- Amazon.co.jp ・本 (1ページ)
- / ISBN・EAN: 9784251030115
感想・レビュー・書評
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なつの夜の くうしゅうで、かぞくと はなれ、
ひとりぼっちで まちを さまよう ちいちゃん。
(あらすじより)
途中で知らないおじさんや、はす向かいのおばさんに助けられたが、家は焼け落ちていて(ここがお兄ちゃんとあたしのへや…)、お母さんやお兄ちゃんに会えることを信じて、防空壕の中で待つ決意をした、ちいちゃん。
戦争が如何に虚しくて、哀しいものというのは、よく理解しているつもりだが、ひとりぼっちになってしまった女の子のエピソードを見るにつけ、ますます、その思いが強くなった。
いったい、誰に何の権利があって、ちいちゃんの家族は離れ離れにさせられなければ、いけなかったのだろうか?
空が楽しいところではなく、とても怖いところに変わるという、状況って、何なのだろうか?
子どもたちが、かげおくりをすることもできないくらいの、怖い空って何なの?
お父さんが、出征する前の日に家族みんなで、かげおくりをしようと言った、その心の内を思うと、涙が込み上げてくる。ただ、これを悔し涙と思いたくはない。だって、みんな楽しそうだから。
「すごーい。」
と、おにいちゃんが いいました。
「すごーい。」
と、ちいちゃんも いいました。
「きょうの、きねんしゃしんだなあ。」
と、おとうさんが いいました。
「大きな きねんしゃしんだこと。」
と、おかあさんが いいました。
上野紀子さんの絵はモノクロが主だが、時おり現れるカラーの絵が、より静かに厳かに、ちいちゃんを見守っているように感じられ、しんしんと哀しみが伝わってくるようです。
あまんきみこさんのあとがきより。
『無限宇宙にうかぶ地球星が、たくさんの子どもたちのよろこびで光りますように。
それを不可能と思うとき、すべては不可能になるのですから』
日本人だからこそ、この言葉は肝に銘じておこうと思いました。
私も、空にいる、たくさんのちいちゃんの寂しさを少しでも和らげてあげられるように、晴れた空に、かげおくりをしよう。 -
読んでてつらかった。
戦争物で子供とか涙しかでないやつ…
ちいちゃんのまわりに優しい大人がいたけど微妙な違いで命を落としてしまった。
何かが違えば生きていくことができたのに。 -
教科書に載っていて
子どもが毎日音読の宿題をするのに
「ちいちゃんのかげおくり」は出来ないと言ってしないので 不思議に思って
代わりに音読した
そしたら、途中で泣いて読めなくなった。
下の妹がちいちゃんなので、お兄ちゃんは重ねて読んでしまい余計に辛かったんだと思う
子どもに戦争を伝えるには、充分すぎる程伝わると思った。8歳と6歳だけど -
ちいちゃんかじでひとりぼっちになってかなしかった。かげおくりをやってみたいとおもった。
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読み繋いでいくべき絵本。
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戦争のお話で、家族も死んだのも知らないで、ずっと一人で過ごすお話
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3年生の朗読指導の時に題材に。
教科書に掲載されている。 -
☆大好きなお父さん、お母さん、お兄ちゃんと一緒に遊んだ「かげおくり」。
戦争が激しくなり、体の弱いお父さんまで戦地に赴きます。
空襲でたくさんの爆弾が落とされ逃げる中、ちいちゃんはお母さんやお兄ちゃんとはぐれてしまいます。
一人ぼっちになったちいちゃんは、心細さと空腹をかかえ防空壕で眠ります。
そして明るい光に目を覚ましたちいちゃんはお父さんやお母さん、お兄ちゃんの声に導かれ、「かげおくり」をし、そして空の上へ…。
戦争で亡くなったちいちゃんのような小さい子ども達がいたことを私たちは忘れてはいけないと思います。 -
5歳なりたて年中の夏に。すごく心に響いたようで、「お父さんなんで死んだん?」「女の子どうなったん?」と質問攻めに。でも小さいなりにショックだったようで少し早すぎたかな…。これから毎年夏に必ず読んであげようと思う。
沢山素敵な作品を紹介してくださってありがとうございます♪
いつか読んでみようという作品が増えました(^^...
沢山素敵な作品を紹介してくださってありがとうございます♪
いつか読んでみようという作品が増えました(^^)
この「ちーちゃんのかげおくり」は
私が子供の時からある作品で、当時図書館から借りて
その後大人になって手元においておきたいと購入して
手元にあるんです。
ひとりでちーちゃんがかげおくりする場面が、涙を誘いますよね…。
改めて、いつか再読したいと思いました。
平和を願うために最適な作品だと思っています。
コメントに加えて、ブックリストに掲載した過去の感想に、たくさんの「いいね!」を下さり、ありがとうございます(^-^)...
コメントに加えて、ブックリストに掲載した過去の感想に、たくさんの「いいね!」を下さり、ありがとうございます(^-^)
私、最初は図書館で借りて読んだのですが、そこでのちいちゃんの状況を想像したとき、こんな辛いことないと思ったら、悲しさを通り越して怖くなってしまい、それくらい戦争は悲惨な状況を作り出すのだなと痛感させられまして、本当は、あの場面を再度読みたくはなかったのですが(何度読んでも涙が…)、それでも、今後の人生に於いて、肝に銘じておくべき大切な事だと思い、私も購入して本棚にあります。
そういえば、この作品、教科書にも掲載されているそうで、私は記憶に無かったのですが、それを知って、是非多くの子どもたちに、戦争が何をもたらすのか考えてほしいと思いましたし、子どもの頃に読まれるのと、親になってから読まれるのとでは、また印象が異なりますよね。