ガラガラポン 1 (チャンピオンREDコミックス)

  • 秋田書店 (2025年3月18日発売)
3.67
  • (2)
  • (1)
  • (2)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 32
感想 : 1
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・マンガ (160ページ) / ISBN・EAN: 9784253324014

作品紹介・あらすじ

人の想いや希望が形になる世界。修正局に勤める本郷大也と天馬翡翠は、都市伝説や妄想・空想から作られた虚構の世界を現実に正す仕事をしているが!?原作:高橋葉介(「夢幻紳士」)作画:みもり(「地獄堂霊界通信」マンガ)の最強タッグが贈る、人の想いをめぐるハートフルミステリー!!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 結論から先に言っちゃっていいなら、この『ガラガラポン』、めっちゃ面白い。
    極端な表現をしちゃうと、漫画読みの「読みたい」に、しっかりと応えてくれている。
    笑えるモノを読みたい人も、しんみりしたモノを読みたいモノを読みたい人も、丁度いい毒を楽しみたい人も、この『ガラガラポン』を読んだら、満足できるんじゃなかろうか。
    どうして、こんなにも面白く、なおかつ、質が高いなぁ、と感じるのか。
    その理由は、たった一つの、簡単なモノだ。高橋葉介先生とみもり先生が、ガッツリとタッグを組んでいるんだから、逆に、つまらないモノが完成する方が難しいって話にならないだろうか?
    コミカルさとシリアスさ、その混ぜ方が巧みで、独特の味を出す事に定評のある高橋葉介先生が作る原作の良さを、美麗ながらも、決して、脆くはない絵柄が持ち味で、その活かし方をちゃんと知っているみもり先生が、グッと引き出している、この『ガラガラポン』は。
    私が言うまでもなく、皆さん、ご存じだろうが、現実は辛い。しかし、その現実の辛さに歯を食い縛って、私たちは毎日、生きていかなきゃいけない。
    潰れたり、逃げたり、壊れてしまったりする人を、私は「弱い」と蔑む気はない。いつ、私だって、堪えているモノが決壊してしまうか、判らないんだから。
    よって、現実の辛さから、ほんの一時でも目を逸らすために、自分に優しい妄想をする事は、決して、悪くないし、心が幼稚って訳でもない。自分の心を守る、その方法をちゃんと持っているのは大切な事だ、お天道さんに背を向けないで済む生き方をしていく上で。
    とは言え、現実に戻ってくる事を拒否し、自分にとって都合のいい理屈で境界線を越え、他人を傷つけて、それでも、妄想に浸り続ける事を選択するのであれば、そいつは、もう、手遅れだ、と判断すべきだ、と私は考えている。
    人の心を救える力を持つ、とんでもなく面白い漫画を、フィクションである、と割り切って読めず、自分の悪行を正当化するのに利用するような奴に、漫画を読む資格は一切、無いのだから。

    この台詞を引用に選んだのは、この『ガラガラポン』に、高橋先生が込めたメッセージは、これかな、と感じたので。
    高橋先生の、ちょっと、おどろおどろしさを感じる絵柄でも、しっかりと読み手の心に響いただろうけど、やはり、みもり先生の絵柄の方が、凄味の度合いは強いように思う。
    やはり、漫画ってのは、キャラと絵柄の相性も大切なんだな。
    人にとっての死とは何か、その答えは、人それぞれ。
    誰にも、これを正しいとも、間違っている、とも断じれない。
    ただ、説得力があるのは確かだ。
    「妄想だろうが、なんだろうが、私はここに存在するわ。何か文句ある??きっと、翠以外に、どこかで私の事を想ってくれる人がいるのよ。誰かが想い続けてくれてるなら、私は消えないわ」(by天馬翡翠)

    もう一つ、グッと来た台詞を紹介。
    毎度の事ながら、クールなキャラと熱い台詞、そのギャップが生む破壊力が凄いのよ。
    普段、厳しい態度で接してくる先輩が、語調こそ荒いけど、確かな優しさを感じる事を言ってくれたら、そりゃ、嬉しいって。
    「行くな、新人!!追ってはならん!!」
    「あ・・・先輩!?放して!あたし、みんなと消えます。だって・・・だって、あたしはカラッポだから!あたしには、過去(むかし)も、“ふるさと”もないんだもの!!」
    「バカめ!!思い出も、ふるさとも、これから、自分で造ればいいんだ!!」
    「・・・先輩・・・・・・!」(by本郷大也、天馬翡翠)

全1件中 1 - 1件を表示

著者プロフィール

【みもり】
5月31日生まれ。漫画家。2004年「99+1」でスクウェア・エニックスマンガ大賞受賞。代表作は『地獄堂霊界通信』(原作:香月日輪)『ひぐらしのなく頃に 宵越し編』(原作:竜騎士07)『アオハルッ!』『お陽様の下のルナ』『織田さん家の乱法師』『押入れの少年』(原作:高橋葉介)『しゃばけ』(原作:畠中恵)など。

「2022年 『新・地獄堂霊界通信(2)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

みもりの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×