わかったさんのスイートポテト (わかったさんのあたらしいおかしシリーズ 1)
- あかね書房 (2024年9月5日発売)


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本 ・本 (63ページ) / ISBN・EAN: 9784251040817
作品紹介・あらすじ
1987年の1巻発売後からたくさんの読者に読みつがれているロングセラーのわかったさん。作家・寺村輝夫の発想を絵として形にしてきた永井郁子が、世界観ごと受けついで物語と絵を描き、新たに「わかったさんのあたらしいおかしシリーズ」として刊行をスタートします! クリーニングの配達中にサツマイモほりを手伝ったわかったさん、気がつけばスイートポテトを食べたいというヤーぼっちゃんのために、あっちこっちへ走りまわることに…!?
感想・レビュー・書評
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あの後、新刊の『スイートポテト』が読みたくなって、最速で取り寄せた。
作者の寺村輝夫氏は2006年に逝去されていて、表紙には「寺村輝夫 原案」とある。(これこそ寂寞の思い…)
過去の『わかったさん』シリーズに(イラストでの)カメオ出演されていて、優しい眼差しのおじさまであることが伺えた。もちろん本書にも登場されているので、読まれた際は是非注目していただきたい。ついでに過去シリーズに出てきたキャラクターたちも(^_-)
懐かしさに任せ、ページをペラペラと捲ればビックリ。巻末のレシピまで、イラストがオールカラーなのだ!
33年ぶりの新刊からか、イラストのタッチにぎこちなさも感じたが、世界観やストーリーのノリは当時のまま。 (運転中、踏切前で意識が飛んだりするのは、もうやめた方がいい笑) わかったさんのご両親もお元気そうで何よりである。
相変わらずファンタジーの世界に迷い込み、お菓子作りに奔走する(させられる)わかったさん。今回はスイートポテトに使うさつまいもを求め、「あきのくに」へと冒険する(させられる)。
「イラストのタッチにぎこちなさが…」と書いたが、昔懐かしいポップな色使いは変わらず。
カナおばさんや孫のヨーくんと芋掘りをするシーンでは、ハートの形をした芋の葉と人物とのコントラストに思わず目を奪われた。イラスト画を齧っている身としては、あんなにバランスよく葉っぱを配置できる技量にも憧れる…。
ファンタジー世界の風光明媚さだって失われていない。
「あきのくに」に旅立つ前、わかったさんは桜満開のお屋敷に辿り着くのだが、その美しさといったら…。気分は映画『オズの魔法使い』で、オズの国に降り立ったドロシーそのものだ。(あのモノクロからカラーに移り変わるシーン!もっとも、本書は終始カラーでしたが笑)
『わかったさん』シリーズならではの一つが、少しヒヤッとするシーンが含まれていること。
覚えているのが、『わかったさんのドーナツ』に出てくるおさげの女の子が、わかったさんを突き飛ばすシーン。「ここから出てってー!」みたいなことを言っていて、幼い私は友達に突き放されたようなひんやりとした感覚を覚えた。
他にも、(どの巻か忘れたが)急にリアルなタッチのオオカミが牙を剥いて襲いかかる一コマもあったような…。見開きページいっぱいにその表情が描かれていて、初めて見た時は謎の吐き気を催したな。
けれど本書は、安心感とほくほくスイートポテトの甘い香りに包まれっぱなしだった。甘くてほっこりなテイストは、令和の時代に合わせたのかな?ヒヤッとシーンも全部ひっくるめて魅力的だけど、たまには甘々なわかったさんもいいね。
肝心のスイートポテトだが、普段あまりお菓子作りをしない私でもちゃんと作れそう。お菓子作りの嫌な点といえば力仕事だが、今回はさつまいもをマッシュするくらいだし、そんなに力を入れなくても大丈夫っぽい。
さつまいもの食べ頃は1月までらしいけど、まだ間に合うかな…?今度の今度こそ、わかったさん本で作ってやるんだーい!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
わかったさん新シリーズ!!小学生の頃、図書室で借りて何度も読んだ作品。懐かしくウキウキわくわくしながら読了。
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とても懐かしく、33年ぶりに新刊が発行されるなんて嬉しい‼︎小学生の頃よく読んでいました。
表紙内側の、「このマークをさがしてください。おかしづくりの鍵がわかります。」の、ハートの鍵のマーク。
本当に懐かしい!!
話の内容も可愛かったし、絵も色彩鮮やかで読み進めていくのがわくわくしました。
昔と変わらず、1番最後にレシピが載っているのも嬉しいですね。
スイートポテト、これからの季節にちょうどいい。
本を読んでいると美味しそうで、作りたくなるのも昔と変わりません。 -
原作者が亡くなっても世界観が変わっていない
小学生の時に何十回も読んだ記憶が蘇って心がほっこりしました
またわかったさん&こまったさんシリーズ読もうかなとなるくらい優しくて可愛らしい世界を体験出来た -
33年ぶりのまさかの新作!
子どもの頃大好きで、親に買ってもらったわかっさんこまったさんシリーズの全巻は今では宝物です。前作から33年も経ったとは思えない程、昔のままの世界観!だからこそ際立つみずみずしさとイラストの鮮やかな色彩と全てが懐かしい。昔よりもこの本の世界観とわかったさんやキャラたちが可愛く感じるのは歳をとった証拠かな?笑
わかったさんのスイートポテトを作ってお年越しをしたくなりました。 -
わかったさん33年ぶりの新刊!
当時読んでいたシリーズにまた会えるのが嬉しくてたまらない。こんなにたくさん絵があったっけ!この展開…!!とワクワクしながら読み進められた。はぁ、幸せ!と読了。 -
学校の図書館でも市の図書館でも何度でも読んだわかったさんシリーズの数十年ぶりの新作。
いろんなレシピで何度も作ったスイートポテトだけどまた作りたいと言う気分になった。 -
まさか令和にわかったさんの新刊が読めるとは思っていなかった!またシリーズ開始してくれて嬉しい。懐かしい気持ちで読了。これからも楽しみにしたい。
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やっぱりわかったさんシリーズはおもしろい!
まさかのシリーズ再開に心躍りました。
今回の作品は永井さんが手がけたとのこと。
全体的に鮮やかな配色が印象的で、きれいでした。さつまいもがとてもおいしそう。
ページをめくるたびにどうなるんだろう、スイートポテトちゃんと作れるんだろうかとわくわくしながら読みました。そして何と言っても絵がかわいい。
図書館のシーンではあっこのキャラクター…!みたことある!がひっそり?登場していてにやけました。
次はどんなわかったさんが読めるのか、とても楽しみです。 -
懐かしいわかったさんのシリーズ。以前のシリーズ同様、クリーニングの配達、集荷の道すがら、空想世界でスイートポテトをめぐる不思議な旅をしてくるお話です。巻末にはお馴染みのレシピも。スイートポテト…だからなのか、以前のシリーズの絵本レシピより作りやすそうで手軽に感じました。今後も小学生でも1人でできそうなレシピだといいな、と思います。手元に旧シリーズがないのではっきりとは比較できませんが、文字が小さめになったかな…??フルカラーで華やかで絵本からのステップアップにも良いと思います。あたらしいおかしシリーズ1、と記載があったので手軽で美味しいレシピとともに、また楽しいお話が続くかと思うと楽しみです。
著者プロフィール
永井郁子の作品





