圏外編集者

著者 :
  • 朝日出版社
4.04
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本棚登録 : 662
レビュー : 59
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784255008943

作品紹介・あらすじ

編集に「術」なんてない。

珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。
ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を
追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。
人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。

多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、
周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。

編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 考え方が新しいようででも言われてみれば確かにそうだなと思えることが多々あった。羨望や欲求不満を煽っていくメディアに踊らされないようにしたい。

  • 独特の写真集や本を出していて、目にするたび「おおすげえ」と思っていただけに、今回の本には強く好奇心を刺激され、舞台裏が読めるとなるとページを繰る手ももどかしく、一気呵成に読んだ。とても面白かった。本好きの方には誰にでもおすすめしたい内容。

    とはいえ。

    著者は自分のことを「編集者」として位置付けているようだが、正確には「ライター」ではないか。もちろん、その時の仕事によって役割は変化すると思うので、この仕事区分にそれほど意味があると思わないが、しかし立場が変わることで、仕事に臨む態度も変わるのはたしか。
    例えば。
    著者は、営業の意見を聞いて、企画に責任をもとうとしないのなら、本末転倒、意味がないという。
    しかし、腕の立つ編集者であれば、営業の意見を聞いてますよ、とアピールすることで、営業を本気で動かすよう誘導しているのだと思う。
    編集はいい企画を立てて、売るためなら持てる力の全てを投入するものだと思う。
    ゆえに、会議の無駄を減らすのは当然だが、無駄な会議をしないように工夫し、売り上げにつなげることができるのも、編集者の大事な能力なのだ。

    無論、著者はそんなことわかっていると思うが。

  • 大学で就職活動が迫ってきたころ、「なんだかこの先の人生、タイヘンで、めんどくさくて、つまらなそうだなぁ…」と鬱々としていた時に、「TOKYO STYLE」と出会った。「あ、こんなふうにテキトーに生きてもいいんだ?」「こんな人が現実にたくさん存在してるんだ!」と救われる思いがした。自分も「多数決で負ける子」の方の人間だったから。

    出版とはまったく無関係の仕事をしているけれど、この本に書かれている著者の仕事に対するプライドや愛情は、とても素敵で、その姿勢を見習いたいと思った。自分の仕事を全うするためなら、60歳になっても人に頭を下げられる、「毎月の振込よりも、毎日のドキドキの方が大切」とか言い切れるのって、すごくカッコいいなと。二十数年たって、また一つ救われた思いです。

  • 頭の中が、どんな風になっているか判るかな?

    朝日出版社
    http://www.asahipress.com/bookdetail_norm/9784255008943/

  • なるほど〜、スゲーなー、と思うところと
    うーん、そうかなと思うところと
    なかなか読みながら、結構考える本だった。

  • 現代の「編集」を考えたくて読んだ。しかしメディアが時代を編集し、トレンドという大きなうねりを作り、世の中に力を持つことができたのは「かつて」の話であることを、結果的に痛感する。もう活字メディアが生き残る道は限られており、いかに作り手個人が熱狂し続けることができるのかということ(だけではないが…)。インターネット以降の「編集」を考えるのにとても心強い一冊、なのだが、今はもはやポストパンデミック以降の「編集」を考える必要がある。

  • 読み終わって、好きなことをして生きられる幸せを噛みしめる。メインストリームばかりじゃ、楽しくない。
    書くこと、取材すること、知られていない逸材を世に出すこと。編集者もライターも媒体なのかもしれない。
    WEBも本も好きだけど、やっぱり紙の本が好きだ。一方で、収入得ているのはWEB。紙の本メインで生活するのが私の目標。

  • 編集者・都築響一が自分の仕事の方法などを語り、それを書き起こした本。ポップカルチャーというかサブカルというか、今までにない本を作ってきた編集者で、有名な人のようなのだけど、すみません、私は読んだことありません。仕事のやり方も考え方も個性的で、ただただ凄いなあと思いながら読んだ。

  • パンクなんて言葉、人生で一回も使ったことないし、これからも数えるほどしか使わないだろうけど、この本はパンクだ。
    自分の感性を信じればいいと思える。

    やっぱり人生のカッコよさって、自分の信念を貫いていることにあると思う。
    都築響一さんは、そこの強度がとても高い。
    信念が強いし繊細だ。
    情報を余すことなく伝えることが編集者で、報道の仕事だと考えている都築さんの考えは、この本でも体現されている。

    ページのギリギリまで詰められた文章。あとがきまで無駄なスペースが一つもない本。

    これはかっこいいわ。

  • 編集者の心得として非常に参考になった。そして編集者とはなにかをハウツーで語ることの馬鹿馬鹿しさを知る。

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著者プロフィール

1956年東京生まれ。1976年から1986年まで「POPEYE」「BRUTUS」誌で現代美術・デザイン・都市生活などの記事を担当する。1989年から1992年にかけて、1980年代の世界現代美術の動向を包括的に網羅した全102巻の現代美術全集『アートランダム』を刊行。以来、現代美術・建築・写真・デザインなどの分野で執筆活動、書籍編集を続けている。
1993年、東京人のリアルな暮らしを捉えた『TOKYO STYLE』を刊行。1997年、『ROADSIDE JAPAN 珍日本紀行』で第23回木村伊兵衛写真賞を受賞。現在も日本および世界のロードサイドを巡る取材を続けている。2012年より有料週刊メールマガジン『ROADSIDERS'weekly』(http://www.roadsiders.com/)を配信中。近著に『捨てられないTシャツ』(筑摩書房、2017年)、『IDOL STYLE』(双葉社、2021年)など。

「2021年 『Neverland Diner』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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