フライ・ハイ (YA Step!)

  • あかね書房
3.50
  • (1)
  • (4)
  • (7)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 31
感想 : 9
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (303ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784251066732
#YA

作品紹介・あらすじ

フランキーは丘の上の高級住宅地のてっぺんに住むお金持ちのお嬢様。"あたし"ことカリスとは縁がない少女だった。けれど、あたしが浜辺にこしらえた秘密の場所にフランキーがやってきたことで、話がはずみ、親友に。ある日フランキーから打ち明けられたのは…。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 少女の友情と、闘病。闘病物は湿っぽくなりがちだがこちらは湿っぽさはあまり感じない。

  • 友達が癌になってしまって、回復の見込みがなかったら、友人としてどうするか。何をしてあげられるのか。家庭環境も学校も性格も全然違う2人の少女の友情が等身大で描かれていたのはよかった。でも小児癌で死ぬ人ってとても少ないわけだし、そんな極端である種ロマンティックなな設定をしなくても書きたいことは書けるんじゃないの、とそれ以前の問題として思ってしまう。

  • 女の子同士の友情を描いて、しかも闘病ものなのに、このカラリとした感じ、この距離感は心地よかった。
    当事者達から見た周りの反応が描かれていて、その視点も面白かった。大人には分かってもらえない、そして大人を理解できない、彼女たちだけの感覚。

    一方で、そこまでの出来事が必要かな?と思うところもあったけれど、親だって、誰だって、所詮は一人の人でしかなく、そうした人々の中で、みんなそれぞれに、生きているということへの気づきの物語にもなっている。

    最終章に入ってからの、急な時間経過や環境の変化には、ちょっと驚いたけれど。

  • お城のような家に住むフランキーと共稼ぎの普通の家庭のカリスは、水辺の隠れ家で出会ったことから親友になる。
    何一つ不自由ないフランキーに癌が見つかり、腫れ物にさわるような闘病が始まる。
    回りの特別扱いにイラつくフランキーは、カリスに空を飛びたいと告げる。カリスは、フランキーの望みのために奮闘する。

    若い人の癌闘病は結末が判っている事が多いのでストーリーの展開が問題。
    この話は、主人公の二人を取りまく大人たちのもつそれぞれの悩みや弱味が子どもたちに深く関わります。
    最後のシーンは感動なんだけれど、残されたカリスのこれからがちょっと心配。

  • 友達同士ってたのしいばかりじゃない
    あやまったり喧嘩したり思いあったりの繰り返しでしか作れないのかもしれない
    空を飛ぶ、風に乗る そして前を向いて今を生きる
    しかしカリスのパパはだめなやつだな
    生理の知識がないことは怖い
    勘違いしちゃうよね

  • ダートマスでおばあちゃんと家族と暮らすカリスは、さえない毎日を送っていたが、崖の下の入江・キャッスルコーブを自分だけの秘密の場所にして楽しんでいた。ある日、その場所がきっかけで、カリスは町一番のお金持ちであるブラッドリー家の娘・フランキーと知りあい、友だちになる。
    二人の友情はしばらく秘密になっていたが、フランキーが癌に冒されたことが分かってから、二人の周囲は自分たちとそれぞれの家族を巻き込んで大きく変化していく。
    表紙のイメージで長いこと読む気になれなかったのだが、読みだすと最後まで一気に読んでしまった。病と闘う少女の話というと暗い悲しいお話というよりも、普通の家庭であるところのカリスの日常の悩み、真の友情について、死と向き合うこと、ということが丁寧に書かれた青春小説だといえる。

  •  某翻訳コンテストの課題だった本。なるほど、ヤングアダルトってこういうノリで訳すのか……。

    (鴨川の図書館)

  • 平凡なカリスとお嬢様のフランキー、接点の無い二人が親友になるなんて
    誰が思っただろう。

    ある日フランキーが、入江にあるカリスの隠れ家にやって来た。
    カリスは追い出したかったけど、居座るフランキーといるうちに、
    なんだか二人の方が楽しいかもって思えてきた。
    二人には共通の何かがあったみたい。
    世間的には二人が親友だということは秘密にしておいた。
    分かってもらうのが難しそうだから。

    しばらくしてフランキーの身体に異常がおきた。
    癌だった。
    辛い治療を続けるフランキーのために、カリスは何かできることはないかと考えた。
    「フランキーの夢を叶えてあげよう。空を飛ばせてあげよう」

    今思いつく限りの、今できる限りの努力をして、それがすごく無謀なことでも、
    フランキーの喜ぶ顔が見たくて、カリスは一生懸命だった。

    心がすれ違ったり、けんかをしたりしたけれど、深い深い友情が
    二人を結び付けていたことに感動しました。

全9件中 1 - 9件を表示

ポーリン・フィスクの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×