小さな家のローラ

  • 朝日出版社
4.16
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本棚登録 : 240
感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784255009827

感想・レビュー・書評

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  • 大好きな「大草原の小さな家」シリーズ、
    この本が出ているのは知っていて、
    なんとなく図書館で借りてみました。

    幼い頃からTVシリーズと本と両方
    せっせと観たり読んだりしてきた人間にとっては
    まぁ、まぁ、色々と言いたいことがある!

    まずは(まず?)、
    「わかりやすい文章に自分なりに訳した
    (原文を損なわない程度に意訳した)」と後書きに
    あるんだけれど、その書き方がなんだか
    偉そうでさ、ぜーんぜん素直に聞けないの。

    この本では父さん、母さんもなんかつっけんどんだし、
    全体として情感に乏しいと思うよ!

    また例えば、「はしばみ」だったのを
    「ヘーゼルナッツ」に変えたりなどして
    得意顔かも知れないけれど、
    「はしばみ」で全然困ってませんから!と、言いたい!!

    あとさ、このシリーズが好きな人が選ぶ、
    好きな話ベスト10に入ってくると思う
    「そうさな、ローラ、とうさんの毛は茶色だよ」
    のエピソード、

    あれを、安野さんは「ローラのお母さんが不用意」と書いている!
    「お父さんの言葉に私は救われた」とな?

    父さんの言葉があるから、このエピソードがあるんでしょーに!
    (物語を読んだことが無いのか貴方は…!)

    これは
    ずっと自分がコンプレックスだと思っていたことが
    大好きな人の一言で急にひっくり返って嬉しくなる、
    と言う話、でしょ!

    私の考えでは、ローラの母さんは
    メアリイの金髪もローラの茶色の髪も
    両方本当に可愛いと思っている、

    またローラが気にしているのもわかっていて、
    「どっちが好きか」とおばさんに質問させて、
    おばさんもきっと両方可愛いと言ってくれると思ってのこと、
    でしょ!

    こんなこと、わたし大昔からちゃーんと読み取ってましたから!

    安野さんは茶色い髪が金髪より劣っていると思っているから
    こういう書き方になるのよ。

    だって、父さんと一緒だよ?良いに決まってるじゃないの。

    なんだかね、
    仲良しで集まって楽しく何かをしていたら、
    急に入ってきた人に「このやり方はおかしい、
    こうした方が効率よく、立派にできるから」とかなんとか言われて、
    すっかりつまんなくなったような感じ!

    心が狭いと言われても良い!

    福音館版&岩波版を読み続けて
    TVシリーズを視聴して、
    長きにわたり愛している人以外、
    ズカズカ入ってこないで!

  • ★★★
    ビッグウッズの森の隅にローラの家はあります。
    家族はお父さんのチャールズ、お母さんのキャロライン、姉のメアリー、そしてまだ赤ちゃんの妹キャリーです。

    小さな家には、みんなで食事をしたり生活するために必要なものを作ったり家族が団欒する大きな部屋と、小さな寝室と、そして冬の間には食料貯蔵庫となる屋根裏部屋があります。

    家畜は、牛のスーキー、冬の食料になる豚、猫のブラックスーザン、そして森の獣を追い払うためのブルドックのジャックがいます。

    お父さんは狩りに出かけ、獲物を高い木に吊るします。
    お母さんは獲物は毛を削ぎ皮を剥ぎ、肉を切り取り燻製にします。メアリーとローラも手伝います。

    メアリーとローラには、布で作った人形が何よりの宝物です。
    人形をもらったら、口が利けなくなるくらいの喜びが溢れます。

    ローラは町を知りません。家が二軒並んでいるところも見たことありません。
    親戚は大きな森のあちら側に住んでいて、お洒落してダンスすることが楽しみです…。
    ★★★

    「大きな森の小さな家」を画家の安野光雅さんが監訳して挿絵を付けた本です。
    「大きな森~」ではローラの物語として人の感情も書かれていましたが、
    こちらではアメリカの開拓者一家の生活を文章と挿絵で丁寧に追うという作りです。
    全てのページのそれぞれ1/3以上に挿絵があります。(安野さんが後書きで「もうこんなに絵のある本は書かないと思います」と言っているくらい/笑)
    狩りの獲物の処理の仕方、銃の玉作りの方法、罠の作り方、刈入れや脱穀の仕方、食べ物の作り方と食べ物、そして当時の日常生活用品が描かれます。
    水彩絵の具の滲みを生かして、簡素ながらも詳細で味のとユーモラスさのある挿絵は、その一つ一つを見るだけでもじっくりと楽しめる実に味わいの深い本です。
    絵も字もじっくり見て当時の生活を連想していくので、子供より大人が楽しめる本かもしれません。

  • 子どもの頃、福音館書店のインガルス一家シリーズが好きで、シリーズ全巻を楽しく読んだ。同じく大好きな安野光雅さんが新訳をイラスト付きで出版したのを知ってはいたけれど、初め読んでみた。安野さんの絵が素晴らしくて、ワクワク楽しんで読んだ。あとがきで安野さんは「もう、こんなにたくさんの絵のある本は描かないと思います」と書いているが、確かに福音館書店版よりもはるかに挿絵が多い。オールカラーだし…。

  • 図書館で見かけて、つい借りてしまった。
    安野光雅さんの挿絵が素敵な一冊。

    ドラマが凄く面白かったけど、原作ってなんかいまいちな感じがした。
    もっと愛情いっぱいのファミリーってイメージだったんだけど、何か、あっさりしてるというか…

    別の訳と読み比べしたい。

  • 季節の移り変わりのなかで、質素だけれど豊かな暮らし。道具や作業手順の細部がおもしろい。やってみたくなる。

    同時に、ちょうどテレビで「おしん」の再放送を見ていたので、山形の厳しい冬の暮らしを思った。ローラには語れないビッグウッズの暮らしの厳しさもあるのだろう。

    馬車の時代。鉄砲やストーブなどの工業製品は出てくるが石油は出てこないようだった。馬を動力とする脱穀機が出てくる。伝統的なやり方にこだわる保守的な人々とは違い、お父さんはこの効率と品質を支持する。産業革命まであと一歩だ。

  • 季節の移り変わっていく様子。
    季節の流れに逆らわずに、自然の恩恵を受けて暮らしていく様子。
    美しかった。
    生きていくために必要なものはほぼ自分たちで作って、質素に暮らして(質素感は全然ないけれど)、たまに小さな贅沢をして、、、なんか、あったかいなあと思った。
    文章もおだやかでよかった。ほっこりした。

  • 絵本といってもいいほどたくさんの絵が散りばめられていて,読んでも眺めても美しい本です.先に安野氏の展覧会の方で絵を見てましたが,この本の絵の発色がよくできていてすばらしいです.物語は前にも読んでましたが,今回のはとにかく絵が多くて道具類や,暮らしぶりなどが本当によくわかり,楽しい本です.

  • ドラマ『大草原の小さな家』の原作を安野光雅が翻訳したもの。もともとは絵で多くを語ることを前提とした対訳本にしたかったのだそうで、絵本並みに挿絵が充実しており、2歳の娘も「いっしょによむ」と寄ってきたのには驚いた。
    私はドラマも見たことがなく他の翻訳本も読んだことがないので、初ローラでしたが、季節の移り変わりのなか、厳しく・美しく・災厄も恵みももたらす自然に囲まれて暮らすローラたちの生活ぶりが丁寧に描かれ、興味深かったです。人間も自然の一部だということを私たちはつい忘れがちだけど、忘れようのない、それを大前提とした暮らし。
    『北の国から』とか『アボンリーへの道』とか、知っているドラマをイメージしつつ、こっちがそれらの原点なのだろうなあと思いながら読みました。
    反面、登場人物のキャラクターや心理描写はわりと淡白に感じましたが、この本に関するインタビュー記事で、訳者の安野さん自身この作品の好きなところとして生活の描写のことを挙げていたので、狙い通りというか、安野版としてはそれでよいのだろう。原作に触れる楽しみがまだあるというところか。

    (安野ファンとしては、どれが遺作になるかとハラハラ…)

  • こんな生活憧れるけど、無理なんだよね…

  • 温かく豊かに感じるのはなぜだろう

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著者プロフィール

1867年、アメリカ北部のウィスコンシン州に生まれる。1932年、西部開拓時代の体験をもとにした自伝的小説、『大きな森の小さな家』を発表。『大草原の小さな家』『プラム・クリークの土手で』などとあわせ、「小さな家シリーズ」として世界中で読まれてきた。テレビドラマの「大草原の小さな家」は、このシリーズをもとにしている。1957年、90歳で亡くなる。



「2017年 『小さな家のローラ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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