ヴォイニッチホテル (1) (ヤングチャンピオン烈コミックス)
- 秋田書店 (2010年11月19日発売)
- Amazon.co.jp ・マンガ (200ページ)
- / ISBN・EAN: 9784253255714
感想・レビュー・書評
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短編を主戦場とする著者の珍しい3巻にわたる長編。
設定の盛り込み密度は常にマシマシ。
包むつもりもない風呂敷で
人が楽しくホラ話をする感覚だと、こんなものかもしれない。
(チャック=ノリスの挿話なんて特に必要だったろうか?)
孤島にあるホテルを舞台にした
傷のある人々の愛と執着の群像ラブコメと、言っていいかな。
別にドロドロした駆け引きなんてのはほぼないので、
ラブコメ部分はむしろかなり微笑ましい。
ただ、エログロ的なネタは無神経に放り込まれる。
ヒロインのホテルメイドさんは右目が義眼で、目玉が落ちるシーンがあったり、
ホテルの地下には魔女のゾンビがいて、
少年探偵団のハカセ君とお付き合いをするんだけど、簡単に四肢がもげてしまうとか。
ただし、これらはショッキングなシーンとしてよりは
当然の帰結くらいのテンションで描かれる。
この人の作風はその設定の過剰さよりも
欠損に対する躊躇いのなさ、と
不具に対する手つきの自然さにこそ価値があると思う。
どの傷も、その人がどのように生きてきたかを伝えてくれる。
誰かを愛するなら、傷ごと愛したい。
そういう欲望についてのお話だと思う。
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「あなたは幸せになりたいんじゃなくて 他人を自分より不幸にしたいだけなのよ」
「それもそうねっ」「どうかしてたわ私」
「よかった やっぱりあなたイカれてるわ」「だから私あなたが好き」(2巻p.85)
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とある悪魔との取引。
なんつーかこの辺の「間違った肯定」みたいなものは大事に描かれていると思う。
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「タイゾウさん 助けに来ましたよ」
「え」
「エレナ!? 一体どこから」
「今はそんな事よりも」
「勝負に勝つことをかんがえましょ ほらそこ出せますよ」
「あ‥‥ あれ ホントだ…?」
「ねっがんばりましょう」
「そうだね」「何か勝てそうな気がしてきた」(3巻p.15)
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エレンかわいいよ、エレン。
というか、ピンチをどこまでも救ってくれるエレンは正直な話、
男にとって都合が良すぎるので、
フェミニズム的にはいつまで乳離れしないんだって怒られるやつだけどね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
面白みのある独特の絵。
しかし何故か読んでいて眠気に襲われる。3巻まであるけど、続いているのかな -
コミック
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太平洋の南西に存在するブレフスキュ島。
その島にあるホテル・ヴォイニッチがお話の舞台。
人造人間、殺人鬼、ゾンビ、ヤクザ、漫画家、元レスラー、メンヘラ料理人など
様々な癖のある従業員や客や、はたまた島の住人が繰り広げる
オカルトサイココメディ。
島の伝説の魔女であり、現在はメイドのベルナが
日本から逃げてきた訳ありヤクザのクズキくんとのやりとりを中心としつつ
次々とホテルにやってくる殺し屋や、殺人鬼による事件を追う刑事たち。
彼らの物語の顛末がどうなるのか?
ドキドキしながら見守っていたのが第2巻までの事。
最終第3巻は息切れというか勢いが失速した感じがする。
恐らくシリアス率が高まって、2巻までの内容と3巻のバランスが崩れたからかな。
1巻2巻で味わえた面白さと3巻で味わえる面白さが別物に感じられたんですよね。
決して駄作ではないけど、名作になり損ねた作品という感 -
前から気になっていたので購入しました。 薬中の麻薬潜入捜査官と麻薬の売人や元極道の爽やか系青年や伝説の3人の魔女の次女と三女のメイドなど個性的なキャラばかりが出てくるし下ネタもガンガン入ってくるし死者がなんの前触れもなく甦ったりと不思議な作品だなという印象です。刊行ペースが異常に遅いので少し考えてしまいますが2巻も買おうかと思います。
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全巻分の感想になる。
『三人の魔女』伝説の残る南の島のホテルに来た日本人の青年と、そこの住み込みメイドの関係を中心とした群像劇。キャラクター達の造形と関係の一筋縄でいかない深さがなんとも素敵。バイオレンスだったりハートフルだったりコメディだったりすこしふしぎだったりする世界がかわいい絵柄の中でくるっとまとまっている。時系列が多少前後する描写もあるがそこを混乱させずに納得させるように持っていく話の作り方がうまい。
テレビではまかり間違っても放映できなさそうな不謹慎なネタも多いので注意。 -
全3巻。道満晴明作品でここまでストーリーがあるのは貴重(といってもグランドホテル形式だけど)。多分代表作になるんだろう。
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なんだコレ!説明できないけどなんかすごい!
すごく道満先生を感じられる作品。
タマラ可愛い・・・。 -
「わたしはこの体型(貧乳)に誇りをもってるのっ
ステイタスなのっ」
このセリフを座右の銘として生きてゆきたい。