神様の住所

著者 :
  • 朝日出版社
3.90
  • (9)
  • (11)
  • (9)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 195
レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784255010519

作品紹介・あらすじ

短歌が入口で、宇宙が出口。
俵万智、穂村弘、東直子と続く革新短歌の宇宙を、
哲学的な輝きで新たに飲み込む。

〈体積がこの世と等しいものが神〉夢の中の本のあとがき (哲学)
徹子の部屋の窓から見えてたえいえんみたいな二個目の太陽 (黒柳徹子)
何度寝て何を入れてもわたしとはたわしにならない固有のわたし (質量保存の法則)

たましい、無限、黒柳徹子、味の素、なぞなぞ--
84の多彩なテーマごとに、
「短歌」→「自己解説(風文章)」→「短歌」の三段階で構成。
短歌と散文、感情と理性が響き合って、
世界の新しい風景があふれだす。
歌集でもなく、エッセイ集でもない。
言葉がきらめく超新星、鮮やかすぎるデビュー作!

84の収録テーマ
体と心/さびしいから/魔法/アナグラム/絵画/ゲシュタルト崩壊/黒柳徹子/レシピ/地図/哲学/なぞなぞ/
クラゲ/前略/レーズンバター/
濁点/両生類/因果関係/エロス/味の素/部首/たましい/物理/ふえるワカメ/無限/枕/基準/神様/対/重複/生まれ変わり/境界/シベリア/
鬼籍/アレの名は/住所/いつか/オノマトペ /夢/額縁/トマトと的/漢字/端/絵のような文字/オブラート/絵日記/質量保存の法則/デジャヴ/今/
同音異義・異音同義/数な言葉/箱または穴/まちがい探し/種/音楽としての短歌/水/匂い/ストロー/地名/丸い三角/分かる/言葉にならない/
ものごころ/〇〇用/記憶/似て非なるもの/不思議四文字/省略/丘の上/ゼリーフライ/動物/菌類/アイムカミング/比喩/脚本/同心円/
G線上のマリア/さんたんたる鮟鱇/生け贄/岡本太郎とムンク/ベン図/公園/中身/聖書/幸福

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 短歌とエッセイの組み合わせ。

    ものすごく興味深い魅力的な本だった。
    言葉に対する感性と文字に対する感性とが
    哲学的というのだろうか
    (そもそも哲学をよくわかっていないのだけれど)
    この人が凄い感性を持っていることだけはわかる。

    最初から最後まで
    とてつもない引力に引き寄せられるようだった。

    増殖する「ふえるわかめ」の話とか
    「!」「?」で進む会話も面白かった。
    「赤の他人と白い恋人」とか。。ククッ

    是非とも、最初の歌集も読んでみたいと思った。

    だが、しかし、こういった圧倒的な人を知ると
    自分の能無し感ばかりが感じられて
    嬉しいが落ち込む。

    隠された感情を言葉と言葉の間から
    引っ張り出して楽しむ短歌は誠に奥深い。

    いつもいつも三十一文字に苦しめられて、
    絞り出し、ひねり出し、
    圧倒的に少ない語彙に打ちのめされる私である。
    この人の脳内で溺れてみたい。

    「言葉にできない」というのは敗北だとインタビューで
    答えているささら氏の爪の垢がほしいぜ。

  • 非常に素敵な
    物事と世界の見方
    世界をこのように見ていたら
    きっとなんでも、楽しい

  • 2020.8
    短歌とエッセイ。短歌の潔さやその中の言葉の瑞々しさにはまっていく。エッセイも特に言葉についてのもの、濁音、アナグラム、ゲシュタルト崩壊、部首、なぞなぞ、重複、同音同義語などについてのものがおもしろかった。さすが言葉を扱う人。九螺ささらさんの言葉の使い方やぽっと出てくる単語も思わず笑ってしまうユーモアがある。好きだわ。言葉は音でありリズムであり響きであるということがよくわかる。音楽のようだ。楽しい。

  • 短歌だけの作品集はまだハードルが高いので、このタイプがちょうどいい。果樹園と電源は確かに。

  • ドゥマゴ文学賞を受賞した短歌&エッセイ集。84篇が収録されているのだけど、本著の冒頭にもあるように順番に読むよりも気が向いた時にぱらっと開いて少しずつ読んだ方が体に沁みわたりそう。言語感覚がとにかく独特で日本語の思いもよらない角度から短歌とエッセイで解きほぐいていくところがめちゃくちゃオモシロい。とくに同音異義語のコンビネーションの数々が魅力的。日本語と毎日真剣に向き合っていないと思いつかないことばかりで楽しい。
    短歌や俳句自体に興味はあるけれど、歌集を読んだとしてもどう受け取っていいのか分からない部分がよくある。それがビギナーにとってはハードルになっていると思う。その点、本著は短歌の解説とまではいかないけど、使っている言葉に対する論考/エッセイという絶妙な距離感で文書が書かれている。つまり書き手の解釈を一方的に押し付けるわけでもないけど、短歌を楽しむ補助線を用意してくれている。さらに文章の内容を踏まえてもう1句追加されているので、俳句-文章-俳句のサンドイッチスタイルになっている点が興味深かった。好きだったのは、ふえるわかめ、オブラート、端。今、好きだった短歌を探しているときにパラパラめくっていたけど、一度通しで読んでから捲っていく時間が最高に楽しいのかもしれない。

  • 久々に 短歌って 詠むものなんだなぁ
    と思って 思わず口に出してみる
    現代短歌は革新的で 感覚的だけど
    やっぱり 身にじんわりと染みる
    音の響きの良さがありますね

  • 読んでいて、嫉妬する。語彙が豊富とはこういうことかと。言葉に余力があるということかと。
    短歌に哲学と宇宙を感じた。

  • 脳みそがタフにつかれる、不思議な俳句。

  • 【おやすみ】
    最初から読んでみても良し。
    どこから読んでみても良し。
    気になったページから開いてみて下さい。

  • 84編の短歌と散文.この散文が楽しく合わせて一つの短歌となっているかのよう.共感できる延長上の感性とはっと目を見張るような考えたことのなかった表現.そしてその表れ方が変わっていても,とても健全でまっすぐな気持ちが読んでいて心地よかった.

全14件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

神奈川県生まれ。
青山学院大学文学部英米文学科卒業。
2009年春より独学で短歌を作り始める。2010年、短歌研究新人賞次席。2014年より新聞歌壇への投稿を始める。2018年6月に初の著書『神様の住所』(朝日出版社)を上梓。
座右の銘は「できるようになる唯一の方法は始めること」

「2018年 『ゆめのほとり鳥』 で使われていた紹介文から引用しています。」

九螺ささらの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
平野 啓一郎
村田 沙耶香
恩田 陸
いとう せいこう
アントニオ・G・...
森見登美彦
佐藤 雅彦
塩田 武士
有効な右矢印 無効な右矢印

神様の住所を本棚に登録しているひと

ツイートする
×