イブの息子たち 3 (プリンセスコミックス)

著者 :
  • 秋田書店
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  • Amazon.co.jp ・マンガ
  • / ISBN・EAN: 9784253070447

感想・レビュー・書評

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  • 『イブの息子たち』との出会いは小学校三年生のときだった。いろいろな世界の有名人、偉人と時事ネタを交錯させて、独特の世界観を生み出した青池さんには頭が下がる。もうひとつの名著『エロイカより愛をこめて』が長寿作品となっているけれど、個人的にはこちら『イブの息子たち』こそ続けてほしかった。(これからでも再開していただけるとうれしい)そして、これこそが作者の真骨頂作品だと思っている。作者の博学多識とユーモアーセンスが絶妙にからみあい、当時は何度読んでも笑ってしまい、電車の中などでは絶対に読めないと思った。
     小学校三年生当時、彫刻のミロのビーナスを知らなかった。それでも「見ろのビーナス」のネーミングには笑えた。その後、数年、美術の教科書でミロのビーナスの写真を初めて見たとき、「見ろのビーナス」を思い出して、笑いをこらえるのに必死だった。「『みろのビーナス』って本当にあるんだ!!!」あの驚きは今でも忘れない。
     そのさらに数年後、世界史の教科書でボッティチェリの『ビーナス誕生』を見たとき、「見ろのビーナス」の画像モデルがこれであったことを知った。そのときもまた教室で一人、お腹をかかえ、密かに笑いをこらえるのに苦労した。
     成長と共に何度も笑える作品。今、四十代、五十代の人が読めば、おそらく当時の世相がなつかしく思い出される作品。
     三巻が最もよいということではない。一番最初に読んだのが三巻だったことと、もうひとつ理由がある。どの巻もキャラクターをすべて理解するには、かなりの教養が要求されるという奥の深い作品である。そして、「見ろのビーナス」は私の成長過程の節々で気づきと笑いを与えてくれた奥の深さの象徴的存在なのである。それで、「見ろのビーナス」がいる三巻を代表して本棚に入れた。三巻以降はどれもおすすめ! 一~二巻が悪いとは言わないが、昔のマンガにはよくあることで最初が固く、三巻ぐらいからのってくる感じがある。

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