BLACK JACK (16) (秋田文庫 1-82)

著者 :
  • 秋田書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (341ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784253170741

感想・レビュー・書評

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  • 「反戦」「人それぞれの自己犠牲と愛情表現」「復讐など無意味」「労働者の苦悩」「友情を諦めないで」「行き過ぎた科学への警鐘」「差別の愚かしさ」…一貫して描かれた手塚治虫のメッセージが満載。
    ピノコの声に惚れる柔道少年のエピソードもあるよ。

    しかし唐突ないじめっ子といじめられっこの男子同士の「そして 二人は結ばれた」は紛らわしすぎるから本当にやめてほしい(マジレス)

  • 【再読】
    「マトモな医者ならなぜあたりまえのことができねェんだい!!」

    ブラックジャックも再読し始めてようやく最終巻…と思ったら、知らないうちに17巻が存在していましたね! びっくり、けど嬉しい!! でもこの感想では取り敢えずブラックジャックを再読したことを振り返ってみようと思います。
    まず、何回も思ったのは、「あれ? 意外と話の内容しっかり覚えてるな」ということでした。私は漫画を読むスピードが速くて、内容が頭に入っていないながらも「雰囲気」で読む癖があります(映画も然り)。なので『BLACK JACK』のような漫画は正直向いてないなと思ったのですが、ここまで読めてしまいました。しかも、内容も覚えてるって言うんだから驚きです。なら面白さ半減かって? ──全然違う!! そこが1番の驚きでした。初読と再読で、ブラックジャックに対する印象がまるで違うのです。このことは11巻の感想で書きましたが、初読で好きだった作品を今読むと、また印象が変わってくるんですね。こんな経験をしたことがなかったので、とても驚きました。私自身の成長とともに、ブラックジャックも変わっていったということなのでしょうか。ブラックジャックはかっこいい! と、それだけではない、とても温かい気持ちになることが多かったです。
    そして何よりも、手塚先生の残した『BLACK JACK』、この漫画がいかに斬新で、暗くて、温かくて、悲しくて、素晴らしいのかを、改めて再確認しました。
    ブラックジャックは神様です。手塚治虫は神様です。ブラックジャックはメスを奮い、手塚治虫はペンを走らせて、私たち読者にすばらしい希望と、未来を与えてくれる神様でした。
    最後に、これまで選んできた特に好きなお話をまとめたいと思います。17巻、いつか読むぞ!

    (私が好きなお話)
    『ときには真珠のように』
    『絵が死んでいる!』
    『二つの愛』
    『おばあちゃん』
    『シャチの詩』
    『誘拐』
    『ふたりの黒い医者』
    『ピノコ愛してる』
    『赤ちゃんのバラード』
    『山手線の哲』
    『肩書き』
    『落としもの』
    『されどいつわりの日々』
    『弁があった!』
    『オオカミ少女』
    『報復』
    『ナダレ』
    『身代わり』
    『ふたりのピノコ』
    『上と下』
    『ハリケーン』
    『白い目』
    『再会』
    『死への一時間』
    『ある教師と生徒』
    『未来への贈りもの』
    『三度目の正直』
    『カプセルをはく男』
    『骨肉』
    『あつい夜』
    『犬のささやき』
    『ハローCQ』
    『戦争はなおも続く』
    『侵略者』
    『クマ』
    『帰ってきたあいつ』
    『笑い上戸』
    『小うるさい自殺者』
    『気が弱いシラノ』
    『幸運な男』
    『満月病』
    『浦島太郎』
    『B.Jそっくり』
    『宝島』
    『死者との対話』
    『霧』
    『にいちゃんをかえせ!!』
    『腫瘍狩り』
    『過ぎさりし一瞬』

  • 最後、本当圧巻よね

  • 手塚治虫作品の中で、かなり有名な作品。
    一読はしておかねばと思い、読了。

  • 麻酔薬でアナフィラキシーを起こす軍人の息子の話、若さを金で買った石油王の話、象皮病の兄を悪の人質に取られたと思う弟の話、イタリアの大地主の娘の手術をする話、たたりが起きると噂の家に整形手術の代金を取り立てに行く話、人の傷跡を見ると同じ場所にミミズ腫れが出来てしまうタクシー運転手の話。

    せっかく助けても戦争でまた死ぬなんて嫌だ!という真っ当な考えを持てない親を持ったのを哀れに思います。

    ヒーローショーの悪役をやってる人が病気になり、手術で元通りになり家に戻った時、その子のために悪役になってやられてやるブラック・ジャック。
    なんていい微笑ましい…!

    イタリアでよそ者嫌いの村人達からリンチにあうブラック・ジャック。
    流血するほどヨロヨロでも手術をする根性はすごいけど、手術の前に自分の応急処置をしても手術は間に合うだろうに…

    猫上家wの話はミステリー要素が強くて面白かったです。
    余計な詮索はしない主義じゃないのか。
    豹変した嫁が怖かったです。
    でも嫁にメスを刺してしまって、正当防衛かもしれないけどそのまま放置してしまったらブラック・ジャックも罪に問われてしまうのでは?と焦りました。

    「過ぎ去りし一瞬」は最終回なのか?
    すごい大作でびっくりしました。
    面白い!けどなかなか終わらない?と思ってしまった。
    脳を半分移植したとのことだけど、そんな事が特別な設備もなく出来るのか?
    神がかり的な現象なのか。
    その半分の脳が見せる幻覚や夢に振り回される子もかわいそうだけど、命を狙われ続ける神父も気の毒でした。
    神父を密告したのは運転手かもしれないけど、銃を打ったのはまた別の仕込みがあったのでは。
    そこまでは勘ぐりすぎですかね。

    ライバルなのか、友なのかを求めたブラック・ジャック。
    ピノコがいるからいいじゃないと思うけど、それとは違うんだろうなぁ。
    でも孤独が似合う男だからなぁ。。

  • アナフィラキシー(過敏症)か… 冠状動脈というのは心臓の壁をとりまいている血管のことです 病巣部をベンの内臓と取り替え同種移植するっ 石油ポンプ 象皮病 不潔さと炎症のせい 緑内障 宇宙人 子宮癌 脳下垂体のデキモノ 肥大症 腸間膜から腸まで達している カンサー・ハンター=腫瘍の狩人 エルサルバドル メスチソ ノルアドレナリン点滴 哀れなるは密告者か 堤幸彦 月に雁がん 質的変換を求められ 実写版

  • いじめに対抗する手段として病気を治すのを嫌がる子供を叩いたり、こどもの人間関係の仲を取りもとうとしたり、お父さんが悪役だと思っている子供のためにちょっと芝居をしたりと、根底に人間を愛する優しさを感じる。
    別のところでは、「病気をとりのぞいてやれば、心が明るくなるし、第二の人生をふみだすこともできるだろう」という言葉は、本当に病気を抱えるひとの心の苦難を見ているなぁと感じいった。

  • 相変わらず理不尽な話が多い。
    人を救うための犠牲が大きすぎる。

    長編「過ぎさりし一瞬」。
    期待していたのに、内容はイマイチ。

  • 余命わずかなになった医師は信仰心を持つようになる人が多いらしい。『過ぎ去りし一瞬』は長編でストーリー性に富んでおり、科学と宗教の関係性を問う力作である。やはり短編よりもこういう方が読み応えがある。短編はBJの医師としての技術よりも、機転によって人々を救う話が多いような。

  • 「ミユキとベン」、ブラック・ジャック作品の中には自己犠牲をテーマにした類似作品がある。相容れない環境にいる二人なのに、片一方が無償の愛を注ぐ描写、これはBLの中にも受け継がれていると思う。BLを何故読みたいか、と言う事にも通じている。「光る目」も同じく。「過ぎさりし一瞬」はページ数からも分かるがBJ作品の中でも特にドラマ性に満ちている。

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著者プロフィール

1928年、大阪府豊中市生まれ。「治虫」というペンネームはオサムシという昆虫の名前からとったもの。本名・治。大阪大学附属医学専門部を卒業後、医学博士号を取得。46年、『マアチャンの日記帳』でデビュー。幅広い分野にわたる人気漫画を量産し、『ブラックジャック』『鉄腕アトム』『リボンの騎士』『火の鳥』『ジャングル大帝』など、国民的人気漫画を生み出してきた。

「2020年 『手塚治虫のマンガの教科書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

手塚治虫の作品

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