- Amazon.co.jp ・マンガ (188ページ)
- / ISBN・EAN: 9784253261012
感想・レビュー・書評
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クジラの子らは砂上に歌う(1)(ポニータコミックス)
著作者:梅田阿比
発行者:秋田書店
タイムライン
http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698
思わず感情移入せずにいられない作品となっています。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
文明崩壊後の砂漠を渡る「泥クジラ」なる巨船上に共同体を築いて暮らす民。
情念動を操る短命な超能力者「印」と、その指導者的立場である僅か一割の「無印」…
この設定だけでSFファンならときめくはず。加えて泥クジラの風俗や文化や生態系がとてもよく練られている。冠婚葬祭の習俗や食、衣類や詠読みに至るまで、過酷な環境に晒されながらも生活の知恵を駆使して逞しく暮らす泥クジラの民の生き方は非常に魅力的。
思春期の少年少女の中性的な色気を抽出する愛らしく繊細な絵柄と壮大な世界観が融合し、豊饒な物語にぐいぐい引き込まれる。この漫画自体、作者が再発見した偽史の体裁をとっている仕掛けが心憎い。
登場人物も敵味方とりまぜてキャラが立っており、戦闘狂のリョダリにしろ眼帯の団長にしろ背景が掘り下げられるほど憎めなくなる。喜怒哀楽の、特に「哀」の表現が秀逸で、リョダリが哄笑しながら堕ちていくシーンや団長が草を叩き斬るシーンの痛切さは胸に迫った。
平凡な少年が外界よりの使者である少女と出会い運命を切り開く、ボーイミーツガール物としても非常によくできている。
主人公のチャクロは心優しく、敵であろうと無闇な殺生は避ける。首長のスオウも年端もいかぬ敵兵に「共にここで暮らそう」と呼びかけたりと、絶望の中でもひたむきに明日を信じ続ける登場人物の純粋さや善良さが光る。
もちろんそれと対比される邪悪なキャラクターもいるのだが、遺されたものに託された想いの強さと尊さには胸が熱くならざるえない。
他にも寿命差故に引き裂かれがちな印と無印の恋愛、印の子を持った無印の親の宿命が数々のドラマを生み目が離せない。
ナウシカに言及する声は既にあるが、「地球へ……」なども思い出す。
オウニは「NO.6」のネズミを彷彿とさせるアウトローな造形なので、気になった人は是非読んでほしい。 -
謎も多く、続きが気になる。絵の雰囲気が素敵。
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砂の海に漂う「泥クジラ」。
砂で覆いつくされた世界感。
壮大な世界観のはずなのに、とても息苦しい。
終始、喉に砂が引っかかっているようだ。 -
砂の海の中を漂う巨大な船、通称“泥クジラ”。そこで暮らすチャクロはある日、廃墟船を発見し始めて外の人と出会う。その出会いは今までの暮らしを変えていくことになる。
幻想的な雰囲気と柔らかなタッチの絵、優しい世界で短命だけど、穏やかな暮らしを送る人たち。この設定で一体どういう話が展開されていくんだろとのほほんと思っていたら、突き落とされるような絶望感が待っていた。柔らかな印象と反比例するような残酷な出来事、何回読んでも終盤は涙してしまう。ただ絵とストーリーのギャップ、バンバン人が死ぬこと、中性的なキャラたち、作り込まれた設定についていけない人もいる作品かもしれない。
個人的には作者のこの世界観を作った想像力とそれを描く創造力に魅力を感じた。一応作者はネタ屋さんで見つけた日記的なものを作品にしたとあとがきで書いている。だが、つっこみどころの多いあとがきとも書いている。一体どこまでこの世界を考えて作ったのだろうと読者も想像力が膨らむ。 -
(3巻まで読んだ評価)
変わった雰囲気の漫画だなと思ったが、意外と普通に読めた。
風の谷のナウシカとかあんな感じの雰囲気?なのかな…うまく表現できませんが…(´・ω・`)
うおー全巻買うぜー!!という感じではないが4巻読んで判断したい、そんな感じ。 -
泥クジラの人々と外の世界の少女との穏やかな交流……から一転、4話で話が急展開して1巻終わり。
正直、3話までの流れがずっと続くなら「絵は綺麗だけど先は気にならないかな」って思ってた。
けどあの4話……ここから泥クジラの人々はどう巻き返すのか。どんな謎が隠されてるのか。
気になるのでこの先も読むの確定。 -
1~28巻
推しが序盤に死んだ…イマイチ世界観に入り込めない。思ったよりバタバタ人が死ぬ。 -
ナウシカを期待した方が悪い?やや覚悟が足らなく見える