に嵌めるシーンなど、もはや悪役としか思えない崩れぶり。
    なぜ英雄でもなんでもない切り裂きジャックが錚々たるメンバーに名を連ねてるか疑問だったのだが、ブリュンヒルデの言を借りれば、「人類70万年の悪意の集大成」ということだろうか?唯一神を出し抜ける人類の財産が「悪意」というシニカルな視点は嫌いじゃない。
    切り裂きジャックも非常にダンディで腹黒いイケオジ紳士に描かれており、今後のトリッキーな活躍が楽しみ(見た目と言動は新宿のアーチャーで中身はジャック……)皺も少ないし、髭を剃ったら案外若いのではなかろうか。

    だが少し懸念も。
    この漫画の特徴として、人類や神を貶める逸話や史実に対し「だがそれは間違い!真実はこうなのだ!」とどんでん返しをやらかしてキャラクターを上げるのだが、切り裂きジャックが実は冤罪だった!ってしょぼいオチは勘弁してほしい……興ざめもいいところ。

  • 最初はとっつきにくいかと思っていたけど、なかなかどうして読めてしまった。
    神対人間なんて宗教的にどうなのかと思ってしまうのだけど無宗教の日本でだけ許される作品な気がする。
    5巻までノンストップで読めてしまった理由は先が読めないからの一点につきる。
    こんな試合漫画でしか有り得ないので勝ち負けは作者の中だけにある。
    総じて格闘シーンが続くのだが、逆転に次ぐ逆転ではじめの一歩的な面白さがある。
    この作品の作者は設定や技を作るの大変だろうなぁ。

  • これまで同様、神vs人類の最終闘争…ただそれだけ。個人的には好きなんだけど、好みが分かれそうだなー(笑)。どっちかの展開でしかないし。佐々木小次郎は格好良かったですね。

  • 佐々木小次郎VSポセイドン、ついに決着!! 天下最強の剣士VS天上最強の槍使いの闘いの行方は…!?
    さらに第四回戦開戦! 人類最悪の殺人鬼「ジャック・ザ・リッパー」VS鋼の勇者「ヘラクレス」! 正義と悪の頂上決戦を見逃すな!!!(Amazon紹介より)

  • おもしろいわー!

  • 神が人類の滅亡を決めたとき、ワルキューレがタイマン13勝部を申し出た。神対人類の戦いがはじまる。
    人類からは、始皇帝、レオニダス王、ニコラ・テスラ、佐々木小次郎、ジャックザリッパー、アダム、雷電為右衛門、沖田総司、グレゴリー・ラスプーチン、ミシェル・ノストラダムス、呂布、シモ・ヘイへ、坂田金時がエントリー。神サイドはゼウス、釈迦、ロキ、アポロン、ポセイドン、スサノヲノミコト、ヘラクレス、トール、毘沙門天、アヌビス、オーディン、ベルゼブブ、シヴァ。
    トール対呂布、ゼウス対アダムともに神が勝利、しかしポセイドンを佐々木小次郎が倒した。ありえない設定ながら、タイマンという形で戦わせていく展開は、まさにバキ的なやり方と言える。バキも同様に実在の最強は誰か、がテーマであるだけに、非常に懐かしい。
    アイデアは良いので、グラップラー刃牙をどうやって超えていくかだろう。

  • 川崎dice
    佐々木小次郎勝利
    ヘラクレス対ジャック・ザ・リパー

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著者プロフィール

アジチカ: 『嶌国のスバル』(講談社)作画担当(カトウチカ名義)。高い熱量を持つ絵柄は読者の心を熱くする。小5男子を心に飼っている。

「2020年 『終末のワルキューレ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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