うちの母ってヘンですか? (Akita Essay Collection)

著者 :
  • 秋田書店
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感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (122ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784253107341

感想・レビュー・書評

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  • これ、出たいなぁ。田房さんに分析・コメント頂きたい
    「母と娘はなぜこじれるのか」(他の本と併読をおすすめ 母と娘はなぜこじれるのか」 斎藤環 NHK出版)
    を読んで気になっていたマンガ家さんの作品を見つけたので
    読んでみたのですが、なんと、発売日に読んでました。

    読み始めると、止めることが出来ず最後まで疾走してしまいました。

    前回田房さんの対談での感想でも書きましたが、
    評価が分かれると思います。
    皮膚感覚でわかる女性か、その他男女です。

    男性だと環境が同じでも、思考回路がここまでも違うのかと、
    男性が出てきた回を読んで痛感。衝撃。

    あとは、お子さんを産んで初めて、育った家庭がおかしいことに
    気づいた方が多いことにびっくり。
    私は昔から、家の話をするとひかれる、もしくは真剣に
    悲しがってくれたり、助言をくれたり、一刻も早く逃げた方が良いと
    言われたりとしていたので母親に友人が取り込まれ、
    友人にまで責め立てられる人の話を見ると、
    私は幸せだなと感じました。

    1話が終わったところで入っている田房さんのカットが
    その回をうまく集約していて、含蓄深い「母毒あるある」
    になってます。家族の話をするとどんびかれる話とか、
    そんなときはどうしようもないのでテンション高く
    家族のことを話すしかない、など。

    該当する方を見つけた方は、こういった本を読まさせて差し上げると
    良いかと思います。
    理解できない方が考える一般的な解決法は逆効果ですよ。

    これ出たいなぁ。田房さんに、自分の家庭状況や、言動に対する
    分析、コメントを頂いてみたいものです。
    ネタ的には、十分出られるエピソード持っていると思いますし。

    次回の引っ越しでは合鍵を取り返し、住所も伝えないようにしようかな、
    という目標を立ててしまいそうです。

  • 田房永子さんが、母親との関係に苦しんできた13人に体験談を聞く本。何かに似てるなと思ったら、くらたまさんのだめんずうぉ〜か〜かも。
    書き方が似ているというよりも、毒母とダメ男には共通点があって、それはおそらく支配なんだと思う。
    しかし世の中には猛毒母がこんなにいるとは…。上野先生の本にもあったけど、母と娘って本当にこじれる。この本には1人だけ男性も出てくるんだけど、めちゃくちゃな母親に過干渉されているのに「でもうちの母は結局僕を愛してるんで」って言ってて息子強いなと思った。
    父と娘はそうでもない気がするけど、母と息子はこういう繋がり方しがちなの何でなんだろうな。
    うちの母はこんなにあからさまな毒親ではないんだけど、それでも色々思うところはある。
    あとがきにもあったように、家族のことを嫌いだと言うとたしなめられることが多々あるけど、血が繋がった家族を絶対大事にしなければいけない時代ではもうないと思う。辛かったら離れていいし死ぬまで没交渉でいい。

  • それぞれの毒母。みんな毒母から逃げ切って健康に生きていて素晴らしい。
    「あんな母親だったけどそれでも母親」と達観している人たちって精神的に大人ですごいなぁと思う。
    作者のあとがきの「母には別に不幸になってほしいわけじゃなくて、むしろ幸せに暮らしていてほしいです。私のフィールドじゃないところで…。親の幸せのお手伝いは私はできないし、私の幸せのお手伝いも大丈夫です」という気持ちにものすごく得心がいった。

  • いろいろなタイプの毒母が載っている。親子であっても他人をコントロールしようとしてはいけないという点は誰もが注意しないといけない。

    事情を知らない他人が「でも血のつながりは大事、親は大切」って善人面して言うのって害しかないと昔から思う。親の大切さなんて自分で気付くしかないし、家族や家に縛られて不幸になる話なんて昔からたくさんあるのにね。

    自分の家はおかしかったのは父と、二人目の父だったのでちょっと感覚が違うんだけど、やっぱり救われたのは一人暮らしと結婚だった。
    それに夫の親が良い人だったことに最初は戸惑ったり、娘は絶対欲しくないと思ったりとやっぱり呪縛はあったなあ。
    もし、周りに家庭問題を抱えている人がいたら、意見しないでまずはただ聞いてあげて欲しい。ジャッジを求められた時は常識ではなく、その内容についてのみの感想(例えば殴られたという行為のみの是非を。誰にとか理由のいかんを問わずに)を言ってあげて欲しい。その問題が誤解や妄想だったとしても、素人が諭したところで解決することじゃないから。

  • 母親はいつだって子どもの味方!ではない家庭もある。そして、間違いなく子どもにとって毒でしかない毒親もいる。いい加減その存在を認めて社会設計しないと、たくさんの不幸を見過ごすことになる。

  • あるあるすぎて一気に読んでしまった。おもしろかったけど読み終わった今、胃がちくちくする。でも読んでよかった。とりあえず脱出するには結婚するかレオ○レスか寮付きの職場...φ(・ω・*)☆

  • 変かもしれない母親特集。

    レオパレ〇は偉大だな、と。
    しかし即入居できるほどのお金もなかったら
    人間繋がりが大事だな、と。
    親って子供を大事にしている、という幻想を
    大概の人は持っていると思います。
    それはそれでいいのですが、そうでない場合もある、と
    認識しておかねばなりません。

  • 子どもを自分の感情だけで振り回す親のことを「コーヒーカップに乗って回している」と表現しているのは、なるほどと思った。それにしても、描かれる親たちが「ヘンな親」で済まされるレベルでない人もいて、心が落ち着かなかった。

  • どの母親もそれぞれが人格的に問題があってそれぞれヘンというか毒。

  • 田房さんの『しんどい母から逃げる』が面白かったので、他の作品も読もうと手に取りました。こちらはあの田房さんのお母さんを凌駕するほどの強烈な母たちのエピソードがてんこ盛りで、唖然とするやらしみじみするやら。

    振り返って我が家をみると、うちの親はいろいろ不満はあるけど毒親ってほどでもないよなあ…と他人事感満載で読んでいたら、「自分の母親もこれやってる!あれもやってた!」と気づくことがたくさんでした。子供の家にアポなしで訪れてノブにご飯を下げておく、大量の賞味期限切れの食品を送りつける、子がいい年になっても近所に「私がいないとこの子はダメでねえ」と触れ回る、勉強とガミガミ言ったかと思えば急に女は結婚よと朝令暮改…etc

    やられた当時もモヤッとしましたが、それも親の愛なのだろうと無理矢理納得させていたのかもしれません。これを読んで自分の消化しきれていなかった悲しみが吹き出し、泣けるやら笑えるやら。
    でも、たとえ嫌なことされたら親でも嫌っていいんだ、全力で離れていいんだと肯定してくれる田房さんの本にモヤモヤが成仏した気持ちがしました。私も田房さんと同じで、好きにはなれないけど、遠くから母親の幸せを願ってる…みたいな気持ちですね。

    須らく人間って、お互いに適切な距離ってものがあるのだけれど、母親とはもともと生まれた時は胎内に同一として存在してたもの。だから、母親にとっては、子供イコール自分となりがちです。子の成長の過程で子を別の人格として認めることのできない親の悲劇ですね。

    例えばうちの親に、いや、この本に出てくる母親にこの本を読んでもらったとしても「酷い親だねえ。可哀想に」と本気で思い、自分がまさか子にどう思われてるかを省みることはないだろうなと。そこが猛毒の母親たる所以。自分の言動は全て子への愛から発した善行だ、と思ってるため、それが行き過ぎて子を苦しめるとは想像もできないのだろう。

    それにしても母親と娘は合わないと地獄とはよく言ったものです。私含むみなさん、苦労されてるんだなあと。母とはかつては娘だった生き物。それが母親になってまた娘に自己愛と子への執着がないまぜになった業を押し付ける。
    古今東西、母親の業って強烈ですね。反面教師にします。

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著者プロフィール

1978年東京都生まれ。漫画家、エッセイスト。武蔵野美術大学短期大学部美術科卒業後、漫画家デビュー。2001年第3回アックス新人漫画賞佳作受賞。2012年、母との確執による葛藤を描いたコミックエッセイ『母がしんどい』(KADOKAWA/中経出版)を刊行。そのほかの著書に『しんどい母から逃げる!!』(小学館)、『キレる私をやめたい』(竹書房)、『ママだって、人間』『お母さんみたいな母親にはなりたくないのに』(共に河出書房新社)、『大黒柱妻の日常』(MDNコーポレーション)などがある。

「2021年 『なぜ親はうるさいのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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