それでも親子でいなきゃいけないの? コミックエッセイ (Akita Essay Collection)
- 秋田書店 (2015年10月16日発売)


- Amazon.co.jp ・マンガ (128ページ)
- / ISBN・EAN: 9784253107358
感想・レビュー・書評
-
R1.9.8 読了。
この本を読んで、長い間親のことで悩んでいた私もちょっと救われた気持ちになります。世の中の一般論で「親孝行」「親不孝」と選別されて、さらにその考え方を一方的に押し付けてくる人ばかりではないことにも触れられていて、ホッとしました。
・「自分の親や家族が強烈だと、どうしても他の家族がものすごくマトモに思えたり、神聖な感じに見えたりすることがあります。だけど人間、全くなんの問題もない家族、ってことはそんなにないと思います。」
・「過去の出来事は変わらなくても、自分の「今」がちょっとでも自分の満足するものへ近づくと、過去の印象が変わるのかもしれないです。満足するっていうのは、目に見える恋愛とか結婚とか出産とか出世とかそういうことではなくて、自分自身が求めているものに自分が応える、っていうことだと思います。」
・「いつでもどんなことだって、自分のことであれば、自分が決定していい、というのは揺るがない答えのひとつかなと思います。」詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
親子に関する違和感、体験や考えがまとめられたコミックエッセイ。
親に対するヘイトを口にすると「いくら嫌いでも苦手でも、育ててくれた親なんだから!」と説教してくる人いますよね。そういう風に言えるのってきっと真っ直ぐに育ってきた方で、純粋に羨ましいしすごいなと思います。
私の親はたぶん毒親ではなかったけれど、それでも私はなぜか小さい頃から家族という枠にずっと居心地の悪さを感じていて、高校卒業後すぐに実家を出て現在に至るまで両親、きょうだいとは滅多な理由がない限りは距離を置いて過ごしている。
だから、家族を嫌いであること、家族と関わらずに生きていくことを認めてくれるこんなエッセイがあると心底救われる気がします。
それでも親子でいなきゃいけないの?そんなことはない。
"毒親"は、決して親を罵るための蔑称ではない。病名でもない。
あくまでも子供が自分と親を切り離して考えるための言葉であって、誰かに判定してもらうものでもなく、自分の「つらい」という気持ちを基準に決めていいんだ。 -
ここに出てくる人たち全員、親子でいる必要のない人たちだと思うんですけどねぇ。
にも関わらず、親子の絆を断って欲しくない、いや、断たれると困る人たちがいるんでしょうか。当然娘息子本人はしんどいし、私自身ここに書かれてあることのつらさが分かります。伝わりすぎてこっちまで死ぬほど苦しくなるくらい。だから、逃げて正解、絶縁して当然で、さらに逃げたことで幸せになって人間関係も改善されるのであれば尚更悪いことはどこにもないはずです。 -
自分が壊れるまで、親子関係を続けなくてもいいのです
というメッセージ。「母がしんどい」人たちは
親の過去の悪行を「許さない」人じゃなくて
「許して許して許しまくった挙句
限界を超えてしまった」人たちなんですよね -
うちは親が亡くなってから楽になれた。
-
いやぁ、ヒドい。ウチの母親もかなりなものだけれど、ここまでひどくはない。こういう親御さんに育てられた人達は、一刻も早く自立出来るようになって、自分らしく生きることが出来るようになって欲しい。
-
一巻完結。
『母がしんどい』その後のエピソードと、
作者が同じ悩みを抱える方々を取材した、
人それぞれ様々な形の『毒親』話を収録。
様々な形があれど、少しでも共通する部分は必ずどこかにある。
一般人には伝わらない『毒親』の辛さを皆で共有し、対処法を学ぶ。そんなエッセイ漫画。
著者プロフィール
田房永子の作品





