- Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
- / ISBN・EAN: 9784251008237
感想・レビュー・書評
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子どもの絵本選びの目線は個性があり、面白いです。幼少期、林明子さん派だった私では絶対選ばないであろう本作。文体も、八たび醸した…など難しいし、どの辺りがそこまで惹きつけられるのか分からないです。分からないのですが、図書の貸出カードが我が子の名前で一枚埋まるのを初めて見た思い出深い一作です。
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三作目は、あらくれものの須佐之男の命が神々から下界においはらわれた末、やまたのおろちを退治する活躍を見せるお話。
折込付録に舟崎氏、赤羽氏の書いた絵本の誕生秘話が書かれてあって感動的だった。現地調査、多数の参考文献を目に通すなど、時代考証にかなり力を入れた作品になっているらしい。
確かにやまたのおろち退治に使った酒を準備するシーンを描いた一枚、独特だと思ったんだ…時代考証の結果の賜物としての一枚だったとは。著者二人の力の入れように頭が下がる。
引用
「古来伝えられる日本神話の数々は、西洋の諸神話にいささかもひけをとらぬ壮大な叙事詩であると共に、私たちにとってかけがえのない文化遺産でもあります。
私たちの少年時代には殆ど日常的であったこれらの作品世界は、しかしその文学的価値をなおざりにされ、ともすれば特定のイデオロギイと結びつけられる余り、子供たちの本の世界から遠ざけられがちであることを私はつねづね残念に思っていました。」 -
クレジットが「赤羽末吉・絵/舟崎克彦・文」の順になっているワケが、よくわかる1冊!
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数々の狼藉を働き、神々の国・高天の原(たかまのはら)を追われた須佐之男の命(すさのおののみこと)。
地上へ降りたった須佐之男は、出雲の国へたどり着く。
そこで須佐之男は、年老いた男女が泣きくれているのを見て、声をかけた。
「やまたのおろちに娘の櫛稲田姫(くしなだひめ)が食われてしまう」
老人の話を聞いた須佐之男は、櫛稲田姫を嫁にめとらせてくれるならば、やまたのおろちを退治しようと申し出る。
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「いなばのしろうさぎ」「あまのいわと」「くにのはじまり」と、バラバラな順ばかりではありますが、この日本の神話シリーズを読んできて、4冊目に手にしたのが「やまたのおろち」でした。
「あまのいわと」では、ものすごい横暴な振る舞いで、悪神にしか見えなかった須佐之男が、この「やまたのおろち」では一転して、おろちを退治して姫を救った英雄となっています。
須佐之男は自然の力をあらわした神、ということですが、その自然は時に人間の脅威となり、時に人間の暮らしを助けてくれる力となることを考えれば、須佐之男が見せるこうした2面性も、うなずけます。
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冒頭では、なぜ神である須佐之男が神の国を追われたのかが記されていますが、二巻登場した場面をべつの絵で見せてくれているところが、とても贅沢に思いました。
また、この日本の神話シリーズの著者クレジットは「赤羽末吉 絵 舟崎克彦 文」となっています。
一般的な絵本では、文を書いた方の名前が先に記載されますが、このシリーズにおける作画の重要性とすさまじい苦労を考えると、赤羽末吉氏の名前が先に記載されるのにも、納得できます。
文献から、人間が実際には見たこともない神々の姿・神々の世界を想像し、しかもそれを絵で表現する。
そんな仕事は、誰にでもできるものではありません。
それにも関わらず赤羽氏の描く絵は、どの絵からも神の在る世界の存在を、たしかに感じさせてくれ、その偉業にただ驚くばかりです。
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小2の娘には、すでに3作、同シリーズの神話を読み聞かせていたこともあり、今回はほぼ補足なく(というか、冒頭で補足したら「それよりも先に進んで」と言われました(苦笑))読み聞かせをしました。
読み終えて「話、わかった?」と娘について聞くと、「わかった!おもしろかった」と言っていました。
他の4作の神話と比べても、「やまたのおろち」は一番わかりやすいお話なので、小学低学年からのはじめに読み聞かせる日本の神話として、とてもオススメです。 -
この剣が三種の神器の一つみたい
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ぼくの名前の龍ににているやまたのおろちがたおされちゃうから、星は4つ。
でも、お話はおもしろかった。天では全然だめだったスサノオノミコトが、地上ではすごく幸せにくらしているのがうれしかった。ぼくだったら、やまたのおろちをたいじしないでにげちゃう。
絵がきれい。(小4) -
神話3巻目。暴れん坊の須佐男だったけど、ひとり地上に来てよかったね。神話おもしろい。ハマる。
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2019/8/31
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天界を追い出された須佐男
やまたのおろち に困っていた村を取り込んでちゃっかり嫁までもらいました。 -
定番中の定番と言えるシリーズ。
日本神話の絵本は少な目ですし。
冒頭の須佐之男さんの暴走が、ただの暴走みたいに描かれているのがちょっと不満かもしれない。
頑張っているのに不器用で、全部裏目に出ちゃうところが好きだったりするんだけどな。