光とともに・・・: 自閉症児を抱えて (15)

著者 :
  • 秋田書店
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本棚登録 : 209
感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (297ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784253105859

感想・レビュー・書評

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  • 続編をみたいのに、見れない現実…。
    最後の発達障がい当事者のあとがきも、
    ぐさっとささり、実は周囲にもおすすめする書物。

  • 絶筆の最終巻。
    最後2話がネームの状態なのに驚いて、ああ……と思いました。
    もっと読みたかったです。ご冥福をお祈り申し上げます。

    嫁姑問題も、それでなくても難しい問題なのに、自閉症児を抱えて……となると壮絶ですね。
    おばあちゃんの気持ちもわからないではないのですが。
    今はずいぶん世間の理解も進んできたのかなぁ、とは思いますが、やっぱりこういう考え方も根強いだろうな、と思います。
    この漫画で、疑似的にですが自閉症児をもつ家庭を知り、その苦労を知り、その成長を知ることができました。
    現実にはいろいろなケースがあり、様々な苦労があるのだろうと思いますが、この漫画を知ることができて良かったと思います。
    子どもに関わる人全てに読んでほしい漫画です。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「絶筆の最終巻」
      全15巻?チャレンジしようかな(先ず図書館に無いか調べます)
      「絶筆の最終巻」
      全15巻?チャレンジしようかな(先ず図書館に無いか調べます)
      2012/08/28
    • 槊さん
      nyancomaru様
      お勧めです★ ぜひどうぞ!
      nyancomaru様
      お勧めです★ ぜひどうぞ!
      2012/09/06
  •  本巻が最終刊。だが,話は光くんの中学校2年生の夏休み明けで終わってしまう。それは,作者の戸部けいこさんが,連載途中で亡くなってしまったからだ。享年52歳。あまりにも若すぎる死である。
     第29話と30話(最終話)は,「ネーム」(ペン入れ前の構想ノート)が紹介されている。そして30話で完結するような展開になっている。さすがプロ魂だ。病床でここまで描き上げたことに脱帽するだけだ。
     母親幸子の最後の心の言葉がジーンとくる。御法度だが,ここに書き写しておく。

    光がわたしに教えてくれたこと
    それは起こってしまったことは変えられないけど
    自分と明日は変えられるってこと
    自分が変われば
    相手も変わるかもしれないってこと
    これからも壁にぶつかり 思い悩む日は来るだろう
    現実は厳しくて不安はいっぱい
    でも逃げずに何か方法をみつけていこう
    そして何か一つでも 良いことをみつけて生きてゆくの
    どんなちっちゃなことでもかまわな
    笑顔とともに…
    この世の
    光とともに…

  •  仕事上の必要があって、戸部けいこの『光とともに… ~自閉症児を抱えて~』(秋田書店)全15巻を一気読み。

     2001年から約10年間にわたって『フォアミセス』に連載され、その間に篠原涼子主演でテレビドラマ化されるなどして、大ヒットした作品だ。
     
     副題のとおり、自閉症児を抱えたサラリーマン家庭の物語。
     自閉症と知的な遅れを併せ持つ主人公・東光(あずま・ひかる)が育っていくプロセスを、その誕生から中学生時代まで、つぶさに描いている。

     作者の戸部けいこさんが52歳の若さで病死したことから未完に終わったが、光が成人し、働き始めるところまでを描き切る構想だったという。“一人の自閉症児の成長を描く大河マンガ”なのである。

     自閉症児を持つ親たちや、自閉症児に携わる教育・療育・福祉行政・医療関係者など、多くの当事者に丹念な取材を重ねて作られた物語は、細部に至るまでリアルだ。

     私はタイトルだけは知っていたものの、読んだのは今回が初めて。正直、これほどよくできたマンガだとは思わなかった。

     これは見事な群像劇である。家族4人を中心とした小さな世界が描かれているのに、光に携わる多くの人々のさまざまな人間ドラマが、壮大なタペストリーを織りなす。

     何より、光が年を重ねるごとに次々と眼前に現れる“ハードル”を、光の母・幸子と父・雅人が一つずつ乗り越えていくプロセスが感動的だ。
     2人は時に落ち込み、時に心折れそうになりつつも、その前向きさで周囲の人々も徐々に味方に変えていくのである。

     コミックスの累計発行部数が240万部を超えたというこの作品は、日本に自閉症理解の土壌をつくるうえでも、大きな貢献を果たしたといえるだろう。
     たとえば、「親のしつけが悪いから自閉症になる」などというありがちな誤解は、この作品の大ヒットによってかなり払拭されたのではないか。

  • 2015.12.12市立図書館(次女)
    最後の2回分はネームのみ。でも、完結できないことを予感してせいいっぱいまとめようとしたのかもしれない。アメリカから里帰りした雅人の姉一家の話から海外での自閉症者の見られ方の紹介。DVの父親に怯えていた絵里ちゃん母子の件に一応の結末をつけ、転校した中学で新たな仲間に出会ってグループを作ったり、お正月に幼なじみと再会して気持ちを前に向ける最終回。
    付録で「さんきゅう先生!」「春のまなざし」
    全巻読み終えて、自閉症者と関わりがあるかないかに関係なく、こどもを育てるすべての人、こどもに関わるすべての人に一読してもらいたい作品だと改めて思った。

  • 小学生の時、学校の図書室にある漫画がこれしか無かったというのもあってとにかくこの本を最終シリーズまで読みふけってた。
    最近、この本が事実上完結することなく終わってしまったのは作者であるお母様が病気で亡くなられたからだと聞いた。
    どんなに心配だっただろうか。どんなに気がかりだっただろうか。

  • 小学生の時に学校の図書館で借りて途中まで読んでいました。どこまで読んだか忘れて最初から読んだけど、作者さんが亡くなっていたことを知らなくてびっくりしました。
    この巻は最後の2話がネーム(下書き)なので読みにくいところもあります。でも慣れたら普通に読めます。
    病床でも完結に向けて描き続けていた作者さんの思いを感じます。

    内容は10年以上前の話なので、今のやり方と違うところもありましたが、私も一保育者として、参考になりました。

  • 最後まで描ききれなかった戸部さん残念だったろうなぁ…

    巻末の前駆話はあんまり面白くなかった。
    (教育に役立つことという視点では)

  • 14巻まではずっと前に読んだんだけど・・
    やっと15巻が読めました。作者の戸部さんが描いている途中でなくなってしまったため、最後の2話はネームのままで掲載。病床でここまで書いてくださったことに感謝です。

  •  心残しつつの完結。
     このシリーズは自閉症のことをよくリサーチし、また、悲哀と希望がない交ぜになった家族に寄り添いながら、光の成長を描いてきた作品である。

     実は、中高生の時期にも見過ごせない問題が山積みであるのだが、本作品ではそれが描かれない。もちろん描かれないことは誰の責任でもなく、本書の価値が少しも損なわれるわけではない。

     ただ、作者の逝去がかえすがえすも残念でならないのだ。

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