つりばしゆらゆら (あかね幼年どうわ 38)

  • あかね書房
3.95
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本棚登録 : 564
感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (74ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784251006981

作品紹介・あらすじ

つりばしの むこうに きつねの おんなのこが いることを きいて、きつねの おとこのこは、ひとり わたる れんしゅうを はじめました。

感想・レビュー・書評

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  • 友人たちと定期的に開催している読書会内で話題になった本でした。その時の感想に刺激を受けて読みました。友人は、とある書評を読んで、あまりにも感動的だという評に、それならば…と読んだものの、ずいぶん違う印象だったようです。

    私は、書評とも友人の感想とも違う印象を受けました。何事も一気にやり遂げるのではなく、少しずつ、ほんのわずかずつでも進化していくことって素敵だな、ということを感じさせてくれる作品でした。無理をしないということも大事。見たことのない何かや誰かに思いを馳せながら、何かに取り組めるというそんな心持も素敵だな、と。

    ぜひ読んでみて、と熱烈にお薦めするような作品ではありませんが、多くの人に偶然に出会って欲しい作品です。

  • もりやまみやこ 作、つちだよしはる 絵『つりばしゆらゆら(あかね幼年どうわ)』(あかね書房)
    1986.3発行

    2024.2.11読了
     最初は、勇気とか冒険心、チャレンジ精神をテーマにしたお話かと思ったが、そうではないようだ。
     仲の良い友達にも知らせていない、自分だけの特別な友だち。
     こんすけは、まだ恋を知らないだろうし、これが恋だとも言い切れないけれど、そうした秘密の友だちの存在というのは、子どもにとって何よりも特別なものだ。
     大自然に囲まれた吊り橋の真ん中で一人、まだ見ぬきつねの女の子のことを想いながら、気持ちのいい朝風を浴びているシーンが、とても良い。
     表現しがたい気持ちの揺れが吊り橋の揺れと相重なっているように感じた。
     結局、仲の良い友達に呼ばれて、途中で引き返してしまうのだが、会いたい人に会いたいに行くため、吊り橋の向こうへ渡る日もそう遠くはないのだろう。
     子どもの成長というのは本当にはやい。

    https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001790155

  • つりばしのむこうに、きつねのおんなのこがいる。大きくなってからではなく、今、会いに行きたい。つりばしを、おそるおそる、一歩ずつ進んでいくきつねのお話。

    つりばしをわたるのが「こわい」という気持ち。それでも勇気を出して渡っていこうとする気持ち。きつねの子の幼く一生懸命な心にふれられる作品。

    キャンプ場につりばしがあり、4歳半の息子とこの本のことを話しながら渡った。怖がって一人では渡れなかったけど、手をつないで渡ることができた。『つりばしゆらゆら』また読む? と聞くと、「つりばしをわたるのがこわくなるからいやだ」と言っていたが、結局「また読んで」と言ってきた。

  • 良かった

  • つりばしの向こうのきつねの女の子に会うために、わたる練習をしていたきつねがかわいい。

  • ある俳優が人生を変えた一冊として紹介していたので読んでみた。

  • 【子育て・教育】つりばしゆらゆら/ もりやまみやこ、つちだよしはる / 20211018/ (68/908) / <74/150495>
    ◆きっかけ
    日経コラム

    ◆感想
    このコラムを読んで借りてみたが、ふーんで終わったしまった。。。
    「人生を変えるような本との出合いは、人生のいつどこでおきるかわからない。」と記してあるが、少なくともこの本は違ったようだ。子供たちは見向きもせず。。。

    ◆引用
    ===qte===
    人生を変えた一冊 俳優 中井貴惠
    2021/8/27 14:00日本経済新聞 電子版
    一冊の本との出合いが人生を変える、などということは自分の人生にはおこらないと思っていた。さほどの読書家でも本好きでもない。ところが本当に一冊の本が私の人生を変えてしまった。その一冊とは子育て中に出合った「つりばしゆらゆら」(もりやまみやこ作)という幼年童話だ。

    谷川にかかる長いつりばしで繰り広げられるきつねの子こんすけの物語。それまでの私にとって絵本は子供たちを寝かしつけるための格好の道具にすぎなかった。1分でも早く寝かしつけるための一方通行の読みきかせ。眠りについたことを確認しパタンと本を閉じる。絵本は子供のためのもの、大人のものではなかった。しかしこの物語は大人の私の心を大きく動かした。ゆらゆらゆれる長いつりばしをこわごわ渡っていくこんすけに自分の幼かった頃を重ね合わせた。がんばれば長いつりばしでも渡りきれると信じて歩みを進めていくこんすけ。しかし、そこに訪れる意外な結末。がんばってもできないことや諦めたことがたくさんあった自分の人生を振り返った。読み終えると何故(なぜ)か涙が一気にあふれ出た。

    この本の素晴らしさを自分の声で伝えることはできないかと、私は「大人と子供のための読みきかせの会」を立ち上げた。以来朗読と大型絵本と音楽という独自のスタイルで、仲間と一緒にこの20年あまり小学校や幼稚園などで、まさに会の名前の通り大人と子供に公演を行ってきた。あのときこの本に出合っていなかったら、今こんなことをしている自分はいなかっただろう。

    人生を変えるような本との出合いは、人生のいつどこでおきるかわからない。

    ===unqte===

  • 「きいろいばけつ」と同じ、きつねのこシリーズ。

    とにかくかわいい。

  • 子供の頃、このきつねのこのシリーズが好きだったな、と手に取った。
    吊り橋の向こうにいるという、自分と同じくらいのきつねの女の子に会いたくて、きつねのこが毎日少しずつ吊り橋を渡る練習をする。
    自分で目的を見つけて、毎日練習して、でもまだ半分。少しずつできるようになっていくのを見るのも、まだ見ぬ女の子につばきの花をプレゼントしたりハモニカを吹いたり。いつか出会えるといいなと思うのと、未来を夢見るきつねのこがまぶしかった。

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