社会は絶えず夢を見ている

著者 :
  • 朝日出版社
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784255005836

作品紹介・あらすじ

いつも「リスク社会」は可能性として語られてきた。ついに到来した「震災・津波・原発」の惨状を見据え、ありうべき克服を提起する強靱な思考。連続講義第一弾。

感想・レビュー・書評

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  • p.2011/6/6

  • 社会

  • 社会は絶えず夢を見ている

  • ☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BA77476867

  • 面白い…のかなぁ~?これ。
    最近の社会学の本としてはそれなりにヒットしてるんだと思うんだけど、個人的には読んでてそんなにしっくりこない。講義の形を取ってるので、恐らくは誰かに向けて話していた授業みたいなものを本にまとめてるんだと思うんだけど、結果として大学の授業を聞いているような、砂を噛むような議論がずーっと続いてく感じ。少なくとも、強い興味と関心を持って最後まで読み続けられる、という本ではない。
    その点で、少し前に流行った『これからの「正義」の話をしよう』に通じるところがあるかも。流行ってるから読んでみた、でも難解で分かりにくい、でも周りのみんなが見ている手前、難しくて分かりませんとは恥ずかしくて言えない、そんな感じ。

    まぁ、俺は堂々と「分かりません」と言いますが。

    ちょいちょい、大学教授の講義でありがちな「あえて難しい言葉や、変なところで拘りのある表記をする」のが散見されてて、そういう小細工が嫌いな俺としてはそこもマイナスポイントになってしまう。難しいことを難しいままで言うだけなら猿でもできるわけで、そこを誰にでも理解できるような、一般への親和性の高い語彙(←こーゆーのが、いわゆる「分かりにくい表現」)で噛み砕いて論じるのが、本当にアタマの好い人の文章の作り方なんだと、そう思います。

    小難しい本に挑戦して、達成感を得たい人にはオススメしますが、特に社会学とかに関心がないならわざわざ手を出すこともないと思います。好みが分かれますね。すぱーんと。

  • 浅田彰や柄谷といった過去の人たちと仲良く対談してるのを読んだことがある。柄谷をやたらとヨイショしてて、なんでそんなことするんだろうと不審に思った。
    この人の本は、分厚いだけで、たいした内容はないものが多い。
    なにかのスキャンダルで京大を辞めさせられたみたい。学生と浮気でもしたのかな。

  • 「日本語で考えること」「コミューン主義」「リスク社会」「現代における革命」の4講から構成。一読読解困難な面もありますが、3.11後の日本、および現代資本主義に対する思考的アプローチとして重要な視座が書かれています。

  • 連続講義「第一弾」とのことで続きも楽しみ。チャレンジャー事故の考察はかなり刺激的でした。

  • 資本主義のもとでは、常に未来の快を考えねばならず、その連鎖は終わることがない。それゆえ、未来の快そのものの内容がどんどん抽象化され、その果てに快自体が不可能であるという事態が来る。快は超越的な規範(第三者の審級)とも置き換えられる。利潤獲得のためのさらなる投資は、止むことはない。この資本主義の単純なメカニズムを用いて、新しい社会構造を模索していくと、コミュニタリアニズムはある決定的な社会の構造を見逃していることに気づく。

  • 連続講義の形で語られています。
    大澤本の中でもとても読みやすかったです。「不可能性の時代」を生きる人々への提言。今年一番感動した本です。

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著者プロフィール

大澤真幸(おおさわ・まさち):1958年、長野県生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程修了。社会学博士。思想誌『THINKING 「O」』(左右社)主宰。2007年『ナショナリズムの由来』( 講談社)で毎日出版文化賞、2015年『自由という牢獄』(岩波現代文庫)で河合隼雄学芸賞をそれぞれ受賞。他の著書に『不可能性の時代』『夢よりも深い覚醒へ』(以上、岩波新書)、『〈自由〉の条件』(講談社文芸文庫)、『新世紀のコミュニズムへ』(NHK出版新書)、『日本史のなぞ』(朝日新書)、『社会学史』(講談社現代新書)、『〈世界史〉の哲学』シリーズ(講談社)、『増補 虚構の時代の果て』(ちくま学芸文庫)など多数。共著に『ふしぎなキリスト教』『おどろきの中国』(以上、講談社現代新書)、『資本主義という謎』(NHK出版新書)などがある。

「2023年 『資本主義の〈その先〉へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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